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【秋の新商品】金木犀・アールグレイのブレンドティー新登場!飲み比べしてみました
2021年10月07日
by 小野寺友麻
東京茶寮・バリスタ 埼玉生まれ。大学では日本語教育を学び、日本語の先生をしていたことも。日本をもっと知りたい、と東京茶寮へ。カレーと紅茶がマイブームです。
シングルオリジン煎茶専門店「煎茶堂東京 銀座店」と「煎茶堂東京オンライン」にて、2021年10月から秋のブレンドティーが期間限定で登場します。
今回発売するのは、『Earl Grey Tea「ベルガモット」×「蜜柑」×「さえみどり」』と『Kinmokusei Tea「金木犀」×「べにふうき」』の2種類。シングルオリジン煎茶にこだわってきた煎茶堂東京が、アールグレイ・金木犀をブレンドして煎茶との相乗効果を発揮する組み合わせを考案しました。
「どんな香りがするの?」「どう違うの?」「味わいは?」など、煎茶堂東京 銀座店・ティーコンシェルジュ/木村と、東京茶寮・バリスタ/小野寺が試飲をしてお茶会を行った様子を写真と一緒にお伝えします。
※10/8(金)11時〜 オンライン・煎茶堂東京 銀座店にて販売開始します。
小野寺:
「さあ、秋のブレンドですね。」
木村:
「とっても楽しみです。今回は『アールグレイティー』と『金木犀ティー』です…!」
小野寺:
「ブレンドなので、茶缶のデザインにも注目したいですね。アールグレイティーの缶は味わいの華やかさをイメージしたデザインなのだそうです。」
木村:
「そうなんですね。金木犀ティーもそうですが、グラデーションが美しいです。」
小野寺:
「対して、金木犀ティーは花が散りばめられています。」
木村:
「こちらもきれいですね。オレンジの色からも秋らしさが滲み出ています。水面に浮かぶ花びらのようですね。」
小野寺:
「これは重ねても可愛い…。まず見た目から楽しめるのも、普段の生活が華やかになるという意味で大切ですよね。それでは、お茶も淹れていきましょうか。」
Earl Grey Tea「ベルガモット」×「蜜柑」×「さえみどり」
「ベルガモット」の香りと「蜜柑ピール」が、爽やかな香りの「さえみどり」と美しく調和する煎茶ベースのブレンドティー。紅茶のアールグレイを想わせ、それでいて和も感じさせてくれる特別な一杯。
ベースの「さえみどり」はどんなお茶?
甘み:★★
苦味:★★
旨味:★
産地:鹿児島県「霧島」
農園:松山 茂樹
蒸し:浅蒸し
小野寺:
「まずはアールグレイティーから飲んでみましょう!今回このお茶は、鹿児島のさえみどりという茶葉に、ベルガモット、蜜柑がブレンドされています。アールグレイって、今まで選ぶことはあったんですが…実は少し苦手なのです。でも、元々好きでなかったジャスミンティーも、ジャスミンの雰囲気をもつ『017 藤枝かおり』を飲んで克服したので今回も期待しています!木村さんはどうですか?」
木村:
「そもそもアールグレイは、ベルガモットという柑橘の香りをつけた紅茶のことですよね。僕も実はあんまり…。香料の強いものが苦手なのですが、煎茶堂東京のブレンドは人工香料を使用していないので楽しみです!」
小野寺:
「早速、開けていきましょうか!…うわ、香りが…!そして茶葉がキレイ。浅蒸し茶ファンには堪らないです。」
木村:
「さえみどりでしたっけ?浅蒸しですか?」
小野寺:
「そうです。この茶葉は、鹿児島霧島の松山茂樹さんのさえみどりです。」
木村:
「浅蒸しさえみどり、初めてですね。茶葉の緑と、柑橘のオレンジのコントラストが秋らしい。見た目からも美味しそうな色ですね。」
小野寺:
「今日は初めてなので、缶の後ろにも記載がある淹れ方で淹れていきましょう。茶葉は4g、80℃のお湯を120㎖注いで1分待ちます。」
木村:
「基本の淹れ方より少し高い温度で淹れるんですね。」
小野寺:
「ジャスミンティーとジュニパーベリーティーのときもそうでしたよね。少し高温で淹れて香りが楽しめるようになっていますね。」
木村:
「あ、この香り…小さい時に食べたオレンジのシフォンケーキのような、なんだか懐かしいような香りがします。」
小野寺:
「いい香りですね〜まだ飲む前なんですが、煎茶に親しみが少ない方もチャレンジしやすい気がしますね。」
小野寺:
「注いでいるときの香りも最高です。水色は浅蒸し茶らしく澄んだ黄色っぽい色ですね。では、いただきましょう。」
木村:
「うわ〜口に入れた瞬間、柑橘の香りが…!でもお茶の渋みも感じます。」
小野寺:
「柑橘の香りはもちろん、お茶も感じるし、アールグレイと言われればそうだし…でもいつもの紅茶のものとは違う、なんだか不思議な体験。そして、美味しいです!」
木村:
「これ、いいですね。」
小野寺:
「“秋”のブレンドなので、水出しは仕込まなかったのですが、冷たくしても面白くなりそうですね。ぬくぬくしながら急速冷茶を飲むのもいいのではないでしょうか。」
木村:
「もう少しツンとするのかと思っていたのですが、和を感じさせる柔らかい印象の柑橘ですね。」
小野寺:
「炬燵に入って飲みたい味!単純ですけど、冬の炬燵と蜜柑からの発想でそう思います。『炬燵で楽しむアールグレイ』というキャッチコピーどうでしょう?」
木村:
「お正月にもいいですね。炬燵にミカンとお茶も合うけれど、それを少しお洒落にしたような…。」
小野寺:
「二煎目も淹れてみましょうか。そしてこうやって淹れていると、このさえみどりも単体でシングルオリジンで飲んでみたいと思ってしまいます。」
木村:
「そうですね。いただきます。…あ、一煎目と比べるとこちらの方がよりダイレクトに香りが楽しめますね。」
小野寺:
「面白い、変わりますね〜。お湯の温度は同じですが、二煎目の方は香りでアールグレイを主張してきますね。一煎目の方が、茶葉の甘みと旨みが出ていてお茶感が強かった気が。」
木村:
「鼻に残る香りというか、残香が、昼寝後に飲みたい一杯かもしれません。スカッと目覚めたい。」
小野寺:
「むしろ飲んで癒されてから、もう一度眠りにつきたいくらいですね(笑)。この秋冬はこれで決まりですね。」
木村:
「正直、煎茶でアールグレイ想像がつかなかったのですが、香りと味と完全な調和を見せていますね。そして三煎目も。だいぶ香り味わいも落ち着いてきますが、より蜜柑を感じますね。」
小野寺:
「煎を重ねて楽しめますね〜。でも一気に淹れて、三煎混ぜて、大きめのマグで手を暖めながら飲んだりするのも、またいいのではないでしょうか。」
木村:
「このお茶、合わせるならどんなお菓子がいいですかね?」
小野寺:
「ん〜悩みますね。でもこの香りは生かしたいです。渋いんですが、干菓子がいいかな〜。」
木村:
「紅茶のアールグレイでは生まれない組み合わせですね。」
小野寺:
「そうですね。香りが付いている訳でもないのと、少し甘くしても美味しいんじゃないかな…。金平糖とかもいいかも!木村さんはどうですか?普段から面白いお菓子のチョイスをしていますよね。」
木村:
「やはり洋菓子系もいいかなと。さっきもシフォンケーキが出できましたが、シナモンとか、カルダモンを合わせたりしても面白いんじゃないかと思っています。」
小野寺:
「香りは紅茶っぽさもあるので、クッキーなど焼き菓子でも合いそうですね。味わい自体、旨味は少なくさっぱりもしているので、どっしりとした洋菓子でも合わせられそうですよね。このお茶ともう少し仲良くなって、色んな提案ができるようになりたいです。」
木村:
「食事でも合わせてみたいですね。カレーや、スパイスで焼いたお肉、シチューなんかもやってみようと思います。」
小野寺:
「食卓が一気に華やかになますね!これはカップとソーサーで飲んでみたいです。“炬燵で”という部分は外せませんが。」
Kinmokusei Tea「金木犀」×「べにふうき」
散りばめられた「金木犀」の香りが、釜炒り「べにふうき」のふくよかな花香と合わさる釜炒り茶ベースのブレンドティー。まるで急須の中で花が咲いているかのよう。中国・台湾茶を思わせるような味わいです。
ベースの「べにふうき」はどんなお茶?
甘み:★★
苦味:★★★
旨味:★
産地:静岡県「牧之原」
農園:畑 勝也
蒸し:釜炒り
小野寺:
「それでは、もう一つのブレンドです。二つ目は…金木犀ティーです!」
木村:
「金木犀というと、香りが楽しみです。」
小野寺:
「オレンジの小さい花が可愛いんですよね。」
木村:
「実家の庭にも木が植えてあったのですが、秋を告げる花ですよね。香りで季節が感じられるお花って、金木犀くらいなのでは?と思っています。」
小野寺:
「香りは記憶とも繋がりがあるなんて言いますからね。このお茶も誰かの記憶に残る一杯になったらいいな。さぁ、茶葉も見ていきましょう。」
小野寺:
「実際に金木犀の花が入っています。乾燥の状態だと、金木犀の香りはそんなにしないですかね。茶葉の緑と花のオレンジが、本当に金木犀が木に咲いているようですね。」
木村:
「わ〜、いい色、楽しみですね。うん、茶葉の香ばしい香り。」
小野寺:
「そうですね。この茶葉は、静岡は牧之原で作られたべにふうきというお茶で、釜炒り茶なのです。では、お湯を注いでいきましょう。ブレンドの基本レシピで、茶葉は4g、80℃のお湯を120㎖注いで1分待ちます。」
木村:
「お!綺麗ですね。花が開いていくようです。」
小野寺:
「これはぜひ、『透明急須』で淹れて欲しいですね。香りも一気に広がります。」
小野寺:
「水色は赤黄色っぽいですね。注いでいる瞬間も香りが堪らないです。」
木村:
「見るからにも秋を感じられますね。香りはふわっと甘いです。」
小野寺:
「わ〜複雑な味がします…!でも中国茶っぽい印象がありませんか?」
木村:
「中国茶っぽいのわかります。」
小野寺:
「煎茶堂東京、ついに日本茶の枠を飛び出したかもしれませんね。べにふうきの取り扱い自体も初めてですし、それに加えて釜炒り茶なのも、私にとっては情報があり過ぎます!」
小野寺:
「べにふうきは、元々紅茶や半発酵茶(烏龍茶)の用途として開発された品種ですよね。この茶葉の中には、花粉症予防にも良いとされる成分が他の品種より多く含まれているんですって。紅茶ではなく緑茶で、かつ高温で淹れないとその成分は上手く抽出しないんだそうです。結構苦いんですよ、良薬口に苦し。」
木村:
「釜炒り茶だからですかね、このお茶は苦味が強いわけではありませんね。」
小野寺:
「ふふふ。なんだか美味しくて、笑ってしまいます。本当に色んな味がします。甘味も苦味も、そして香りも合わさって、飲むタイミングで美味しさが変わる気がします。」
木村:
「二煎目はさっぱりしてきますね。金木犀の香りは落ち着いてきて、お茶感が出てきますね。」
小野寺:
「そうですね。水色はアールグレイティーの時ほど違いはありませんね。」
木村:
「釜炒り茶の香ばしさが、クッキーなど、焼き菓子と合わせてみてもいいかもしれません。」
小野寺:
「いいですね。実は今度“柿のお菓子”で合わせてみようかな。寒くなる季節に温かいお茶で、お菓子もあったら…もう幸せですね。」
木村:
「金木犀の香りって、香水やハンドクリームなどにも使われたりするので、少し強いのかな〜と思っていましたが、釜炒り茶の香ばしさとお茶の香りが金木犀の華やかさと良い具合に合いましたね。」
小野寺:
「いや〜面白いですね。ずっと美味しいのですが、一口目のインパクトが未だかつてない感覚かもしれません。そしてまた、冷めてきてからも感じ方が変わります。」
木村:
「甘みがまた堪らないですね。もちろん苦味も感じますが、ふわ〜っと広がる甘みが優しいです。金木犀由来なのか、お茶由来なのか…。今調べて見たら、金木犀の名前の由来が面白いです。」
小野寺:
「何ですか?全然知らないです。」
木村:
「金木犀、和名の由来は、樹皮が動物のサイ(犀)の脚に似ていることからなんだそうですよ。」
小野寺:
「サイ?!かつての人は想像力が豊かですね。それにしてもどうしてサイだったんだろう…(笑)」
小野寺:
「こんな感じで秋・冬のブレンドの試飲会でした。これからまたどんな毎日が訪れるかは正直わかりませんが、このお茶があればお家でも引き続き楽しめそうです。茶葉を見て、嗅いで、味わって、楽しいですよね。」
木村:
「部屋の中でも秋を感じられますね。紅葉など、どこかに行って秋を感じるのもひとつですが、お茶で秋を感じるというのも今年はおすすめします!」
小野寺:
「部屋で秋を感じる。いいですね〜。冬、いつもの“炬燵とみかん”がグレードアップするのではないでしょうか。そして金木犀が咲いている季節は去ってしまいますが、お茶で癒されましょう。」
木村:
「煎茶堂東京ファンの方にはもちろん、紅茶や中国茶が好きな方にも飲んでもらいたいですね。色んなお茶を知ってもらえたら嬉しいです。」
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