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食欲の秋に大活躍!?濃厚で複雑で濃緑な鹿児島県産『036 みなみかおり』【2024年9月試飲茶会】

2024年09月02日

by 小野寺友麻

東京茶寮・バリスタ 埼玉生まれ。大学では日本語教育を学び、日本語の先生をしていたことも。日本をもっと知りたい、と東京茶寮へ。カレーと紅茶がマイブームです。

煎茶堂東京で取り扱っているシングルオリジン煎茶は60種類以上(2024年9月時点)。その中でも、通年販売している茶葉と、期間を限定して販売している茶葉があります。

今回は、2024年9月から販売を開始するシングルオリジン煎茶をご紹介!
煎茶堂東京 銀座店ティーコンシェルジュ・四本と、東京茶寮バリスタ・小野寺が試飲してお茶会を行った様子を写真と一緒にお伝えします。

「たくさん種類があるけどどんな味なの?」「どう違うの?」「私が好きなお茶はどういうもの?」など、お茶を選ぶときの参考にご覧ください。

036 みなみかおり(鹿児島県産)

販売時期 9月〜10月
特徴 上品で香り高い余韻が幾重にも重なって口の中をたゆたう。どんなときも、まあるく均整の取れた味で癒してくれる。

小野寺:
「おはようございます。あっという間に9月になりましたね。今月は3種類のお茶が登場します」

四本:
「今月のお茶は静岡、鹿児島、奈良と全て産地が異なります。味わいの特徴もバラバラなので、飲み比べも楽しめますよ!」

濃厚で複雑で濃緑で、食欲の秋にピッタリな一杯「036 みなみかおり」

小野寺:
「このお茶は鹿児島の『036 みなみかおり』。『001 はるもえぎ』でお馴染みの下窪康介さんのお茶です。改めて品種を調べてみると『みなみかおり』は元々宮崎で作られたお茶だそうですよ」

四本:
「最近の取り扱いだと『065 きらり31』も宮崎のお茶でしたね。『みなみかおり』は宮崎5号、『きらり31』は宮崎31号だったということで先輩後輩関係でもあります」

一煎目の味わいや特徴

小野寺:
「見てください。茶葉がきれい…濃緑が見事なかぶせ茶です。ツヤツヤとしていて美しいですね」

四本:
「ほのかに甘い香りがします。今年は味わいの★の数に変更があったので、その違いも楽しみです。それでは基本のレシピで淹れていきましょう。茶葉4g、70℃のお湯を120㎖注いで1分20秒です」

小野寺:
「この茶葉は中蒸しです。茶葉は全体的に細かいですが、長い茶葉もありますね。見た目にも茶葉が繊細で柔らかそうなのがわかります。お湯を注ぐとフワフワもこもこ広がっていく様子が可愛らしいです」

四本:
「このお茶の香りは青々しくて、甘くて、それでいて華やかで、少し紅茶を思わせるような…個人的には不思議なお茶のひとつです。それだけではなく旨みのような香りもする、複雑さを感じるお茶です」

小野寺:
「今月の3品種ですが、このお茶以外は浅蒸し茶なので見た目での違いも楽しめそうですね。浅蒸しの『017 藤枝かおり』と『043 やまとみどり』は茶葉が開いていきますが、『036 みなみかおり』は茶葉が膨らんでいくようです」

四本:
「茶葉も輝いています。水色も緑が程良くきれいです。口に近づけていくとふわっと旨みの香りがします。最初は穀物のようなほっこりした香りですが、その中に色んな香りがします。何かひとつの香りが秀でている訳ではなく、色んな要素が重なって、混ざり合っています」

小野寺:
「ほっこりもしているし、青いし、華やか…そして少しお腹が減ってくるような、胃を活発にしてくれる香りもしているのかもしれません(笑)。いただきます」

四本:
「先ほど感じた穀物感は“蒸した栗”の香りがしっくりきました。味わいもまた複雑ですね。甘み、苦み、旨みと順番にやってきます。味わいは全体的に濃厚です」

小野寺:
「味わいがしっかり濃いめなので、合わせるものを考えるのも楽しそうです。ぜひ何かを合わせたくなるお茶ですね。それにしても全体の印象が秋冬っぽいです。9月はまだまだ暑いでしょうか。涼しくなってから飲むのも良いと思います」

二煎目の味わいや特徴

四本:
「二煎目は80℃で10秒ほどです。お湯を注ぐだけで緑がきれいに出てきますね。茶葉がフサフサと舞い上がります」

小野寺:
「注ぐと水色が更に濃くなったのがわかります。緑は濃いですが澄んでいます。爽やかに青い香りがしますね」

四本:
「味わいも濃厚なのは一煎目と変わらず、しっかりと苦みも感じます。二煎目の方が苦みと青さが引き立ちます。香りもよりスッキリとしました。香りにほんのり旨みも感じたのですが、味わいにはほとんど感じません」

小野寺:
「茶葉が本当に鮮やかな緑です。味わいもそうですが、この見た目からも明るい気持ちになれそうです」

四本:
「一煎目を淹れた後に、少し紫蘇を感じる香りがします。ハーブっぽさと言いますか、華やかさを感じました」

どんなペアリングが合う?

小野寺:
「このお茶は一煎目から味わいはしっかりですが、比較的何とでも合わせられる万能タイプだと思いますよ。甘いもの、しょっぱいもの、食事などなど…」

四本:
「一煎目はミートドリアが食べたいなと思っていました。親子丼など丼もの、ガッツリ系とも合わせたいです」

小野寺:
「良いですね。二煎目はより青さが味わえるので、お野菜と合わせたいです。野菜のグリルとか、焼き目と合うと思います。今の季節だとナスやピーマン、ズッキーニをバター醤油で焼いたもの。あとは夏のとうもろこしご飯も良いと思います」

四本:
「野菜のみずみずしさと相性が良さそうですね。あとはガラリと系統が変わりますが、わらび餅やあんみつなどの黒蜜とも合うと思います」

小野寺:
「みつ豆くらいシンプルでも良いですね。香ばしさとも合うでしょうか? 最後は玄米茶です」

四本:
「良い香り! 間違いないです。水色が本当に海のようです。故郷の海を思い出します。沖縄の海はこんな色をしています。夏の方が澄んだ色をしています」

小野寺:
「すてき…この色は夏の海なんですね。三煎目は玄米の香りがしっかり際立ちます。玄米とお茶のバランスが絶妙です」

四本:
「美味しいですね。二煎目まではお茶の味わいが強めだったので、こんなに玄米を立ててくれるのには驚きです」

小野寺:
「それにしてもこのお茶は食欲にエンジンをかけてくれるような味わいでした。休日でもお仕事の日でも良いですが、ご飯やお菓子と一緒に飲みたいお茶です。秋は食欲の秋とも言いますからね。食べる時間が更に美味しくなるお茶です」

「036 みなみかおり」の味わいノート

・一煎目、味わいは全体的に濃厚。甘み、苦み、旨みと順番にやってくる濃厚な味わい
・二煎目、苦みと青さがより引き立つ。香りもよりスッキリ
・玄米茶、玄米の香りがしっかり際立つ。玄米とお茶のバランスが絶妙
・ミートドリアや親子丼などガッツリ系、野菜のグリルやとうもろこしご飯、わらび餅やあんみつなどの甘味とも合わせたい

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