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お菓子とお茶|モンブランの新解釈とは。TRÈS CALME「モンブラン」と「やぶきた」シングルオリジン棒ほうじ

2024年12月25日

by 編集部 煎茶堂東京

おいしいお茶を淹れると、お茶菓子が欲しくなる。おいしそうなお菓子を見つけると、どんなお茶を淹れようか想像してしまう。煎茶堂東京のお茶と過ごす日々の中で、ついつい誰かに教えたくなるペアリング菓子をご紹介します。

今回は、エディトリアルデザイナーの小山田倫子さんがおすすめのお菓子について教えてくれました。

千石・TRÈS CALMEのモンブラン

TRÈS CALME(トレカルム)は、2014年に文京区千石にてオープンしたパティスリー。大通りから一本はいった商店街にあり、平日も休日も老若男女さまざまな方が訪れます。

銀座レカンやホテル西洋銀座などを経て渡仏経験もあるシェフパティシエの木村忠彦さんが作るケーキは、どれも細やかな工夫がなされていて、口に運ぶたびに「これはどうなっているのだろう?」と小さな驚きを感じるものばかり。スペシャリテである「モンブラン」も、さまざまな食感と味わいが重なっていて、モンブランの概念をくつがえされてしまいます。

これぞ、モンブランの新解釈!

まるで薪をまとっているかのような姿の「モンブラン」。

薪の正体は、ほんのりとコーヒーの苦味を感じるメレンゲです。その下では栗のなかからわずかに洋酒が香るマロンペースト、ほどよい甘さのクリーム、カシスのムースが層になっています。土台となる生地には、ごろっと胡桃が。ムースのなかにあるカシスの実やメレンゲとともに、さまざまな食感も楽しめるようなっていました。

栗そのものを味わうというより、栗とよく合う酸味や苦味、サクサクしたりカリッとする食感を十二単のように重ねている「モンブラン」が誕生した理由は、なんと木村さんが栗が苦手だったから。モンブランは苦手、と思っている方にも食べてほしいと思わず手土産にしたくなるような、新解釈のモンブランです。

きらびやかな香りが心地よい「やぶきた」シングルオリジン棒ほうじ と一緒に

あわせたお茶は「やぶきた」シングルオリジン棒ほうじ。

袋を開けた時から、焙煎の香ばしさとほんのり甘い香りがします。一口ふくむと、穀物のような甘みが広がり、あとから焙煎のもつ苦味を感じました。

モンブランの後にいただくと、ほうじ茶らしい焙煎をより強く感じることができ、その少しの苦味に心地よさを覚えます。

日頃のせわしなさから離れて、ほっと一息いれるお茶の時間。その傍らにあると嬉しいお菓子たち。

私自身も毎月楽しみにしていた「お菓子とお茶」は、今回が最終回となります。今までお読みいただいた皆様と、掲載にご協力いただいたお店様、お茶の愉しみを探究する機会を与えてくれた煎茶堂東京さんに深く感謝いたします。

またどこかでお目にかかれましたらと願いながら、一杯のお茶とともに日々のなかの「お菓子とお茶」の時間は続いていきます。長らくの連載にお付き合いいただきまして、ありがとうございました。

お菓子に合わせたお茶

お菓子に合わせた器

TRÈS CALME「モンブラン」

価格 1個 778円(税込)
販売時期 通年
販売場所 店頭
URL tres-calme.com

小山田倫子さん

アパレル業界にてプレスなどを経験後、エディトリアルデザイナーに転身。制作会社や出版社などを経て2011年よりフリーランス。料理人の夫と営む完全予約制のフレンチ、Restro les Années のマネージャーも。Instagram:@noko_oya

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