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【試飲茶会】2023年6月販売のシングルオリジン煎茶2種を飲み比べてみました!

2023年06月01日

by 小野寺友麻

東京茶寮・バリスタ 埼玉生まれ。大学では日本語教育を学び、日本語の先生をしていたことも。日本をもっと知りたい、と東京茶寮へ。カレーと紅茶がマイブームです。

煎茶堂東京で取り扱っているシングルオリジン煎茶は50種類以上。(2023年6月時点)その中でも、通年販売している茶葉と、期間を限定して販売している茶葉があります。

今回は、2023年6月から販売を開始するシングルオリジン煎茶2種をご紹介!
煎茶堂東京 銀座店ティーコンシェルジュ・四本と、東京茶寮バリスタ・小野寺が試飲してお茶会を行った様子を写真と一緒にお伝えします。

「たくさん種類があるけどどんな味なの?」「どう違うの?」「私が好きなお茶はどういうもの?」など、お茶を選ぶときの参考にご覧ください。

044 うじみどり(京都府産)

販売時期 6月〜7月
特徴 幾重にも複雑に織りなす高貴な香りに魅了される。旨味がありながらもすっきりとした飲み口が上品。

005 おくみどり(鹿児島県産)

販売時期 6月〜7月
特徴 先にくる焙煎香。そしてしっとりとまあるい香り。優しい甘みとともに広がる柔らかな余韻に浸って。

小野寺:
「おはようございます!すっかり暑い日も多くなってきましたね。夏がすぐそこです」

四本:
「おはようございます!暑い日と肌寒い日と気温差が忙しい毎日でもありますね」

小野寺:
「今月も2種類のお茶が登場します!6月は鹿児島と京都のお茶。京都のお茶は玉露です。どちらのお茶も今年の2月と3月の『TOKYO TEA JOURNAL』でそれぞれお届けしているので、既にファンの方もいるのでは…!」

四本:
「そこでお好きだった方、お待たせしました。そして今回初めて飲む方も今月は品種はもちろん産地も製法も異なるので、見た目からも味わいでも違いが楽しめると思いますよ」

華やかな香りを感じる玉露。「044 うじみどり」

小野寺:
「今月は味わいが繊細な玉露から飲んでみましょう。この『044 うじみどり』は初めて玉露を飲む方にも始めやすいのではないでしょうか」

四本:
「そうですね。そして京都のお茶が並ぶのは少し久しぶりです!早速茶葉を見てみましょう。浅蒸しなので、茶葉は大きいです。そして少し平たいような形状をしています。先月5月は、茶葉が細かい深蒸し茶が並んだので、浅蒸しの茶葉の開きを見るのも楽しみです…!」

小野寺:
「香りは甘め。玉露の茶葉なので旨みを感じる香りもします。このお茶は味わいだけではなく、香りにも特徴があるお茶なので淹れていくのが楽しみです」

四本:
3月号『TTJ vol.47』では低めの温度で淹れたので、今回は基本のレシピで淹れていきます。茶葉4g、70℃のお湯を120㎖注いで1分20秒待ちます」

小野寺:
「それにしても茶葉の緑が鮮やかですね〜。さすが玉露。茶葉がふわふわとしていて、まるで花が咲いているようです」

四本:
「見た目にも香りにも、いい朝だな…と思わせてくれる優しさを感じます」

小野寺:
「水色も澄んだ緑が美しく、そして茶葉も艶やかです。飲む前から明るい気分にさせてくれます」

四本:
「華やかで丁寧な香りがしますね。わ〜、美味しい。玉露なので旨みはありますが強すぎず、程よく苦みや青々しさも感じます」

小野寺:
「そしてこのお茶には花のような高貴な香りを感じます。旨みはありますが、ガツンとした出汁感は少なく、さっぱりと上品な旨みですね」

四本:
「後味に感じる程よい苦みが口の中を締めてくれるので、よりくどくない。口当たりは旨みのまろやかさがありますが、余韻はスッと抜けていきます」

小野寺:
「二煎目は80℃のお湯を注いで10秒ほど。この茶葉は特に美味しそうな、食べたくなる見た目をしています。淹れ終えたらお塩を添えていただこうかな…」

四本:
「茶葉を余すことなく味わうのもいいですね。これからの季節は急冷や水出しなど冷たくいただくのもいいですね」

小野寺:
「一煎目より水色が濃くなりました。香りは花っぽさが落ち着いて、青々しさが増しました。どちらの香りも好みですが、この変化が面白いです」

四本:
「二煎目もいいですね…。二煎目の方が味わいが濃くなって、余韻も長くなったように感じます。若干のいぐさのような落ち着く香りも感じます」

小野寺:
「先入観なしで飲んでも、上品さを感じると思います。似ているお茶を探すのが難しいお茶のひとつで、『044 うじみどり』の味わいが玉露の全てという訳でもない。玉露も味わいや香りなど色々ある中で、こういうお茶もあります!と言いたくなるお茶です」

四本:
「しょっぱいと表現したくなる玉露がある中で、このお茶はそうではない。でも旨みがありますね。分かりやすく味わいがあるというよりは飲めば飲むほどに味わい深くなるお茶なので、個人的には、大人の味だとも感じるお茶です」

小野寺:
「二煎目で更に茶葉が開きましたね!茶葉が増えたように見えます(笑)」

四本:
「柔らかさを感じる茶葉で、本当に輝いています」

小野寺:
「このお茶はどんなものと合わせたいですか?甘いものだったら金平糖や琥珀糖、和三盆の干菓子など、優しめな甘さと合わせたいです」

四本:
「シンプルなものがいいですね。白身魚のお刺身・塩焼き、懐石料理のような旬の素材の味をいただくような、日本食に合わせたいお茶です。お豆腐にポン酢とか、揚げ出し豆腐も美味しそうです…」

小野寺:
「オクラのお浸しとか、茄子の浅漬けもいい……夏ですね!そして、そのまま三煎目を淹れてもいいですが、やはり最後は玄米茶にしていきましょう。玉露の玄米茶とはこれまた贅沢ですね!」

四本:
「三煎目も水色がきれいです。最初は玄米の香ばしさをダイレクトに感じますが、後からお茶の味わいが追いかけてきます」

小野寺:
「優しいですね。玄米茶になってより香りにも味わいにもホッとします…。三煎とも違いを楽しめる一杯です」

「044 うじみどり」の味わいノート

・一煎目、玉露なので旨みはあるが強すぎず、程よく苦みや青々しさも感じる。香りは花のような高貴な印象
・二煎目の方が味わいが濃くなり、余韻も長くなったように感じる。少しいぐさのような落ち着く香りに変化する
・玄米茶、最初は玄米の香ばしさがダイレクトに、後からお茶の味わいが追いかけてくる
・甘いものだと金平糖や琥珀糖、和三盆の干菓子など、そして白身魚のお刺身・塩焼き、懐石料理のような旬の素材の味をいただくようなシンプルなものと合わせたい

焙煎香とバランス取れた優しい味わい。「005 おくみどり」

四本:
「今月2品種目は鹿児島県産『005 おくみどり』です。私の推し茶でもあります!」

小野寺:
「中蒸しのお茶ですが、結構細かめの茶葉ですね。甘い香りがします」

四本:
「焙煎香の特徴があるこのお茶はほんの少し茶色い印象です。先ほどの『044 うじみどり』と比べているので余計そう感じるのかもしれません」

小野寺:
「香りも楽しみたいのでこのお茶は高めの温度で淹れましょうか。茶葉は4g、80℃のお湯を120㎖注いで1分待ちます」

四本:
「『044 うじみどり』が浅蒸しで大きい茶葉だったので見た目からも全く違いますね」

小野寺:
「茶葉が細かい分、開いていくのが早いですね。ムクムクと開いていきます」

四本:
「ほのかに香ばしさも感じます。乾燥の茶葉は甘い香りがしたので少し変化しました。最近はほうじ茶以外で火香、香ばしさを感じるお茶があまりなかったので、このほのかな香ばしさが新鮮です」

小野寺:
「今回は高めの温度で淹れているので、より香りが立っているはずです。後で基本のレシピでも飲んでみようと思います」

四本:
「一煎目いただきます。……美味しい〜。後味がほっくりとしているのが鹿児島のお茶らしいですね。栗を感じるような味わいです」

小野寺:
「最初は旨みと苦み、後から甘みと苦みのように口の中で変化していきます。こうやって話していても、口の中には余韻が残っていますね」

四本:
「甘みと苦み、一口で両方感じるのですがそれぞれ感じる場所が違う気がします。舌の周りで甘みを、中央で苦みを捉えています」

小野寺:
「分かります!今月の2品種は味わいが全然違うので面白いですね。『044 うじみどり』は繊細で『005 おくみどり』はしっかり味わいを感じます」

四本:
「二煎目は85℃で10秒ほど。お湯を注いだ瞬間に水色が濃くなりますね」

小野寺:
「香りも更に立ちます。さっきまで甘くて香ばしかった香りは落ち着いて、青くてこちらもいぐさを感じるような香りになりました」

四本:
「味わいは最初こそしっかりと味を感じますが、後味はスッと短めです。少し苦みも増したので甘いものとも合わせたくなります」

小野寺:
「今日は暑いので水羊羹がいいですが、このお茶には軽いかな…。たっぷりあんこが入った大福と合わせたいです!」

四本:
「果物だとメロンやマンゴーも良さそうです。このお茶は鹿児島ですが、南のお茶には南国の果物も合いますよ。果物ではないですが、ウベのアイスとも合いそう…」

小野寺:
「ウベ、私は知らなくて調べましたが、沖縄で食べられる紫山芋のことですね。どこかで見つけたら食べてみたいです!あと最近冷やして食べる焼き芋というのがありますよね?それもきっといい組み合わせだと思います。暑い日は冷たく、寒い日は温かく、焼き芋もオールシーズン楽しめますね」

四本:
「時期によってはスイートポテトやモンブランも合いますよね。夏は濃厚なバニラアイスともいいですね」

小野寺:
「改めて茶葉は細かいですね。このお茶は中蒸しですが、結構微粉も出て濃く濁りますね。濃いお茶がお好きな方にもオススメです」

四本:
「このお茶は玄米茶も間違いないと思いますよ。三煎目は90℃のお湯を注いで15秒ほどです」

小野寺:
「お茶の主張を支えるような玄米の香ばしさ…バランスが絶妙です。先ほどの『044 うじみどり』は玄米が先に来てお茶が追いかけてくるようでしたが、それに対してこの『005 おくみどり』はお茶が先に来ます。そして後から玄米の香ばしさが追いかけてきます」

四本:
「今月は味わいもそうですし、製法からくる見た目も産地も合わせたいお菓子も全然違いましたね」

小野寺:
「同じお茶でも、淹れ方で味わいも変化します。日々目まぐるしく気温が変わりますし、6月は梅雨の時期でジメジメすることも多くなるかもしれません。好きなお茶を飲みながらお菓子を食べたり、たまに冷たいお茶を淹れながら…楽しみを作って過ごしていきたいですね」

「005 おくみどり」の味わいノート

・一煎目、最初は旨みと苦み、後から甘みと苦みのように口の中で変化していく。後味が栗のようにほっくりとしているのが鹿児島のお茶らしい
・二煎目、最初こそしっかりと味を感じるが、後味はスッと短め。苦みも増したので甘いものとも合わせたくなる
・玄米茶、お茶の主張を支えるような玄米の香ばしさ…バランスが絶妙。後から玄米の香ばしさが追いかけてくる
・メロンやマンゴー、ウベのアイス、バニラアイス、焼き芋、時期によってはスイートポテトやモンブランとも合わせたい

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