
【試飲茶会】2022年7月販売のシングルオリジン煎茶を飲んでみました!
2022年07月01日

by 小野寺友麻
東京茶寮・バリスタ 埼玉生まれ。大学では日本語教育を学び、日本語の先生をしていたことも。日本をもっと知りたい、と東京茶寮へ。カレーと紅茶がマイブームです。
煎茶堂東京で取り扱っているシングルオリジン煎茶は50種類以上。(2022年7月時点)その中でも、通年販売している茶葉と、期間を限定して販売している茶葉があります。
今回は、2022年7月から販売を開始するシングルオリジン煎茶をご紹介!
煎茶堂東京 銀座店ティーコンシェルジュ・四本(よつもと)と、東京茶寮バリスタ・小野寺が試飲してお茶会を行った様子を写真と一緒にお伝えします。
「たくさん種類があるけどどんな味なの?」「どう違うの?」「私が好きなお茶はどういうもの?」など、お茶を選ぶときの参考にご覧ください。
ご紹介する茶葉
・039 さきみどり 出雲(島根県産)
販売時期:7月〜8月
特徴:甘さを控えて、旨味と渋みのきわだつ大人の味。味わうほどに様々な表情を魅せる奥深い一杯。甘いものと一緒に、ご飯のときに、お茶だけで。飲むシーンによって美味しさ異なる玄人的存在。
四本:
「いよいよ暑さが本格的になってきましたね。そして遂に7月に突入しましたね」
小野寺:
「暑いですね、そして時間が過ぎるのが早いですね。今年の半分が終わってしまいました…!新茶時期を過ぎまして、今年も様々なお茶と出会えるのが楽しみですね」
四本:
「7月のお茶も飲んでいきましょう。今月の季節茶葉は、島根のお茶です。」
小野寺:
「煎茶堂東京でも、島根はこのお茶が唯一の取り扱いです。お隣の鳥取県産『037 つゆひかり 大山』や同じ品種の『035 さきみどり 彼杵』(長崎県産)との飲み比べも楽しみです!」
旨味と渋みが調和する大人の味わい「039 さきみどり 出雲」
「039 さきみどり 出雲」どんなお茶?
甘さを控えて、旨味と渋みのきわだつ大人の味。味わうほどに様々な表情を魅せる奥深い一杯。曇りの日が多い地域で、しっとりとした旨味と茶葉の濃緑が育まれました。
小野寺:
「浅蒸しの茶葉です。少し平べったいような形状でしょうか」
四本:
「そうですね、そしてこのお茶は”大人の味”でしたよね」
小野寺:
「渋みと旨味を一緒に味わえるお茶ですね。暑い日も続くので冷たくしてもいいのですが、本日も基本のレシピで淹れていきます。一煎目は70℃のお湯を120㎖注いで、1分20秒待ちます」
四本:
「浅蒸し茶が開いていく様子は、いつ見ても癒されますよね……」
小野寺:
「澄んだ水色も涼しげです。今回は一煎目カップで飲んでいきたいと思います」
四本:
「器の違いでも感じ方が異なりますからね!楽しみです」
小野寺:
「一煎目カップは特に香りを楽しめるような構造なので、さきみどりの香りも楽しんでいきましょう」
小野寺:
「それでは、一煎目をいただきます。どうですか?大人の味でしょうか?」
四本:
「だし感はありますが、しつこくない旨味ですね。味わいも香りも大人しい印象です」
小野寺:
「旨味はスッと柔らかく消えていきますが、後から苦渋みが追いかけてくるような感覚です。香りは表現が難しいのですが……生い茂っている青々しさというよりは、少し乾燥している草のような、草原だったり大地を思わせます」
四本:
「なるほど、香りが複雑ですね。若干個性的な味わいなので、少しずつチビチビと頂きたいお茶かもしれません」
小野寺:
「このお茶には甘いものを合わせたくなります。以前、「あんみつ」の杏や「みすゞ飴」と合わせたのを覚えています。甘苦のコントラストが止まらない組み合わせなのです。さあ、二煎目も淹れましょう」
四本:
「二煎目もいい色です。浅蒸し茶なので、澄んだ水色ですが緑の鮮やかさが増してきました。そして茶葉の緑が深いですね!」
小野寺:
「茶葉の濃緑ですが、出雲という地域柄も関係しています。年間を通して曇りが多いので、茶の木が自然と遮光されて育つのだそうです」
四本:
「玉露やかぶせ茶は敢えて覆いをして育てますが、それが自然とできているということでしょうか?この旨味もその気候のおかげということですね」
小野寺:
「二煎目、スルスル飲めますね。こうやって比べると一煎目が個性派だったのだとわかります」
四本:
「二煎目も変わらず旨味を感じますが、バランスの良さが際立ちますね」
小野寺:
「そうですね、一煎目と二煎目を合わせて氷で冷やしていただくのも良さそう…!」
四本:
「このお茶は、旨味に挑戦してみたい方にもオススメです。玉露のように旨味だけが強い味わいだと、その味わいに驚く方もいるのですが、このお茶は苦渋みもあります。様々なお茶を知るきっかけとなったら嬉しいですね」
小野寺:
「最後は玄米茶です。いい香り…。いただきます」
四本:
「美味しい!玄米の甘みが加わることでまた全く違った表情です。」
小野寺:
「見事に三煎ともガラリと変わるお茶でした。毎日暑さが厳しいので、冷たいお茶を欲してしまいますが、涼しい部屋で温かいお茶もいいですね。冬のこたつにアイス的な…?(笑)」
四本:
「最高です。キンキンに冷たいものばかりだと逆に身体がだるくなったりするので、気をつけながら引き続きお茶時間を楽しみたいと思います」
「039 さきみどり 出雲」の味わいノート
・だし感はあるが、しつこくない旨味。味わいも香りも大人しい印象
・後から苦渋みが追いかけてくるような感覚。香りは、草原や大地を思わせる
・二煎目も変わらず旨味を感じるが、バランスの良さが際立つ
・見事に三煎ともガラリと変わるお茶
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