
【お菓子とお茶】チョコレートとお茶のマリアージュ。近江屋洋菓子店の「ザッハトルテ」と「027 CA278」でとびきりメルティに
2020年10月30日

by 神まどか
煎茶堂東京・東京茶寮/デザイナー 青森県生まれ。よく飲みよく食べよく眠る。好きな食べ物は「豆花」。突拍子もなく大きい声で歌うのが好き。朝に弱いけど早起きに憧れます。
おいしいお茶を淹れると、お茶菓子が欲しくなる。おいしそうなお菓子を見つけると、どんなお茶を淹れようか想像してしまう。煎茶堂東京のお茶と過ごす日々の中で、おすすめしたい“とっておき”のペアリング菓子をご紹介します。
今回は、食いしんぼうデザイナーの神(ジン)がおすすめする、冬にぴったりチョコレートスイーツです。
近江屋洋菓子店の「ザッハトルテ」
明治17年(1884)の創業で130年以上の歴史ある老舗の近江屋洋菓子店は、「リーズナブルだけどチープでないものを」をモットーに掲げる洋菓子店。神田淡路町・外堀通りに店を構える近江屋洋菓子店の店内は、ブルーの天井にお花の形のライトが埋め込まれていて、石畳の床がなんともシック。本来であれば店内でフルーツジュースなどが楽しめる喫茶コーナーがあるのですが、コロナの影響で現在はお休みしています。
冬に近づくと、なんとなくお茶請けにチョコが欲しくなるのは私だけではないのでは。とろける口どけのチョコ菓子を求めてチェックしていると、近江屋洋菓子店のツイッターに「ザッハトルテ」の文字を発見。まさにこういうのが今食べたい!と、淡路町に向かいました。
歴史を感じる、クラシックなパッケージ
オリジナルプリントのこのデザインは、近江屋洋菓子店でロングセラーを誇る「フルーツポンチ」の包装紙にも使われています。当時美大生だった女性が描いたというイラストが、現在も変わらず近江屋洋菓子店のクリエイティブを支えているのだと思うと、歴史の厚みを感じずにはいられません。この箱に入れられて「はいどうぞ」と渡された後は、家までなるたけ平行を保ったまま持ち帰るミッションを遂行することだけに集中し、帰路につきます。
そしてこの、側面をつたうチョコレートの美しさたるや。お皿をくるくると回し、クラシックな佇まいにひとしきり酔いしれます。ずっしり重みを感じるザッハトルテは、チョコスポンジでアプリコットソースがサンドされた上から、クリームと(見るからに)なめらかなチョコレートでコーティングされたシンプルなケーキ。トップに飾られた生チョコレートは、カルピスバターとスイス産のチョコレートを合わせた贅沢な逸品です。(この生チョコレートは冬季限定で販売中。)
じっくり、ゆっくり。時間をかけて溶けゆく時間を。
チョコレートに真正面からぶつかっていくような「032 つゆひかり頴娃」や、うまみの強い「037 つゆひかり大山」も間違いなく合うんだろうなぁと思いつつ、しばらく悩んだ末に「027 CA278」をチョイス。
濃厚なチョコレートの味にも負けないしっかりとした苦味を持ちつつも、どこか上品な香りが漂います。ザッハトルテのアプリコット、チョコレートの味が口の中で漂ううちに、「027 CA278」をスッと流し込むんだ時の、爽快でいてお互いに寄り添うようなちょうどいいバランスにうっとり。このためだけに時間を用意して、ゆっくり、ひとりなだらかに溶けゆく時間を堪能すると、心も体もとろけるようです。
今年の冬は、なんだかフローラルな香りでお洒落に決めたい気分。紅茶の風味を持ち合わせた「029 めいりょく」でお洒落なティータイムを過ごすのもいいかもしれません。
近江屋洋菓子店「ザッハトルテ」
商品名 | ザッハトルテ |
価格 | 1個 650円(税込) |
販売期間 | 店舗にお問い合わせください。 |
販売場所 | 近江屋洋菓子店
東京都千代田区神田淡路町2丁目-4 |
URL | http://www.ohmiyayougashiten.co.jp/index.html |
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