
福田里香「和磁器で、自家製プリンアラモード」− 私が器を使うなら vol.12
2022年09月01日

by 煎茶堂東京編集部
使う人によって、全く違う表情を見せるのが、器の面白いところ。一緒に使うカトラリー、テーブル、部屋に入る光の加減……。もちろん、どんなスイーツやお料理を載せるかもその人のチョイス次第。
今回は、煎茶堂東京オンラインで販売している、竹下努さんの『稜花皿』を、菓子研究家・福田里香さんに使っていただきました。
和磁器で、自家製プリンアラモード
「モロゾフ」のカスタードプリンは、今年で誕生60年。型から抜いてもきれいに立つ絶妙な柔らかさのプリンといい、卵の風味に溶け合うカラメルソースのほろ苦さといい、まるで黄金比のようなおいしさです。
プリンにマスカルポーネをのせて、夏の果物をプリンアラモード風に盛り付けました。すいかにいちじく、桃、ブルーべリー等と国産果物をあしらうなら、磁器のお皿が似合います。
直径14cm、高さ2cmと菓子皿にうってつけのサイズ感。竹下努(たけした・つとむ)さんの「稜花皿」は、名前のごとく器の縁(稜)にフリル状に交互に凹凸を施した優美な1枚です。
交互に凹凸……それだけで私たちの眼はそこに「花弁」を感じるのですから、造形とは美しい不思議です。縁が花弁なら、2つの同心円は花芯を表す意匠なのかもしれません。
味だけじゃなく容器にも、長年愛される理由があります。「モロゾフ」のプリン容器は、1962年の誕生以来、抜きやすいように、割れにくいようにと6回ものデザイン変更を経て改良された歴史があります。
ふと「稜花皿」の内円にプリン容器をあてると、これがシンデレラフィット。内円の溝にプリン容器の縁をあててひっくり返すと、お皿の中心にプリンを抜くことができます。
花びら部分の縁周りに高さがあるので、いい感じに溜まりができて、カラメルソースなどの液体も美しく広がります。
今回使用した器
モロゾフ「カスタードプリン 170g」
価格 | 324円(税込) |
販売期間 | 通年 |
販売場所 | モロゾフ エクラ 高島屋日本橋店 〒103-0027 東京都中央区日本橋2-4-1 B1F 他、各百貨店等で購入可能。 |
電話番号 | 078-822-5533 (モロゾフ お客様サービスセンター) |
URL | www.morozoff.co.jp |
福田里香(ふくだ・りか)さん
菓子研究家。武蔵野美術大学卒。『新しいサラダ』(KADOKAWA)、『民芸お菓子』(Discover Japan)など料理・お菓子に関する著書多数。Instagram:@riccafukuda
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