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【試飲茶会】2022年8月販売のシングルオリジン煎茶2種を飲み比べてみました!

2022年08月01日

by 小野寺友麻

東京茶寮・バリスタ 埼玉生まれ。大学では日本語教育を学び、日本語の先生をしていたことも。日本をもっと知りたい、と東京茶寮へ。カレーと紅茶がマイブームです。

煎茶堂東京で取り扱っているシングルオリジン煎茶は50種類以上。(2022年8月時点)その中でも、通年販売している茶葉と、期間を限定して販売している茶葉があります。

今回は、2022年8月から販売を開始するシングルオリジン煎茶2種をご紹介!
煎茶堂東京 銀座店ティーコンシェルジュ・四本(よつもと)と、東京茶寮バリスタ・小野寺が試飲してお茶会を行った様子を写真と一緒にお伝えします。

「たくさん種類があるけどどんな味なの?」「どう違うの?」「私が好きなお茶はどういうもの?」など、お茶を選ぶときの参考にご覧ください。

ご紹介する茶葉

・002 香駿(静岡県産)
販売時期:8月〜10月
特徴:これほどすっきりと上品な煎茶が他にあるだろうか。爽やかな薫風を感じさせる水出しもまた格別。和菓子はもちろん、洋菓子とも合わせてみたい、お茶単体で味わうも良し、アレンジティーにしても…と様々な表情を魅せてくれます。

・020 さえみどり(鹿児島県産)
販売時期:8月〜9月
特徴:濃厚な海苔の香りがするボディ感のあるテイスト。煎茶らしい上品な後味が長く続く王道の味わい。基本の淹れ方での三煎の変化、急速冷茶、水出し、氷出しとお好みの抽出方法を探りたくなる一杯です。

四本:
「8月です!今月紹介するのは22年度、今年の収穫のお茶です」

小野寺:
「今月のお茶は2種類ありますが、どちらもファンの方が多い品種ですね」

四本:
「静岡県と鹿児島県、どちらも日本茶生産量トップクラスの産地!それぞれの特徴がありますが、今年の仕上がりはどうでしょうか」

小野寺:
「特徴も異なるお茶なので、普段からお茶が好きな方も、普段はあまり飲まない方も、飲み比べが楽しめそうです。実は、先ほど水出しも仕込んでおいたので、温度の違いも味わいましょう!」

華やかな香りに魅了される「002 香駿」

「002 香駿」どんなお茶?

これほどすっきりと上品な煎茶が他にあるだろうか。爽やかな薫風を感じさせる水出しもまた格別。撚りが美しい浅蒸し茶。味わいはもちろん、目で見て、そして香りで癒されます。

四本:
「うわ〜きれいな茶葉……」

小野寺:
「茶葉が本当に美しいですね。香駿は味わいはもちろん、茶葉の撚りのきれいさも魅力的なお茶です。茶葉がピンと、まさに針のようです。茶葉の香りは甘いですよ」

四本:
「そうですね!乾燥の茶葉は、桃を思わせるような甘い香りがします」

小野寺:
「お茶を淹れると香りも変わるのでしょうか。楽しみです...!それでは、淹れていきましょう。今回も基本のレシピ、70℃のお湯を120㎖注ぎ、1分20秒待ちます。」

四本:
「どんどん茶葉が開いていきますね。ねじれが解かれていく様子が、見ていて楽しいですね」

小野寺:
「お湯を注ぐと、茶葉の緑が明るくなっていくのも美しい…」

四本:
「水色もきれい!透き通っています。香りも、乾燥の茶葉とは違うのが分かります!注ぐ時に香りが広がりますね」

小野寺:
「いただきましょう。美味しい…!」

四本:
「いいですね、奥にシナモンのような香りも感じます」

小野寺:
「優しい甘みとシャープな苦み。シナモンも感じますね。少し深めの器を選んで香りを愉しむのもいいと思います。この香りと味わい、他のどのお茶とも比べ難いのです」

四本:
「一煎目は香り、味ともに個性がありますね」

小野寺:
「それでは二煎目もいただきましょう。煎を重ねてもなお、水色がきれい!。二煎目、基本のレシピだと蒸らし時間は10秒ほどですが、今回は少し長かったかもしれません。茶葉の開きに見惚れていました(笑)」

四本:
「すっかり捻れた茶葉から“葉っぱの形”に戻りましたね。茶葉の香りも変わりました。少し苦味を感じるような…?」

小野寺:
「二煎目は味わいがスッキリしますね。一煎目が個性派だったのがよくわかります」

四本:
「とにかくバランスがよくなります。二煎目一般的に苦くなりがちですが、苦味はそんなに強くないです」

小野寺:
「取り扱いのお茶で一番を決めるのは未だに難しいのですが、香駿は定期的に立ち戻りたくなるお茶かもしれませんね!」

四本:
「三煎目の玄米茶もスッキリと味わえますね」

小野寺:
「玄米の香ばしさがストレートにきますね。最後は水出しも飲んでみましょう!やっぱり茶葉がきれい…摘みたての葉っぱのようですね」

四本:
「桃のような味わいを感じます。後からほのかにシナモンも!」

小野寺:
「わずかに苦味もありますが、やはり水出しの方が甘みを感じますね」

四本:
「美味しいですね〜」

小野寺:
「温度での表情の違いが面白いです。改めて香駿は、”水出しもまた格別”です」

「002 香駿」の味わいノート

・一煎目は、優しい甘みとシャープな苦み。シナモンのような香りも感じる
・二煎目になると、バランスがよくなる。苦味はそんなに強くない
・水出しは桃のような味わいを感じ、甘みがある。後からほのかにシナモンも。

鮮やかな緑、濃厚な旨味「020 さえみどり」

「020 さえみどり」どんなお茶?

濃厚な海苔の香りがするボディ感のあるテイスト。煎茶らしい上品な後味が長く続く王道の味わい。低い温度で濃厚な旨み、高い温度で後引く苦み。抽出の温度で味わいが異なります。

四本:
「先程の香駿と比べると、茶葉の違いが一目瞭然です」

小野寺:
「さえみどりは茶葉は細かめ、緑の具合は濃いですし、香りも違いますね」

四本:
「海苔のような、旨味の香りがします」

小野寺:
「早速淹れていきましょう!」

四本:
「さえみどりは、甘みと旨みが特徴のお茶ですが、今回は甘みの方が際立っている感覚です」

小野寺:
「口の中に残る余韻は旨みです。改めて茶葉も美しい…」

四本:
「今月の2種類のお茶ですが実は、甘み・苦み・旨みの味わいの★の数が2個ずつで全く同じなのです」

小野寺:
「でも、味わいは全然違いますね。香りの方向性も異なります。改めて表現しきれないお茶の味わいの奥行きがあるのだなと感じます」

四本:
「そして目で見ても違いを楽しめるのがいいですね。さえみどりは名前の通り、緑が冴えています」

小野寺:
「目からも癒されますね。それでは二煎目も淹れましょう!」

四本:
「二煎目はさっぱりとしながらも、余韻に苦味がやってきますね」

小野寺:
「甘みと苦みのバランスがよく、とても飲みやすいです!そして二煎目の方が余韻は長いです。その点、先程の香駿は一煎目の香りと甘みのインパクトがあって、さえみどりは二煎目で青々しさと味わいのバランスで主張をしてきます。楽しみ方もそれぞれですね」

四本:
「三煎目は玄米茶です。三煎目も水色の緑が濃いですし、お茶の青々しさと玄米の香ばしさが合わさる香りは堪りません」

小野寺:
「香りももちろん、味のお茶の甘・旨・苦と玄米の香ばしさが加わるのがいい塩梅です。美味しい!」

四本:
「さえみどりを飲むと、ご飯が食べたくなるんですが、分かりますか?(笑) 玄米とも相性バツグンです。それでは、水出しでもいただきましょう。こちらも茶葉がゆらめく様子がきれいですね」

小野寺:
「先程の香駿と比べると、茶葉の濃緑がさえみどりの方が濃いです」

四本:
「中蒸しなので、茶葉も少し細かいですね。味はどうでしょうか」

小野寺:
「旨み!最初に濃厚な旨みが押し寄せてきます」

四本:
「本当ですね。お湯で淹れたときと比べると断然、旨味を感じます。香駿の水出しは”甘み”だったのに対して、さえみどりは”旨み”の良さが引き出されていますね」

小野寺:
「そして茶葉の青々しさを感じられるのがさえみどりで、華やかさと言いますかフルーティーさを味わえるのが香駿でしょうか?」

小野寺:
「暑い日には冷たいお茶を求めてしまいますが、涼しくした部屋で温かいお茶をいただくのもいいですね。そしてお好みの味わいや品種を見つけるのも、お好みの抽出方法を探求するのもいい。ぜひ自由研究で題材にしてほしいです!」

「020 さえみどり」の味わいノート

・一煎目は、甘みの方が際立っている感覚。口の中に残る余韻は旨み
・二煎目は、バランスが良くさっぱりとしながらも、余韻に苦味がくる。余韻は長い
・水出しは、お湯で淹れたときと比べると断然、濃厚な旨味を感じる

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