
福田里香「黒い漆器と白い陶器で銘菓をいただく」【後編】私が器を使うなら vol.020
2022年12月28日

by 煎茶堂東京編集部
使う人によって、全く違う表情を見せるのが、器の面白いところ。一緒に使うカトラリー、テーブル、部屋に入る光の加減……。もちろん、どんなスイーツやお料理を載せるかもその人のチョイス次第。
煎茶堂東京オンラインで販売している器やカトラリーを、菓子研究家・福田里香さんに使っていただきました。
黒い漆器と白い陶器で銘菓をいただく【後編】
前回(vol.019)と今回(vol.020)は前後編で、白い陶器と黒い漆器をご紹介します。ぜひ前回も併せてご覧ください。
白と黒は、光と影にも似て対照的なカラーです。また白と黒は、単色で器にしても食材が映える色として甲乙つけ難く、基本にして究極の2色と言えます。
今回は白い陶器です。白×生成りの組み合わせ。荒賀文成(あらが・ふみなり)さんの「5寸馬盥(たらい)皿」は、暖かみを帯びた粉引の白が美しい深鉢です。この器に「湖池屋」のPURE POTATOシリーズ「じゃがいも心地 オホーツクの塩と岩塩」を山盛りにして、たっぷりパルミジャーノチーズをすり下ろしました。
右脇に見えるのは、前回ご紹介した後藤睦(ごとう・むつみ)さんの黒い漆器「葉反鉢(はそりばち)」。黒×生成りの組み合わせ。器が黒だとお菓子の印象も違います。白黒どちらも素敵です。
馬盥は、昔、馬を洗うために使った大きな盥の名前です。その美しい造形を器に模したのが、荒賀さんの「5寸馬盥皿」です。直径約16cm、高さ約5cm。ポテトチップスのような乾き物を盛っても、汁物を注いでも、ちょうどよいサイズ感。
裏を返すと、こちらも釉薬の景色がいい。馬盥の特徴的な縁の造形がよく見えます。轆轤(ろくろ)の技術が冴わたる熟練の美です。
白い器は、食卓を柔らかく彩ってくれます。厚切りでパリパリ、塩気に旨味を感じる「じゃがいも心地」を、袋から出して、チーズをすり下ろすだけ。お客様をおもてなし出来る上等の1品が2分で完成です。
煎茶堂東京の「012 あさつゆ」なら茶葉の旨みが、ポテトチップスの塩味をより一層引き立てます。
今回使用した器
今回使用したお茶
湖池屋「PURE POTATO じゃがいも心地 オホーツクの塩と岩塩」
価格 | オープン価格 |
販売期間 | 通年 |
販売場所 | 各種スーパー、コンビニエンスストアなど |
URL | koikeya.co.jp |
福田里香(ふくだ・りか)さん
菓子研究家。武蔵野美術大学卒。『新しいサラダ』(KADOKAWA)、『民芸お菓子』(Discover Japan)など料理・お菓子に関する著書多数。Instagram:@riccafukuda
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