
麻生要一郎「5月は、五月病。」- TOKYO TEA JOURNAL 巻頭エッセイ
2023年05月19日

by 煎茶堂東京編集部
TOKYO TEA JORUNALの巻頭コラムを飾る、料理家・麻生要一郎さんのエッセイ。季節を感じながら、毎日のちょっとした幸せを見つけられるような麻生さんのエッセイをお楽しみください。月に一度更新予定。
5月は、五月病。
学校を卒業したあと、ずっと自分で仕事
をしているからなのか、五月病の経験がな
い。
そう言うと、いつもやる気に満ち溢れ
ていると誤解を招いてしまうかもしれない。
実際のところは、やる気が出ない、憂鬱だ
なあと色々とやる事を先延ばし、そんな事
ばかりしている。自分のやる気スイッチが、
どこにあるのかを探る日々。
五月病とはちょっと違うけれど、僕がそ
ういう時「さてやるか!」と思える、気分
転換の方法を一つご紹介。大切なのは、自
分にかけられているプレッシャーを解放す
る事。まずは好きな飲み物を準備して、ソ
ファーに座ってリラックス。しばらくする
と、トコトコとチョビがやって来る。膝の上にぴょんとのったら、なでるうちにゴロ
ゴロと喉を鳴らす。機嫌が良くなってきた
ところで、チョビの後頭部に顔を埋めて深
呼吸。
“ネコ吸い”という言葉があるけれど、
吸っているとお日様の匂いというのか、ち
ょっと甘い感じもして、とても幸せな気持
ちになるのです。くんくんしているうちに、
どんな辛い時だって「頑張るぞ!」という
気持ちがめきめきとわき立って来るのです。
ジョギング、読書、お茶のひと時とか、
自分の気分転換方法を見つける事で人生は
ちょっとだけ楽になる。まだ手探り中の方
は、ネコを吸ったつもりで無理せずにお過
ごしあれ。皆さんにとっての気分転換方法
は、何ですか?
麻生要一郎
![]() |
あそう・よういちろう|1977年1月18日生まれ。茨城県水戸市出身。料理家・随筆家。 家庭的な味わいのお弁当が評判となり口コミで広がる。雑誌への料理・レシピ提供、食や暮らしについての随筆を行う。初の単行本『僕の献立 本日もお疲れ様でした』(光文社刊)を刊行。2022年1月には第2弾『僕のいたわり飯』(光文社刊)も。 |
TOKYO TEA JORUNAL
お茶の定期便「TOKYO TEA JORUNAL」を購読すると、毎月、季節をテーマにお茶とレシピ掲載の冊子が届きます。
巻頭で連載している麻生要一郎さんのコラムにお便りを送ると、麻生さんからの返信を紙面でもらえるほか、最大5,000円のクーポンをお送りしております。
TOKYO TEA JORUNALについて詳しく見る
Illustration:fancomi
関連記事
-
【麻生さんへのお便りポスト】VOL.47(2023年3月号)3月は、ちらし寿司。
2023年05月09日
-
麻生要一郎「4月は、やっぱりお花見。」- TOKYO TEA JOURNAL 巻頭エッセイ
2023年04月17日
-
【麻生さんへのお便りポスト】VOL.46(2023年2月号)2月は、僕の愛しい猫と。
2023年04月11日
-
麻生要一郎「3月は、ちらし寿司。」- TOKYO TEA JOURNAL 巻頭エッセイ
2023年03月17日
-
麻生要一郎「2月は、僕の愛おしい猫と。」- TOKYO TEA JOURNAL 巻頭エッセイ
2023年03月10日
-
麻生要一郎「1月は、誕生日。」- TOKYO TEA JOURNAL 巻頭エッセイ
2023年02月15日