- 読みもの
- お買いもの
- TTJ
- 東京茶寮
- 私達について
-
作家名一覧
- 煎茶堂東京
- 小野陽介
- 高木剛
- 森岡希世子
- 石田誠
- ちいさな手仕事
- 光藤佐
- 須原健夫
- 淡海陶芸研究所
- 千田稚子
- 中村譲司
- 北井里佳
- 齋藤有希子
- 酒匂ふみ
- 秀野真希
- 林沙也加
- 作山窯
- 中里花子
- 村田匠也
- 荒賀文成
- 水野悠祐
- 南裕基
- 只木芳明
- 色原昌希
- 小宮崇
- 飯高幸作
- 色原昌希
- 三輪周太郎
- 横山拓也
- 亀田文
- 亀田大介
- 中村豊実
- 高橋禎彦
- SHISEI
- 松徳ガラス
- 村上雄一
- 黒川登紀子
- YŌKI
- 加藤かずみ
- 瀬戸國勝
- 阿部春弥
- シャンブリートリオ
- 入江佑子
- 三野直子
- 古谷宣幸
- 渡辺キエ
- 後藤睦
- 三浦ナオコ
- 濱岡健太郎
- 山田哲也
- WASHIZUKA GLASS STUDIO
- 李荘窯
- おじろ角物店
- 船串篤司
- はなクラフト
- 光泉窯
- 萩原千春
- 藤村佳澄
- 中原真希
- 堀宏治
- 広末裕子
- 文山窯
- 伊藤萠子
- 竹下努
- 角田清兵衛商店
- Eliu
- 紙上征江
- 天野千香
- 相馬佳織
- 四十沢木材工芸
- 水野悠祐
麻生要一郎「4月は、やっぱりお花見。」- TOKYO TEA JOURNAL 巻頭エッセイ
2023年04月17日
by 煎茶堂東京編集部
TOKYO TEA JORUNALの巻頭コラムを飾る、料理家・麻生要一郎さんのエッセイ。季節を感じながら、毎日のちょっとした幸せを見つけられるような麻生さんのエッセイをお楽しみください。月に一度更新予定。
4月は、やっぱりお花見。
桜の季節になると、重箱におにぎり、唐揚げ、きんぴら、卵焼きを詰めて、ちょっと厚手の敷物を用意する。さて飲み物は何にしようかなと考えながら、お花見の支度をするのは春の楽しみの一つだと思う。誰もがウキウキした気持ちで開花を待ち望むというのは「桜」だけではないだろうか。
僕の母は、花や植物が好きな人だった。突然の病が発覚して、チョビと二人で病床の母を呆気なく看取って迎えた告別式。最後まで弱音も吐かず凛とした母は、僕の手本である。自宅から斎場へと向かう桜並木には、満開の桜が咲き誇っていた。誰もが一瞬、淡く美しい桜の花に見惚れて、悲しみから解放された。式が終わる頃には、桜の絨毯が敷かれて、足取りは軽かった。その見事な花の演出は、母からの特別な贈り物のようだった。
以来、桜には一層の思い入れがある。綺麗な桜の花を見ると、母に会えたような気持ちになるのだ。お弁当を抱えて花見へ出かけるのも楽しいが、日常の中でふと出会う桜の景色というのも、偶然性があって嬉しいもの。
チョビにも桜の花を見せてやりたくて、花屋で綺麗な枝を買い求めて、桜餅を食べながら、花見というのも一興である。ぜひ、あなたのお花見の思い出もお聞かせ下さいね。
麻生要一郎
あそう・よういちろう|1977年1月18日生まれ。茨城県水戸市出身。料理家・随筆家。 家庭的な味わいのお弁当が評判となり口コミで広がる。雑誌への料理・レシピ提供、食や暮らしについての随筆を行う。初の単行本『僕の献立 本日もお疲れ様でした』(光文社刊)を刊行。2022年1月には第2弾『僕のいたわり飯』(光文社刊)も。 |
TOKYO TEA JORUNAL
お茶の定期便「TOKYO TEA JORUNAL」を購読すると、毎月、季節をテーマにお茶とレシピ掲載の冊子が届きます。
巻頭で連載している麻生要一郎さんのコラムにお便りを送ると、麻生さんからの返信を紙面でもらえるほか、最大5,000円のクーポンをお送りしております。
TOKYO TEA JORUNALについて詳しく見る
Illustration:fancomi
関連記事
-
【最終回】麻生要一郎「3月は、お彼岸。」- TOKYO TEA JOURNAL 巻頭エッセイ
2024年03月18日
-
麻生要一郎「2月は、ストーブ。」- TOKYO TEA JOURNAL 巻頭エッセイ
2024年02月19日
-
麻生要一郎「1月は、いちご。」- TOKYO TEA JOURNAL 巻頭エッセイ
2024年01月18日
-
麻生要一郎「12月は、クリスマスケーキ。」- TOKYO TEA JOURNAL 巻頭エッセイ
2023年12月20日
-
麻生要一郎「11月は、新そば。」- TOKYO TEA JOURNAL 巻頭エッセイ
2023年11月30日
-
麻生要一郎「10月は、栗の思い出。」- TOKYO TEA JOURNAL 巻頭エッセイ
2023年10月13日
-
麻生要一郎「9月は、秋刀魚の夢。」- TOKYO TEA JOURNAL 巻頭エッセイ
2023年09月15日
-
麻生要一郎「8月は、冷やし中華。」- TOKYO TEA JOURNAL 巻頭エッセイ
2023年08月17日