
【お菓子とお茶】大福だけど大福じゃない?御菓子司 菓仙の「カフェ大福」と「010 ふくみどり」で地元入間に思いを馳せる
2021年02月23日

by 小野寺友麻
おいしいお茶を淹れると、お茶菓子が欲しくなる。おいしそうなお菓子を見つけると、どんなお茶を淹れようか想像してしまう。煎茶堂東京のお茶と過ごす日々の中で、ついつい誰かに教えたくなるペアリング菓子をご紹介します。
今回は、人一倍寒さに弱い、東京茶寮・バリスタの小野寺がおすすめする、楽しみながら寒さを乗り切るためのお菓子とお茶のペアリングです。
御菓子司 菓仙の「カフェ大福」
今回はわたしの地元、埼玉県入間市の、昭和51年ごろからこの地でお店を構えているお菓子屋さん「御菓子司 菓仙」を紹介。
顔なじみで、母のこともわたしの同級生のことも知っている菓仙のお母さま。今回は久しぶりに行ったので、「お母さんお元気?」「ゆまちゃんも最近どう?」(下の名前で読ばれます。)なんて、お母さまの笑顔にほっこり癒されながら、なんでもない話が止まらなくなってしまいます。
「御菓子司 菓仙」はご家族で営んでいるお菓子屋さんで、地域の方から愛されています。季節のお菓子はもちろん、ついつい手が伸びてしまうどら焼きも美味しいんです。(また別の機会にご紹介したい…!)今回は菓仙の名物、「カフェ大福」(1個148円税込)とお茶を合わせます。
「ここのお菓子を使う!」と決めたときから、お茶は迷わず「010 ふくみどり」。菓仙のお店があるのも、「010 ふくみどり」が作られているのも同じ埼玉県入間市。そう、わたしの地元のペアリングなのです!
今回は「カフェ大福」に加えて「いちごミルク大福」もチョイス。ひとつには絞れませんでした。他にも、抹茶オ・レやモンブランなど異なる味わいもあります。
大福だけど大福じゃない?食べ頃までも愛おしい。
珈琲のイラストに入った「カフェ大福」は凍った状態でのお渡し。もらってすぐはカチコチなので、自然解凍後、冷たいうちにいただきます。解凍すると、ひんやりモチふに。
大福の中には珈琲あんと生クリームが入っています。解凍時間によって食感は異なりますが、個人的には解凍短め、ほんの少し生クリームに食感があるくらいが◎。今回はお茶を淹れながら写真を撮ったりしていたので、10分〜15分くらいの解凍だったかと思います。
珈琲あんはしっかりとした珈琲の風味とほんのり苦味があり、生クリームとの相性はいわずもがな。齧った大きさによって、生クリームがたくさん口に入ればよりまろやかに。小さいひと口でより珈琲感を味わうこともできます。
そして何と言ってもこのサイズ感。小ぶりなので2つ、3つと食べられてしまうという憎めない美味しさです。
春の暖かさを待ちながら。ぬくぬく、冷たさを味わう背徳感。
カフェ大福に合わせるのは「010 ふくみどり」。若草のような、ほんのり華やかな香りとキリッとした渋みが楽しめるお茶。餡子の甘みや生クリームのミルキーさをお茶のひと口ですっきりリセットしてくれます。
以前書いた「黒胡椒せん」のときもそうでしたが、今回も“同地域のペアリング”で地元に思いを馳せてみます。
お菓子を口にしてから「あ〜あのお茶合うかも…」ということがあるのですが、今回はその思いつきペアリングもご紹介。
「カフェ大福」は餡子にしっかり珈琲風味がするので、その香りに合わせたお茶、焙煎香で楽しめる「005 おくみどり」を。「010 ふくみどり」のときとは異なり、香りの同調が感じられます。
一緒に買った「いちごミルク大福」。中にはピンクで可愛らしい苺あんと甘酸っぱいピューレ状のいちごが入っています。こちらと合わせるのは青々しい香りの「035 さきみどり 彼杵」。
実はこの、いちごと青々しい香りがするお茶の組み合わせは東京茶寮に来店されたお客さまから教えていただいたペアリング。今回はそのアイデアを応用してみました。
温かいお茶とひんやり冷たいカフェ大福。まだまだ肌寒い日も続く中で、炬燵の中や毛布に包まりながらのお茶時間。寒さ耐性が極端にないわたしにとっては、こんな時間がたまらないのです…。口の中でとろけるような幸せをかみしめつつ、春が来るのを首を長〜くして待っています。
御菓子司 菓仙「カフェ大福」
商品名 | カフェ大福 |
価格 | カフェ大福148円(税込) いちごミルク大福185円(税込) |
販売期間 | 通年販売 |
販売場所 | 御菓子司 菓仙
〒358-0014 埼玉県入間市宮寺3192-3 |
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