
もう一歩、お茶の深みへ vol.6 京都府利招園 茶舗 茶商/利田直紀さん「香りでいいところ悪いところを見抜くにはどうしたらいいですか?」
2023年03月21日

by 煎茶堂東京編集部
知ったらきっともっと楽しい。お茶をもう少し深く知るために、プロにお話を伺う連載です。
お話を伺ったのは…
京都府利招園 茶舗
茶商/利田(かがた)直紀さん
産地の特徴は どんなところでしょうか?
山間地では、寒暖差や傾斜による水はけを活かした濃厚な味わいの揉み茶やてん茶(抹茶)、平地では温暖な気候を活かした覆下園での高級てん茶、玉露が作られています。
山間地は土が強いところが多いので、傾斜によって水はけを補っています。寒暖差のおかげで茶葉がゆっくり育つことで味が濃厚になるので、揉み茶に向いているのではないかなと。平地では傾斜が無い分、砂地の茶園で水はけを補っています。暖かい気候のため夜間気温が高いので、芽がすくすくと育ち、柔らかくまろやかな味わいのお茶になります。そのお陰で、一つ格上の上級品ができます。
そして、そういう産地では手摘みの茶園がまだまだ多く残っているんですよ。
香りでいいところ 悪いところを見抜くには どうしたらいいですか?
今感じている香りが、何によってもたらされたものなのか? を感じ取ることが必要です。そこをキャッチするには数を見るのが大切ですが、その為には、やはり生産のバックグラウンドを知ることが近道になると思います。
次回お話を伺うのは…
静岡県 茗広茶業
火入れ担当/稲垣伸明さん
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