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【試飲茶会】2023年2月販売のシングルオリジン煎茶3種を飲み比べてみました!

2023年02月01日

by 小野寺友麻

東京茶寮・バリスタ 埼玉生まれ。大学では日本語教育を学び、日本語の先生をしていたことも。日本をもっと知りたい、と東京茶寮へ。カレーと紅茶がマイブームです。

煎茶堂東京で取り扱っているシングルオリジン煎茶は50種類以上。(2023年2月時点)その中でも、通年販売している茶葉と、期間を限定して販売している茶葉があります。

今回は、2023年2月から販売を開始するシングルオリジン煎茶3種をご紹介!
煎茶堂東京 銀座店ティーコンシェルジュ・四本と、東京茶寮バリスタ・小野寺が試飲してお茶会を行った様子を写真と一緒にお伝えします。

「たくさん種類があるけどどんな味なの?」「どう違うの?」「私が好きなお茶はどういうもの?」など、お茶を選ぶときの参考にご覧ください。

004 やぶきた やめ(福岡県産)

販売時期 2月〜3月
特徴 凝縮された出汁のような旨味はまるで玉露。低めの温度で甘味ととろみを出して特別な一杯を。

038 山の息吹(静岡県産)

販売時期 2月〜3月
特徴 どっしりと、悠然と構えた山容が目に浮かぶ。甘みと深みがある美しい山吹色の水色。

058 はるみどり(鹿児島県産)

販売時期 2月〜3月
特徴 優しく澄み渡った旨味が清風のように通り抜け美しく撚られた茶葉の鮮やかな緑が目を喜ばす。

四本:
「おはようございます。2月は『さくらの煎茶』も登場しますが、シングルオリジンも3種類登場します!」

小野寺:
「今回初めて取り扱います鹿児島県薩摩、静岡県磐田、福岡県八女のお茶が並びます。お茶の生産が盛んな三都市からのラインナップです」

四本:
「磐田と八女のお茶はファンの方も多いお茶ですね。今年も味わってもらえるので嬉しいです。私も楽しみです…!」

飲めば飲むほどに重なり合う旨味。「058 はるみどり」

四本:
「今月ひとつめは、鹿児島県薩摩で作られた『058 はるみどり』です。春がくるのが待ち遠しい名前のお茶ですね」

小野寺:
「『おくみどり』『ゆたかみどり』『かなやみどり』『ふくみどり』と名前に“みどり”が付くものが増えますね。今回のお茶はどんな緑をしているのか楽しみ…!このお茶は1月のTOKYO TEA JOURNALでもお届けしています。既にファンになった方もいるのでは…?」

四本:
「見てください、茶葉の緑がとてもきれいです。そういえば鹿児島のお茶で浅蒸し茶は珍しいですね」

小野寺:
「そうですね!鹿児島のお茶の飲み比べが更に楽しめますね。それにしても濃緑が美しい…そして茶葉が細〜く撚られていますね」

四本:
「このお茶もまた開いていく様子が楽しみです!」

小野寺:
「このお茶は初めての取り扱いなので、基本のレシピで淹れましょう!旨みのお茶なので今度水出しや氷出しもトライしてみましょう」

四本:
「ゆ〜っくり茶葉が開いていきますね。茶葉の緑が本当にきれいです」

小野寺:
「見た目から繊細さが伝わってきますね…どんな味わいなのか楽しみです」

四本:
「……お湯をさすと旨みのある香りを感じますね」

小野寺:
「『はるみどり』は香り高くコクのある『かなやみどり』と優良品種の『やぶきた』の交配で作られた品種だそうです」

四本:
「透き通った、透明感のある水色ですね」

小野寺:
「そして茶葉が美しい…艶があって、ピカピカと輝いています。いただきます」

四本:
「(ひと口飲んで)……旨みですね!『012 あさつゆ』程パンチはないのですが、しっかりと旨みと甘みも感じます。ほっくりとした甘さです。後味に若干感じる程度で、苦みはほとんど感じません。香りを楽しむお茶もありますが、このお茶は味わうお茶ですね」

小野寺:
「そしてこのお茶、飲めば飲むほどに味わい深くなるお茶です。これは今までにあまりない感覚です、不思議…。ひと口で満足感を感じることができるお茶。小さい器でチビチビといただきたくなります」

四本:
「二煎目は80℃で10秒ほどです。二煎目を待つ間も、口の中で余韻が消えていくどころが増長されている気さえします」

小野寺:
「二煎目も透明感が抜群です。一煎目の重なり合う旨みがどうなっているのでしょうか」

四本:
「(二煎目を飲んで)……ガラリと変わりますね。もうこれは違うお茶かと思うほどスッキリ…味わいにも透明感を感じます。二煎目で温度を上げても苦みはあまりありません」

小野寺:
「スッキリの中に優しさとまろやかさを感じますね。二煎目は『022 かなやみどり』を思わせるような…」

四本:
「お茶っぱに“ピカピカ”という表現を使う日が来るとは思わなかったのですが、本当に輝いています」

小野寺:
「きれいですね!ずっと眺めていたくなります。そして二煎目でまた茶葉の香りが変わりますね。一煎目の旨みや青々しさとは変わって、爽やかさを感じます」

四本:
「このお茶はお寿司と一緒に飲みたいと思います。食後は濃い目のお茶を飲みたくなりますが、『はるみどり』はお寿司を食べながらチビチビと」

小野寺:
「どのネタが合うかな〜と色々合わせてみたいですね。光りものや烏賊、貝…考えただけでも良いですね」

四本:
「三煎目は玄米茶です。完全にさっきのお寿司トークに持って行かれているのですが、茶碗蒸しが食べたくなります」

小野寺:
「良いですね〜優しい玄米茶ですね。包み込んでくれる優しさがあるお茶ですね」

四本:
「一煎目からのギャップがもの凄いです。二煎目以降はスッキリ優しい…味わいは強くないのにずっとそこにいるのです」

「058 はるみどり」の味わいノート

・一煎目はしっかりとした旨みと甘み。ほっくりとした甘さと後味にほのかに苦みを感じます
・二煎目は違うお茶かと思うほどにスッキリ。温度を上げても苦みはあまり感じない
・三煎目の玄米茶は包み込んでくれる優しさがあるお茶。茶碗蒸しと合わせたい

温度の違いで変化をたのしめます。「038 山の息吹」

四本:
「今月ふたつめのお茶は『038 山の息吹』です。昨年の新茶は産地違いで登場したり、この品種のファンも多いですよね」

小野寺:
「そうですね。静岡のお茶はどちらかというとスッキリ香り系のものが多いのですが、このお茶は旨み系のお茶です。静岡のお茶が好きな方にも、旨みの味わいが好きな方にもオススメです」

四本:
「先ほどの『はるみどり』ともまた違いますが、青々しさが美しい茶葉ですね。乾燥の茶葉は甘い香りがします」

小野寺:
「改めて『はるみどり』と『山の息吹』、浅蒸し茶好きには堪らないラインナップですね」

四本:
「こちらのお茶も、1月のTOKYO TEA JOURNALでお届けしていますね。TTJのレシピは高めの温度で淹れてぶり大根と合わせていますが、今回は低めの温度で淹れて旨みを味わってみませんか?」

小野寺:
「では一煎目、60℃で1分半のレシピで淹れていきましょうか。茶葉は4g、お湯は120㎖です」

四本:
「温度低めなので、香りはそんなに感じません。このお茶も鮮やかな緑が美しいですね」

小野寺:
「いつもよりゆっくりと開いていきます。見惚れているうちにあっという間に1分半です」

四本:
「一煎目、まず甘みと旨みの香りがしますね。いただきます」

小野寺:
「ひと口飲むとトロッとした旨味も感じますが、奥の方に程よく苦渋みも感じます。『はるみどり』はじわじわと押し寄せる旨みが魅力的で、『山の息吹』は最初に広がる甘みと旨みに癒されて、後から苦渋みで締めてくれます」

四本:
「旨味の★が昨年よりも少なくなりましたが、よりバランス楽しめるようになりましたね。『山の息吹』ファンの方は今年の味わいを是非お試しください」

小野寺:
「二煎目は温度を上げて80℃で淹れましょう。時間はサッと10秒ほどで」

四本:
「水色も少し出てきますね!少し苦みを感じる香りがします」

小野寺:
「まだまだ寒い日も続くので、高めの温度が美味しく感じてしまいます…温かさも美味しさのひとつです。二煎目は味わいにも少し苦みも感じますね。甘みも苦みももちろん旨みも感じるバランス系ですね」

四本:
「先ほどの『はるみどり』は旨みの余韻長いお茶だったので、『山の息吹』の口の中に青々しさ、爽やかさが残るというのを余計感じます。今年の味わい、好みです…!」

小野寺:
「きれい…茶葉開きはもちろん、繊細さを感じる見た目です」

四本:
「浅蒸し茶らしい茶葉ですが、水色も出ますね」

四本:
「きっと間違いないですが、玄米茶も淹れましょう!温度低めで甘み旨みを、温度が高いと苦みも感じるお茶、セオリーに沿った変化を体感できていますね」

小野寺:
「いい香り…。三煎目まで水色が美しいです。玄米の香ばしさが映えますね」

四本:
「スッキリで飲みやすくなって、一煎目からの変化味わえましたね」

「038 山の息吹」の味わいノート

・一煎目は最初に広がる甘みと旨みに癒され、後から苦渋みで締めてくれる
・二煎目は少し苦みも感じる。甘み、苦み、旨みをそれぞれ感じるバランス系。後味は爽やか
・玄米茶はスッキリ飲みやすく、一・二煎目との対比がおもしろい

甘みと旨み、鮮やかな緑。「004 やぶきた やめ」

四本:
「最後、今月三つ目の品種は、久しぶりの登場『004 やぶきた やめ』です。このお茶は『Strawberry Tea』のベースとしても使用されています」

小野寺:
「もしお好きだった方には、是非シングルでも楽しんでいただきたいです。八女茶を探されている方やオープンから取り扱いをしているこのお茶のファンの方もいらっしゃいますね。私もこのお茶のファンの一人です」

四本:
「こちらは中蒸しの茶葉なので少し細かいものもあります」

小野寺:
「甘〜い香りがします。『Strawberry Tea』でも甘さを感じましたが、改めて茶葉本来の甘さということがわかりました。茶葉自体も緑が濃いですね。味わいを凝縮しているかのようです」

四本:
「今回は基本のレシピより温度を上げて淹れていきましょうか。一煎目80℃のお湯で45秒ほどで」

小野寺:
「いまの時期は温かさも美味しさのひとつですからね。言葉足らずかもしれませんが、このお茶は何をしても美味しいと感じてしまうお茶なのでシーンに応じて淹れ方を工夫したいですね。温度低め高め、玄米茶、水出しや氷出し、急速冷茶にしてもいいんです…!」

四本:
「香りから既に甘いです。お湯に浸かっていても緑が濃いです」

小野寺:
「個人的には懐かしくて、安心する香りがするのです。楽しみ…!」

四本:
「甘いですね。今回高めの温度で淹れましたが、最初に甘さを感じます」

小野寺:
「旨みもそしてほどほどに苦みもあって、安心する味わいです。旨みもサラッとしているので飲みやすい」

四本:
「安定感抜群ですね。青々しさも感じてお茶を飲んでいるという満足感を感じます。味わいの余韻も短めなので、次のひとくちが欲しくなります」

小野寺:
「このお茶は何かお菓子と合わせたいというよりかは、この一杯で満たされるお茶です。改めて、様々なお茶があるな、と思わせてくれる一杯です」

四本:
「二煎目はほんの少し温度を上げて85℃でサッと10秒ほどで」

小野寺:
「温度が高いので香りも立ち上ってきますね。二煎目で更に温度を上げたのに苦さはほどほどですね」

四本:
「スッキリしますが変わらず甘いお茶です。二煎目になったら、お醤油が欲しいかもしれません。お煎餅なんてどうでしょうか…海苔が付いているとなお良しです」

小野寺:
「魚の塩焼きもいいのでは…大根おろしとお醤油で合わせたら堪らないと思うのです。何かと合わせるなら二煎目ですね。さっきはお茶だけの満足度が高くて思いつかなかったのが嘘のようです(笑)」

四本:
「改めて鮮やかな緑です!先月まで『Strawberry Tea』でも飲んでいましたが、やはりブレンドされると全然違いますね。当たり前なのですが、実感しました」

小野寺:
「面白いですよね。このお茶は「やぶきた」なので品種的にはベーシックなのかもしれませんが、改めて基本に戻ってみるのもいいですし、農家さんや産地が違えば味わいが異なります。違いは繊細と感じるかもしれませんが、改めて飲み比べを楽しんでいただけたらと思うのです」

四本:
「そうですね。さっきの続きですが、みたらし団子も合わせてみたいです!」

小野寺:
「あまじょっぱいのもいいですね。練乳やチョコをかけた苺、あとは柑橘系など果物とのペアリングもやってみたいです」

四本:
「最後は安定の玄米茶です。このお茶と玄米とのバランスが堪りません!」

小野寺:
「最後までそんなに苦くならないですね。最後まで美味しいです。今回は高めの温度で淹れてみましたが、ここからきっと暖かくなるはずなのでいろんな温度で淹れてみたいですね」

四本:
「そうですね。このお茶は年齢層問わずに好まれる傾向がありますので、贈りものにもいいですね!」

「004 やぶきた やめ」の味わいノート

・一煎目は最初に甘さを感じる。旨みも苦みもほどほどに安心する味わい。旨みもサラッとしているので飲みやすい
・二煎目はスッキリして変わらず甘さを感じる
・玄米茶はお茶と玄米とのバランスが堪らない。三煎目まであまり苦くはならない
・お煎餅、魚の塩焼き、みたらし団子、練乳やチョコをかけた苺とも合わせたい

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