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【試飲茶会】2022年11月販売のシングルオリジン煎茶2種を飲み比べてみました!

2022年11月01日

by 小野寺友麻

東京茶寮・バリスタ 埼玉生まれ。大学では日本語教育を学び、日本語の先生をしていたことも。日本をもっと知りたい、と東京茶寮へ。カレーと紅茶がマイブームです。

煎茶堂東京で取り扱っているシングルオリジン煎茶は50種類以上。(2022年11月時点)その中でも、通年販売している茶葉と、期間を限定して販売している茶葉があります。

今回は、2022年11月から販売を開始するシングルオリジン煎茶2種をご紹介!
煎茶堂東京 銀座店ティーコンシェルジュ・四本と、東京茶寮バリスタ・小野寺が試飲してお茶会を行った様子を写真と一緒にお伝えします。

「たくさん種類があるけどどんな味なの?」「どう違うの?」「私が好きなお茶はどういうもの?」など、お茶を選ぶときの参考にご覧ください。

042 みえうえじま(三重県産)

販売時期 11月〜12月
特徴 明るく弾ける香りと渋みで柑橘類の皮をかじったような感覚。コクと甘みがあとから追いかけてくる。

054 あさのか(熊本県産)

販売時期 11月〜12月
特徴 さらりと通り抜けていく爽やかで芳しい香り。あとから滋味が追いかけてきて実に味わい深い。

四本:
「おはようございます。だいぶ冬が近づいてきましたね」

小野寺:
「そうですね、肌寒い日も増えてきました。いよいよ11月ということで、温かいお茶が染み渡ります…」

四本:
「今日もお茶を淹れていきましょう。今月は2種類です。三重県と熊本県のお茶が登場します!」

飲むほどに香りと苦みの虜。「042 みえうえじま」

「042 みえうえじま」どんなお茶?

明るく弾ける香りと渋みで柑橘類の皮をかじったような感覚。コクと甘みがあとから追いかけてくる。

四本:
「本日の一杯目は、香りに特徴があるお茶から飲んでいきましょう。三重県産の『042 みえうえじま』です」

小野寺:
「このお茶は元々、三重県の上嶋さんが育成していたというのが名前の由来です。煎茶堂東京の『042 みえうえじま』は松田さんが作ってくださっています」

四本:
「茶葉は大きめの中蒸しです。茶葉の開きを眺めるのが楽しみなお茶ですね!」

小野寺:
「乾燥の茶葉は、ほんのり柑橘系の香りがします。グレープフルーツや伊予柑のような、苦めの柑橘を連想させます。ぜひ開けたての香りを味わってほしいです。柑橘と表現されるお茶も久しぶりでしたね。1-2月に『009 おくひかり』が”柑橘系のピチピチとした香り”と表現されるお茶がありました」

四本:
「今回の『042 みえうえじま』の方が苦み・渋みがあるお茶ですよね。早速淹れていきましょう」

小野寺:
「基本の淹れ方で、4gの茶葉に70℃のお湯を注いで1分20秒待ちます。茶葉の開きに注目です…!」

四本:
「きれいに茶葉が開いていきますね〜」

小野寺:
「きれいですね…立ち上る香りにも癒されます」

四本:
「一煎目、いただきます。あ〜、美味しいですね」

小野寺:
「美味しい…透き通った水色も美しいです。一口目には甘みも感じますし、苦みも後から追いかけてきます。香りも含めて奥行きがある味わいという印象です」

四本:
「旨みの香りを感じますが、味わいはスッキリめです。キレがありながらも滑らかさを感じます」

小野寺:
「二煎目も淹れていきましょう。二煎目は80℃のお湯を注いで10秒ほどで抽出します。茶葉が開く様子に見惚れすぎないように注意です」

小野寺:
「二煎目も変わらずきれいに透き通った水色ですね。苦みが増しますが、香りは少し甘さを感じるようになりました」

四本:
「二煎目になると香りも味わいもスッキリします!そして二煎目の方が柑橘感を感じます」

小野寺:
「茶葉もツヤツヤしていて美しいです。浅蒸し茶によった中蒸しですね。三煎目は玄米茶。苦みのお茶の玄米茶が好みなので楽しみです…」

四本:
「玄米を入れての三煎目。玄米とのバランスがいいですね。甘みと苦み、どちらも味わうことができます」

小野寺:
「飛び抜けて個性があるお茶ではないかもしれませんが、飲めば飲むほど親しみが持てる、安心感をくれるお茶なのかもしれません。じわじわと美味しさを感じる一杯です」

四本:
「インパクトというよりは安定感。ぜひ日常に置いておきたいお茶ですね」

小野寺:
「以前のTOKYO TEA JOURNALで紹介をしたこのお茶のペアリングは、伊予柑のレアチーズケーキでした」

四本:
「いいですね。このお茶の苦みは、柑橘の苦みを連想させるので、合うと思います。先日食べたのですが、レモンケーキとも相性が良さそうです…」

小野寺:
「美味しそうです。洋菓子とも合いそうな、オシャレな味ですね。このお茶に合うお菓子を探したいところではありますが、『042 みえうえじま』を飲みながら『アールグレイティー』を飲むのも美味しそうです(笑)」

「042 みえうえじま」の味わいノート

・一煎目は最初に甘みを、後から苦みが追いかけてくる
・二煎目は香りも味わいもスッキリ。二煎目の方が柑橘感を感じる
・玄米茶は玄米とのバランス◎。甘みと苦み、どちらも味わえる
・インパクトというよりは安定感。日常に置いておきたいお茶

優しい気持ちになれる一杯。「054 あさのか」

「054 あさのか」どんなお茶?

さらりと通り抜けていく爽やかで芳しい香り。あとから滋味が追いかけてきて実に味わい深い。

四本:
「続いては熊本県のお茶『054 あさのか』です」

小野寺:
「先ほどの『042 みえうえじま』より茶葉が細かい深蒸しの茶葉です。見た目もより青々しいですね」

四本:
「乾燥の茶葉はほのかに甘い香りがしますよ」

小野寺:
「基本の淹れ方、4gの茶葉に70℃のお湯を注いで1分20秒待ちます」

四本:
「茶葉がむくむくと開いていきますね」

小野寺:
「この『あさのか』は、やぶきたと中国種の交配で作られた品種で1996年に登録されています」

四本:
「私とほぼ同級生です(笑)」

小野寺:
「茶葉は細かめですが、一煎目はそんなに濁らずクリアな水色です」

四本:
「香りは甘〜いです。やはり茶葉が開いてからの方が香りを感じますね、いただきます!」

小野寺:
「香りもそうですが、味わいもふわっと甘いです。先ほどのフレッシュさも感じた『042 みえうえじま』とも全然違います」

四本:
「スッキリと甘い印象がありますね。深蒸し茶はどちらかというと味わいが重ためのことが多いので、新鮮です」

小野寺:
「苦みが苦手で甘いお茶がお好きな方にも飲んでいただきたいですね」

四本:
「では二煎目も淹れていきましょう。二煎目は80℃のお湯をいれて10秒ほどです」

小野寺:
「二煎目は深蒸し茶らしく、水色が濁りますね。緑が溶け出してくるのがわかります」

小野寺:
「それでも他の深蒸し茶に比べると大人しい色味でしょうか。視覚的にも味覚的にも優しさを感じます。二煎目はどうですか?」

四本:
「苦みも少し加わりますが、全体的には甘みを感じます。温度を上げて淹れる二煎目の方が苦渋みを感じることが多いので、本当に二煎目?と思ってしまうくらい、軽やかな口当たりです」

小野寺:
「甘みを愉しめるお茶ですね。一煎目はトロッとした印象だったのに対して、二煎目はサラッと、変化も感じられます。このお茶は何と合わせたいですか?」

四本:
「今パッと浮かんだのは味噌系…味噌を塗った焼きおにぎりとかどうでしょう?」

小野寺:
「いいですね!お米が美味しい季節ですし、間違いないです。味噌饅頭とか、甘じょっぱい系もよさそう…」

四本:
「改めて『054 あさのか』は尖ったところのない、まあるい印象のお茶ですね」

小野寺:
「優しさの塊みたいなお茶です。飲むと心の中まで優しくなれそうです」

四本:
「茶葉は細かめですが、しっかりと葉っぱを感じられる見た目ですね」

小野寺:
「そうですね。最後は玄米茶ですが、今回は熊本のお茶に熊本の『にこまる玄米』を加えるという、テロワールな組み合わせです」

四本:
「うん、美味しいです。安定感がありますね」

小野寺:
「落ち着きますね。お茶の甘みとお米の甘みが相まって、ホッとします」

四本:
「今月のお茶は寄り添ってくれるタイプの2種類でしたね。切り替えるときというよりは、まったりとしたいときに飲みたいお茶でした」

小野寺:
「そうですね。一口目からインパクトがあるお茶もある中で、飲めば飲むほど発見があるお茶の飲み比べでした。近々、今月のお茶を飲んでお昼寝をする休日を過ごしたいと思います」

「054 あさのか」の味わいノート

・一煎目はスッキリと甘い印象。香りも甘い
・二煎目は苦みも少し加わるが、全体的には甘みを感じる
・玄米茶はお茶の甘みとお米の甘みが相まって、ホッとする味わいに
・切り替えるときというよりは、まったりとしたいときに飲みたいお茶

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