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玉露とはどんなお茶?高級茶として名高い玉露を紐解いてみよう

2020年10月09日

by 煎茶堂東京編集部

煎茶や抹茶などと並んで日本茶を代表するお茶の一つ「玉露」。大切な来客があった際にお出しするような高級茶、というイメージがあるのではないでしょうか。

そこで今回は玉露の栽培方法や、テアニン・カフェインといった成分、誕生の歴史などを解説。玉露とはどんなお茶なのか、どうして高級なのか紐解いていきたいと思います。

覆いの下で大切に育てられる高級茶「玉露」

数ある日本茶の中でも高級品とされる玉露。その理由は大きく分けて2つあります。

1つは、他のお茶と比べて栽培に手間がかかるため。一般的な煎茶は、露地栽培で日差しをたっぷり浴びて育ちます。一方、玉露は寒冷紗(かんれいしゃ)と呼ばれる布などで一定期間覆いをして、日差しを遮った状態で育てるのが特徴。

茶園に覆いをするという一手間を加える必要があるため、玉露の価格は相対的に高くなるというわけなのです。このように、摘採前の一定期間茶園に覆いをかける栽培方法のことを被覆栽培と呼びます。

同じく被覆栽培をするお茶として「かぶせ茶」がありますが、かぶせ茶よりも玉露の方が被覆期間は長め。地域によって差はあるものの、おおむねかぶせ茶が摘採前の1週間〜10日程度、玉露が20日程度〜とされています。


玉露が高級品とされる2つ目の理由は、生産量が少ないため。農林水産省がまとめた「茶をめぐる情勢(令和2年7月)」によると、玉露の荒茶(最終仕上げをする前の一次加工段階の茶葉)生産割合は、全国でわずか0.3%に過ぎません。

栽培に手間のかかる玉露は、三大産地と言われる京都の宇治・福岡の八女・静岡の岡部を中心とした、限られた産地で栽培されるのみ。希少性が高いお茶であるため、価値も必然的に高まるのです。


玉露発祥の地である宇治の玉露を楽しみたい方には、こちらの茶葉がおすすめ。

カフェインの働きはテアニンによって緩和される

被覆栽培で大切に育てられる玉露は、コクのある強い旨味が特徴。反対に、渋味や苦味はあまり感じません。これは、お茶の旨味成分であるアミノ酸が豊富に含まれているから。

お茶に含まれるアミノ酸の中でも、特に割合の大きい成分がテアニンです。テアニンは茶樹の根で作られ、葉へと運ばれていきます。この時、日光を浴びるとテアニンが分解され、最終的に渋味・苦味成分であるカテキンへと変化することが知られています。

それでは、日光をほとんど浴びずに育つ玉露の場合はどうなるでしょうか。答えは、旨味成分のテアニンがカテキンへと変化することなく、そのまま茶葉に残るのです。玉露が持つ強い旨味は、手間暇かけて行われる被覆栽培の賜物というわけですね。


なお、玉露にはカフェインも多く含まれています。カフェインと言えば、利尿作用や覚醒作用があると言われていますよね。ただ、テアニンはカフェインの働きを緩やかにする効果があるとされるため、テアニンの多い玉露は含有量の割にカフェインの作用が強く出にくいと考えられるのです。

覆い香と茶葉の色にも注目

玉露を飲むなら、香りにも注目したいところ。一口含んだ瞬間に独特の香りが鼻へと抜けていきます。玉露特有の香りは覆い香(おおいか)と呼ばれ、「青海苔のような香り」と表現されることも。日差しを遮ることで茶葉の中に起こる変化は、香りにも影響を与えているのです。

また、被覆栽培がもたらす玉露の特徴は、味わいや香りだけに留まりません。玉露と一般的な煎茶の茶葉を見比べると、玉露の方がより深い緑色をしていることに気付きます。

茶葉の緑色は、光合成で光エネルギーを吸収する「葉緑素(クロロフィル)」がもたらすもの。被覆栽培の下では、わずかな光で効率的に光合成をする必要があるため、できる限り多くの光エネルギーを取り込もうと葉緑素がたくさん作られます。その結果、茶葉の緑色が濃くなるというわけです。

玉露の誕生ヒストリー

玉露が誕生したのは江戸時代後半、19世紀のことと言われています。始まりは諸説ありますが、広く知られているのは江戸の茶商・山本屋(現在の山本山)が名付けた商品名に由来するという説。

当時、山本屋の六代目が京都・宇治にあった碾茶の製造所で蒸した葉をかき混ぜたところ、茶葉が丸くなってしまいました。しかし、これを飲んでみたところ、香り・味わい・色合いの三拍子揃ったお茶になっていたのです。このお茶が、玉露の原型とされています。

他にもさまざまな説が唱えられていますが、19世紀の宇治で誕生したという点は間違いなさそうです。かつて大名の間でもてはやされた茶の湯は、江戸時代に入って衰退していました。どうにか抹茶に変わる新たな高級茶を売り出したい、というお茶農家たちの苦労が生み出したのが玉露と考えられています。



なお、抹茶の原料である碾茶も被覆栽培によって作られるお茶の一種です。江戸時代以前の碾茶栽培では、茶園全体に棚を設け、その上から藁やよしずの覆いをかける「覆下」という技術が用いられていました。覆下栽培は宇治でしか認められておらず、碾茶栽培は宇治の専売特許でした。

江戸時代に宇治で玉露が誕生したのは、碾茶栽培の技術を応用することができたからという理由も大きいようです。伝統的な覆下栽培による玉露は激減してしまいましたが、福岡の八女では「八女伝統本玉露」と呼ばれる、伝統栽培の玉露作りが今も続けられています。

玉露の美味しい淹れ方

玉露を美味しく楽しみたいなら、60℃程度の比較的低温のお湯でじっくりと淹れるのがおすすめ。

低温で淹れると、旨味成分のアミノ酸は十分に抽出される一方、苦味・渋味をもたらすカテキンやカフェインはあまり抽出されません。玉露の特徴である強い旨味を楽しみたいなら、高温よりも低温抽出が向いているのです。


玉露のいいところを余すことなく楽しめる、美味しい淹れ方はこちらをご覧ください。

煎茶堂東京がおすすめする基本レシピなら、玉露が持つ旨味以外のポテンシャルも楽しむことができます。玉露のいろんな側面を楽しみたい方には、基本レシピもおすすめです。

たまには玉露でほっと一息つきませんか

被覆栽培によって生産される玉露は、強い旨味と独特の覆い香を存分に楽しめるお茶。テアニンが多く含まれるため、リラックスしたい時に飲むのもおすすめです。

普段煎茶を中心に楽しんでいるという人も、たまには玉露を低温でじっくり淹れてみてはいかがでしょうか。煎茶との味わい・香りの違いに、さらなる日本茶の奥深さを感じられるはずです。

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久しぶりに大好物のドライいちじくをいただきました。いちじく本来のほんのり甘い品のいいお味が凝縮されていて、噛めば噛むほど口のなかに甘みが広がります。程よい柔らかさと粒々食感も最高です。今回は「はるもえぎ」と共にいただきました。

ラム酒が染み込んでいて、上品な味わいの黒豆。最高。

昨年、賞味期限前の値引きの時に購入しました。美味しかったので再購入。少しお高いですが非常に美味しく、緑茶と合わせると最高です。ケーキより糖分が少なく、タンパク質が取れるのも良いと思います。

程よくミニマムな急須で1人〜2人用として最適。見た目も可愛い。

私は毎朝、起床時に緑茶を飲むのが習慣になっています。当初は緑茶が飲めればそれでよかったのですが、見た目や雰囲気も含めてお茶の時間を楽しみたいと考えるようになり、素敵だなと思える茶器を探していました。そんな中、この急須を見つけました。

約180mlのお湯が入る容量があり、1人でコップ1杯分飲むのにちょうどいい大きさです。2杯目、3杯目を2人で分け合ってもいいし、同じデザイナーさんの小さな湯呑みなら60mlを3人分に分けて振る舞えます。

大きすぎず、小さすぎず、程よくミニマムな大きさが私の用途にぴったりでした。また、見た目はシンプルで美しく、手触りも良いです。お気に入りの急須です。

お茶だけで満足感のある茶葉

華やかさと爽やかさを兼ね備えた甘みのあるお茶。これだけで満足感があり、気分転換したい時などにチョイスしています。

お茶請けを用意するなら洋菓子にも合わせやすく、紅茶やコーヒーはちょっと重い…という時にも。
特に柑橘系など、香りの良いお菓子と合わせるとお互いが引き立つのでおすすめです

お店で頂いた香駿の冷茶が素晴らしく美味しく、茶葉によってこれほどまでに違うのかと、私の中での新たな扉が開いたお茶でした。
あの香りが忘れられないのですが、茶葉の量か、水なのか、自分で淹れるとなかなかあの美味しさにたどり着けずにいます。

1年間ほぼ切らさず手元にあるお茶

通年販売のお茶ということもあり、ほぼ1年を通して楽しんでいます。
お茶だけでも美味しいですが、甘味とも塩味どんなお茶請けとも相性が良いです。
餡子系などの和菓子の美味しさを引き立て、バター系などの洋菓子にも負けない存在感。
にこまる玄米とも相性が良いのでおすすめです。

人を選ばないバランスの良さがあり、それでいて誰に出しても「美味しい!どこのお茶?」ときかれる確かさから、誰かに緑茶をおすすめしたり、贈る際にはこの茶葉からというひと品です。

杉の香りもよく、お茶の時間に癒されます。とにかく上品です♪

杉の香りもよく、お茶の時間に癒されます。とにかく上品です♪

癒しの塩壺

コロンぽてっと、触り心地が良くて、丁度良いサイズの塩壺でした。少し黄味かかったベージュのお色にホッコリ癒されます。可愛さ満点のお品ですが、シンプルなデザインの為、どんなキッチンにも馴染んでくれるのではないでしょうか。私は出しっぱなしにして、ずーっと使い続けていきたいです。

自分で選ばない楽しさ

こういったサブスクリプションの良い点は、お茶の選択に自分の意思が介在しないところだと思います。自分で茶葉を選ぶと同じような傾向になってしまいがちですが、普段自分では選ばないであろうお茶に自動的に出会えるのは、幅広く経験したい人には最適です。量と価格もちょうど良いです。

大切にします

黒檀のお箸を使っていて、合う箸置きを探していましたところ見つけました。とても相性が良いです。大きさ、安定感、高さ かわいい要素。とても良いです!大切にします。

忙しい中の癒し

毎月届くお茶は、普段慌しく生活している私に、癒しの時間を与えてくれます。様々な香りや味に出会えるこのシステムも気に入っています。もし、聞いていただけるなら、煎茶のみのコースも作っていただけると有り難いです。煎茶の奥深さに気づけたのがこのサイトからだったので、今のコースに合わせて、煎茶のみのコースを作っていただけることをのぞみます。

すっきりした美味しさ 4グラムでこの美味しさ 甘みもあり好きなタイプ

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TOKYO TEA JOURNAL
まるちゃん
季節の移り変わりが楽しみになる

お茶の風味とペアリングで季節を感じられ、冊子を読みながらほっとひと息つけるのが癒しになっています。TOKYO TEA JOURNALのおかげでこういう時間を自然と作れるようになりました。

恋しくなり、また、頼み始めました

昔、ここのお茶を頼んでて、辞めちゃったんですけど、やっぱり、また、ここのお茶が、恋しくなり、頼みたくなるくらい、美味しいんですよね。色々なお茶が、飲めるのが、いいんですよ。

日常的に使うことを考えられている

記載されているように液だれはなく、気にせず安心して飲み物を頂けます。また通常の持ち手と比べ角張っているからか滑りずらく持ちやすいです。
濱岡さんの作品はどれも使いやすく、長く愛用できる品々ばかりです。

茶杯でいただく味わいを楽しめます

ちゃんとした茶器を使った事はなかったのですが、見よう見まねで冷茶を入れたピッチャーと茶杯を用意して毎日いただいてます。
茶杯は5、6口程の量なんですが、茶杯には氷を入れず、常にピッチャーで程よく冷えたものをいただけるので、じっくりとお茶を味を楽しめ、また素敵な雰囲気も味わえて、とても満足しています。
高橋さんのグラスは、円やかという表現が正しいのでしょうか、薄すぎも厚すぎもない絶妙な厚さと相まって、ガラスなのに持った感じや、口の当たるところに角というか硬さを感じない不思議な趣きがあるんですよね。とても気に入っています。

全てが完璧な美しい器

形、大きさ、ステムの高さと全てが完璧な美しい器です。
逆さにして和菓子一つのドームにしたり使い方で用途が広がります。

可愛くてなんと言っても素材感が好きです。

大きさも使いやすく、可愛くてなんと言っても素材感が好きです。焼き物などは写真と届いたときで印象が違う事もありますが、イメージ通りでした。形もカワイイので色々活躍しそうです・

毎月一回の楽しみ

毎月異なるお茶と素敵なリーフレットが届きます。
次の来店時に何を買おうか考えながら、楽しんでいます。

白桃烏龍茶 翠玉を何度もリピート買いしています、すっきりした味わいで夏に適したお茶ですが、秋になって

白桃烏龍茶 翠玉を何度もリピート買いしています、すっきりした味わいで夏に適したお茶ですが、秋になっても美味しいものは美味しいのでしょう。秋の味わいも確かめようと思っています。

タナカシゲオさんの他の作品も手にしたくなりました。こちらのサイトでご紹介されていたのを目にして即、購入させていただきました。手にしてさらに惹かれてます。

購入する際、どれにするか迷わなくていいので とても嬉しいです 最近忙しくお茶を楽しむ時間が取れません

購入する際、どれにするか迷わなくていいので
とても嬉しいです
最近忙しくお茶を楽しむ時間が取れませんが
又、購入したく思います。
一度 美味しいお茶見つけ検索しましたら完売となっていました。

海苔の風味豊かなフレーク

気づいた時には売り切れで買えなかったので再販を楽しみにしていました。
一緒に販売されている茶そばやお茶のそうめんの薬味に使いました。
海苔が手で千切ったような大きめのサイズで、風味豊かに感じます。
パッケージに使用例がイラストで記載されている所も良いなと思いました。
美味しかったので友人にお裾分けしたところ、とても喜んでいただけました。

新しい体験

初めて届いたお茶に心躍りました。
説明もとてもわかりやすく、美味しくお茶をいただきました。
ありがとうございました😌

TOKYO TEA JOURNAL
青リンゴ
概念が、覆されました!

炭酸でお茶を淹れるなんて頭に無かった。本当、目からウロコでした!さっそくオススメの淹れ方で飲んでみると新発見!!今まで生きてきた中でやってみたことがなかったので新鮮過ぎて、生きる楽しみが増えました!

安心して戴けるお茶、毎回楽しみ☺️

いただいているお茶の産地や背景、ごだわって手間暇かけて育ったお茶を安心して戴けることと普段出会わないお茶を送ってくださるので、毎回楽しみです☺️