
福田里香「黒と白の器で、お菓子の色彩を楽しむ」私が器を使うなら vol.029
2023年07月21日

by 煎茶堂東京編集部
使う人によって、全く違う表情を見せるのが、器の面白いところ。一緒に使うカトラリー、テーブル、部屋に入る光の加減……。もちろん、どんなスイーツやお料理を載せるかもその人のチョイス次第。
煎茶堂東京オンラインで販売している器やカトラリーを、菓子研究家・福田里香さんに使っていただきました。
黒と白の器で、お菓子の色彩を楽しむ
サムネイル画像は、煎茶堂東京の「044 うじみどり」を一晩水出しした冷茶と同じく冷蔵庫で冷やしたミルクチョコレートの組み合わせ。すっきり淡麗な「044 うじみどり」は、爽やかな後口。
船串篤司(ふなくし・あつし)さんの2色のプレートに、カラフルなチョコレートを盛り付けてみました。
以前にもお話ししたのですが、黒と白は、光と影にも似て対照的なカラーです。
どうでしょうか、黒いプレートのチョコレートはキリッと色鮮やかに見えますし、白いプレートのほうは柔らかいパステルカラーの色合いに感じます。黒と白、このふたつの器の魅力は、盛り付けたものを対照的な印象で引き立たせてくれるところです。
「shodai bio nature」はオーガニックと自然由来の素材にこだわったチョコレートショップです。
「プティ ミルティペタル」は、自然素材で色と風味をつけた花びら形のホワイトチョコレート。苺、マンゴー、柚子果皮砂糖漬け、木苺、抹茶、茶葉、ばら花弁、ジャスミン、ミント、スピルリナなどを使って創造した6つのフレーバーが楽しめます。
斜俯瞰から見たところ。船串さんのプレートは、直径18cm、高さ1cm。フラットな見込みをぐるりと取り巻く薄く立ち上がった枠がリムとの境目なっています。
普通、平皿のリムは立ち上がっているものですが、船串さんのプレートは逆に下がっているのが特徴的です。モダンなデザインですが、プリミティブにも感じる造形の不思議。どんな素材も包み込んでくれる懐の深さを感じます。
逆さにして斜俯瞰から見たところ。6つの目跡がかわいらしい。
目跡とは、火入れをする際に溶けて流れた釉薬が窯板に溶着するのを防ぐために、陶磁器と窯板の間に嚙ませた粘土の跡のことです。李朝の器等にも見られる、古来から続く焼成法です。
今回使用した器
今回使用したお茶
shodai bio nature「プティ ミルティペタル」
価格 | 65g 3,200円(税込) |
販売期間 | 通年 |
販売場所 | shodai bio nature 飯倉本店 〒814-0161 福岡県福岡市早良区飯倉2丁目9-39 尾形ビル1F 他、オンラインストアでも購入いただけます |
営業時間 | shodai bio nature 飯倉本店 10:00-18:00 火-木曜日定休 (祝日と重なる場合は別の曜日が店休日となります) |
URL | shodaibionature.net |
福田里香(ふくだ・りか)さん
菓子研究家。武蔵野美術大学卒。『新しいサラダ』(KADOKAWA)、『民芸お菓子』(Discover Japan)など料理・お菓子に関する著書多数。Instagram:@riccafukuda
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