
福田里香「黒い漆器と白い陶器で銘菓をいただく」【前編】私が器を使うなら vol.019
2022年12月21日

by 煎茶堂東京編集部
使う人によって、全く違う表情を見せるのが、器の面白いところ。一緒に使うカトラリー、テーブル、部屋に入る光の加減……。もちろん、どんなスイーツやお料理を載せるかもその人のチョイス次第。
煎茶堂東京オンラインで販売している器やカトラリーを、菓子研究家・福田里香さんに使っていただきました。
黒い漆器と白い陶器で銘菓をいただく【前編】
今回(vol.019)と次回(vol.020)は前後編で、黒い漆器と白い陶器をご紹介しています。ぜひ次回もお楽しみにしてください。
黒と白は、影と光にも似て対照的なカラーです。また黒と白は、単色で器にしても食材が映える色として甲乙つけ難く、基本にして究極の2色と言えます。
まずは黒い器から。黒×茶×白の組み合わせ。後藤睦(ごとう・むつみ)さんの黒い漆器「葉反鉢(はそりばち)」。この器に北海道の名店「六花亭」の「雪やこんこ」を盛り付けました。
ちらりと左脇に見えるのは、次回ご紹介する荒賀文成(あらが・ふみなり)さんの粉引の「5寸馬盥(たらい)皿」。白×茶×白の組み合わせ。器が白だとお菓子の印象も違います。黒白どちらも素敵です。
日本には漆黒という言葉があるくらい、漆の黒は印象的で真に黒い。この漆黒に食材を盛り付けたときのコントラストの静謐な美しさは例えようもないです。
直径約14cm、高さ約5cm。すんなり手に馴染むサイズで、盛り付け鉢から取り皿まで自在にお使いいただけます。
裏に返したところです。
外側の側面のカーヴも、あくまでなめらかで優美。ふわりと軽やかな持ち心地も木製の器の美点です。
降りしきる雪をモチーフにしたクリームサンドクッキーです。漆黒の器に盛り付けると純白の雪の意匠が際立ちます。
ココア生地の焼き菓子には、濃い水色と渋み、香りの余韻でたのしめるお茶「027 CA278」がぴったりです。
今回使用した器
今回使用したお茶
六花亭「雪やこんこ」
価格 | 8枚入 870円(税込) |
販売期間 | 通年 |
販売場所 | 六花亭各店舗ほか、オンラインストアでも購入いただけます。 |
URL | rokkatei.co.jp |
福田里香(ふくだ・りか)さん
菓子研究家。武蔵野美術大学卒。『新しいサラダ』(KADOKAWA)、『民芸お菓子』(Discover Japan)など料理・お菓子に関する著書多数。Instagram:@riccafukuda
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