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お茶の三大産地と日本三大銘茶とは?一煎のお茶で楽しむ味の個性
2020年07月27日

by 煎茶堂東京編集部
日本全国で栽培されているお茶には、三大産地があるのをご存知でしょうか。雄大な茶畑が広がる三大産地では、日本茶の生産が活発に行われています。 また、古い歴史を持ち現在も多くの人に愛されているのが日本三大銘茶。それぞれ味わいや特徴も違うため、その個性を知ればお茶の楽しみ方をより一層広げることができます。 今回は、お茶の三大産地と日本三大銘茶についてご紹介します。
日本茶の三大産地とは?
日本茶の生産が盛んな三大産地と呼ばれているのが「静岡県」「鹿児島県」「三重県」です。
中でも、静岡県は日本茶の生産量が全国第1位。年間生産量はおよそ30,000tと全国40%のシェアを誇ります。2位にあたる鹿児島県は約28,000t、3位の三重県は約6,000tと、静岡県と鹿児島県を合わせただけでも国内生産量のおよそ7割を占めることになるのです。
栽培面積にいたっては、静岡県は鹿児島県の約2倍の広さにあたる15,900ha。県内のいたるところに茶畑が広がる静岡県は、日本茶の生産と流通の中心地でもあります。
また、温暖な気候の鹿児島県は、南九州市を中心に茶葉の生産が盛んな地域。全国で最も早い時期に収穫する新茶は「走り新茶」と呼ばれています。収穫期間も長く、3月下旬から11月上旬まで年に5回ほど収穫できることも生産量につながっているといえるでしょう。
もうひとつの三大産地である三重県は、かぶせ茶の生産量が全国1位にあたる地域。かぶせ茶とは、茶葉におおいをかぶせて、あえて日光をさえぎって成長させる日本茶です。日光を遮断することによって、渋みの少ない旨味の豊富なお茶ができあがります。
同じように覆いをかぶせて栽培するのが、お茶の中でも高級品にあたる玉露。三重県のかぶせ茶は、玉露と煎茶、両方の特徴を兼ね備えたお茶として高い人気を得ています。
参照:農林水産省「統計表(令和元年産)6.工芸農産物」
日本茶の三大銘茶とは?
古くから人々に親しまれ、現在も高い品質を誇る日本茶が「三大銘茶」と呼ばれるお茶です。
「色は静岡 香りは宇治よ 味は狭山でとどめさす」これは、日本で古くから歌い継がれている茶摘みの歌。
この歌に表されているように、「静岡県の静岡茶・京都府の宇治茶・埼玉県の狭山茶」の三種類が、三大銘茶として現代まで語り継がれています。
静岡茶
静岡茶は、日本茶の三大産地のひとつでもある静岡県で栽培されるお茶です。大農園から小規模農家まで生産の規模も幅広く、多種多様な個性が魅力的なお茶でもあります。
その歴史は古く、安倍茶と呼ばれていた静岡茶は、かつて徳川家康が愛飲していたことで知られるほど。大切なお茶を茶壷に詰めて保管し茶会に利用したことから、静岡茶は三大銘茶として世に広まるようになったと言われています。
静岡茶が育つのは、爽やかな風が吹き抜ける自然豊かな土地。特に、山間地で育つ静岡茶は、ほどよい日照時間と1日の間に生まれる寒暖差により、茶葉に奥深い味わいが生み出されるのが特徴です。
このような山間地には小規模農家が多く、浅蒸し製法で仕上げた山ならではの香りを持つ静岡茶が生産されています。一方、より深い渋みを感じることができるのが、茶葉を長時間蒸し上げる深蒸し製法で作られた静岡茶です。
三大産地でもある静岡では多くの日本茶が生産されているため、それぞれの土地、それぞれの農園で生まれる味の個性を飲み比べてみるのも楽しいですよ。
静岡県の本山で作られる「002 香駿」は、まろやかな甘みと旨味を兼ね備えたお茶。熱い季節には水出し茶にしてごくごく楽しむのもおすすめです。
宇治茶
宇治茶が生産される京都府は、千利休をはじめとする茶の湯の歴史が深く、玉露や抹茶の生産量が全国第1位の地域です。
16世紀には「覆下栽培(おおいしたさいばい)」と呼ばれる、茶葉に覆いをかぶせて日光を遮断する栽培方法が誕生。緑色が濃く旨味の強い抹茶が生産され、茶の湯文化へとつながったのでした。
江戸中期に入ると、宇治田原の永谷宗円が「青製煎茶製法(あおせいせんちゃせいほう)」を考案します。茶葉を乾燥させる前に手もみで仕上げるこの製法は、お茶の味や香りをより引き出し、それまでの煎茶の品質を大きく向上させる画期的なものでした。
さらに、江戸後期に入ると覆下栽培の茶葉を青製煎茶製法で仕上げる「玉露」が生まれ、宇治茶はさらなる発展を遂げていったのです。宇治茶の手もみ製法技術は、宇治市の無形文化財として現在まで受け継がれています。
覆下栽培で生まれる宇治茶は、覆香(おおいか)と呼ばれる香りと深い旨味が特徴。歴史や文化と共に守られてきた味わいは、煎を重ねてゆっくりと楽しむのがおすすめです。
鳥のさえずりを聴きながら育った玉露「018 うじひかり」は、他にはない個性的かつ繊細な香りが特徴的。宇治茶ならではの旨味と香りを楽しめる一煎です。
狭山茶
狭山茶は、埼玉県の狭山地方で生産されてる日本茶です。栽培面積は約800haと全国8位。茶摘みは年に2回と生産量が少ないにも関わらず、三大銘茶と呼ばれる理由が摘み歌にもある芳醇な味わいです。
その味わいを生み出す要因のひとつが、狭山茶が栽培される温度帯。お茶にとって寒冷な地域で栽培される狭山茶は、葉肉が厚く、深い旨味とコクをもった茶葉に育つのです。
また、狭山茶で古くから受け継がれているのが「狭山火入」と呼ばれる狭山独自の製法です。葉肉の厚い狭山茶はしっかりとした火入れに適しているため、焙煎の火香り(ひか)の立つ旨味の強いお茶ができあがります。
さらに、狭山茶は「自園自製自販」というスタイルが長年受け継がれてきたお茶でもあります。自園自製自販とは、自らが栽培した茶葉を製茶し、販売するまでを農園が一括して行うこと。
それぞれの農園のこだわりが詰まったお茶は全国に流通する数も少なく、狭山茶の希少性をさらに高めるものとなっているのです。
生産量が少なく高い品質を誇る狭山茶は、お茶好きにも喜ばれる銘柄。作り手のまっすぐな想いが伝わる「010 ふくみどり」は、大切な方への贈り物にもおすすめですよ。
一煎のお茶に広がる産地の個性
お茶の三大産地では、お茶栽培に適した風土と製法によって多くの日本茶が生産されています。また、三大銘茶と呼ばれる日本茶は、長い歴史や文化とともに人々に愛され続けてきました。
一煎のお茶の中に広がるのは、茶葉の生まれた土地の個性や技術を受け継いできた生産者たちの想い。ぜひさまざまなお茶を飲み比べながら、日本茶の奥深い世界を楽しんでみてはいかがでしょうか。
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