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これも食べたい!全国の郷土ずし

2022年06月18日

by 煎茶堂東京編集部

お鮨といえば、お茶がつきもの。みんな大好きな「おすし」ですが、その歴史や成り立ちを研究している人は、実はとても少ないのだとか。

今回は、「すし食文化」研究の第一人者でもある日比野光敏先生に、全国の郷土ずしについて教えていただきました。

教えてくれたのは…日比野光敏さん

すし研究家、清水すしミュージアム名誉館長。もともと地理学を学んでいた日比野さん。レポートのために調べはじめた “すしの歴史”がほとんど研究されていないことに驚き、すし研究の道へ。冒頭でもお話しいただいた「すしのルーツ」についてのフィールドワークも構想中だそう。著書に『すしの貌』『すしの歴史を訪ねる』『すしの事典』など。

そもそも…すしの起源は?

すしのルーツは、いわゆる「なれずし」。魚を塩と米と漬け込み、発酵させる保存食品。東南アジア~中国南部あたりが起源となって、奈良時代以前に日本へ伝わったのちに独自の変化を遂げたのが、現在の「すし」だと考えられます。

ただ、このルーツはまだはっきりしたことが分かっていません。もともとは発酵食品だから、作るのにも数か月単位の時間がかかるし、お米はぬか漬けのぬかみそのように、捨ててしまうもの。当初は高貴な方々への献上品として作られていたので、贅沢な食べ物でした。

もっとお寿司の歴史を知る

これも食べたい!全国の郷土ずし

かぶらずし(石川県)

かぶに鰤をはさみ、米麹で漬け込んで発酵させたなれずしの一種。ぱりっとしたかぶの歯ごたえ、麹の甘みとほのかな酸味、塩漬けした鰤のコクがおいしい、ハレの日の一品。

朴葉ずし(岐阜県)

朴の葉で酢飯と具を包んだ初夏の郷土ずし。朴葉は殺菌効果があるとされ、農作業や山仕事の携帯食として作られたのだそう。魚や野菜、卵など、具材は地域によってさまざま。

岩国ずし(山口県)

すし飯と具材を交互に重ね、専用の木枠にぎゅっと詰めて錦糸卵やれんこん、しいたけなどで飾った華やかな押しずし。現在も地元のスーパーなどで購入できるご当地グルメ。

田舎ずし(高知県)

山で採れた食材を用いた、全国でも珍しいすしで、宴会料理の定番。はすいもの茎やみょうが、こんにゃく、四方竹など、彩りも鮮やか。


現代では廃れてしまった「なれずし」も多いのだそう。あなたの地元にも、実はご当地のなれずしがあるかも?すしの起源に思いを馳せながら、食べてみるのも面白いのではないでしょうか。

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