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〈 あの人の朝ごはん 〉011 日曜日のホットケーキ − 文筆家・甲斐みのり

2022年01月27日

by 煎茶堂東京編集部

朝ごはん。一日をスタートする日常的だけれどちょっと神秘的な時間。素敵に過ごせたらその日は絶対いい一日になるはず。

でも毎日立派な朝食の時間を取れないのが現実。ささっと1分で出来ちゃう簡単メシでも、時には贅沢に外に食べに行っても、昨日の夕ご飯の残りだって、立派な朝ごはん。

そういえば、素敵なあの人はどんな朝ごはんを食べているのだろう…?

今回は、文筆家・甲斐みのりさんの子どもの頃の朝ごはんについて。思わず情景が想像できるような、温かい気持ちになるエピソードです。

日曜日のホットケーキ

両親が共働きだったので、子供の頃の朝ごはんといえば、いつも忙しないものと決まっていました。だからこそ、家族でゆっくりと食べられる日曜日の朝ごはんは特別な時間。中でも大好きだったのがホットプレートを囲んで焼くホットケーキです。

生地をすくってホットプレートに丸く広げ、表面がプツプツとしてきたらひっくり返す。大きくてきつね色のものや、こんがり茶色の小型のもの。香ばしい香りとともに次々とホットケーキが焼けていきます。

端がカリカリになったところが好きな私のお気に入りは、親指サイズの小さなホットケーキ。私の目の前には、いつもホットケーキの水玉模様ができていたのを覚えています。今も時々、あの楽しい食卓を懐かしく思い出しては、日曜日の朝ごはんにホットケーキを焼いてみたりします。

甲斐みのり(かい・みのり)

旅やお菓子、手みやげ、クラシック建築やホテル、雑貨などを題材に、書籍や雑誌で執筆。著書に『にっぽん全国おみやげおやつ』『地元パン手帖』『歩いて、食べる 東京のおいしい名建築さんぽ』など多数。www.loule.net

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