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雨粒に包まれ果実が一粒きらめく。菓菓かはん「円雨」と「005 おくみどり」

2024年07月08日

by 煎茶堂東京編集部

おいしいお茶を淹れると、お茶菓子が欲しくなる。おいしそうなお菓子を見つけると、どんなお茶を淹れようか想像してしまう。煎茶堂東京のお茶と過ごす日々の中で、ついつい誰かに教えたくなるペアリング菓子をご紹介します。

今回は、エディトリアルデザイナーの小山田倫子さんがおすすめのお菓子について教えてくれました。

大阪・菓菓かはんの「円雨」

大阪の中之島にある菓菓かはんは、「和菓子のような洋菓子」「洋菓子のような和菓子」を日本で菓子作りを続けているいくつもの菓舗と手を取り合いながら販売している菓子店。

日本には、古くから伝わる「和菓子」と、明治時代に入ってきた「洋菓子」のふたつの文化があります。

美しい四季にも思いを馳せながら、時代の流れとともに曖昧になっていく和菓子と洋菓子の境界線を「日本の味」としてとらえ、今までになかった発想でお菓子を作りたいという気持ちが「菓菓」という言葉に込められているそう。

ひとつ落ちてきた雨粒が果実を包み込み、きらりと光る

ぽとんと一粒落ちてきた雨の雫が果実を包み込み、きらりと光る様を表したような「円雨(つぶらう)」は、季節に応じて果実が変わるそう。

今回は檸檬と梅が包まれていました。

ゼリーからは、寒天らしい心地よい弾力を残しつつ、甘味の広がり方が柔らかく洋菓子のゼリーらしい口溶けも感じられます。

檸檬は噛むほどに和歌山県産レモンを使ったレモンピールのほろ苦さが広がり、梅は奈良県産梅の柔らかなドライフルーツでほのかな酸味と甘味は梅が苦手な方でも美味しくいただけそうなバランスの良さ。

まるくて可愛らしい姿を愛でながら、ひとつぶ一粒を丁寧に味わいたい、そんなお菓子です。

旨味と甘味が特徴的な「005 おくみどり」を水出しで

湿度が高く、じっとりとした空気が漂う季節は、水出しですっきりと。

「005 おくみどり」を一晩水出しすると、旨味と甘味を残しつつ爽やかなで丸みのある味わいです。

「円雨」をいただいた後にお茶をいただくと、お茶らしい苦味も感じやすくなり、気温が1℃くらい下がったかのようなスッキリした気持ちになりました。

雨が続くと気持ちも落ち込みがちな梅雨。

雨の日がよく似合うお菓子をお供に、爽やかに気持ちを切り替えるお茶の時間で乗り切りたいですね。

お菓子に合わせたお茶

お菓子に合わせた器

菓菓かはんの「円雨」

価格 1,512円(税込)
販売時期 通年
販売場所 店舗ほか、オンラインで購入可能
URL kahan.stores.jp

小山田倫子さん

アパレル業界にてプレスなどを経験後、エディトリアルデザイナーに転身。制作会社や出版社などを経て2011年よりフリーランス。料理人の夫と営む完全予約制のフレンチ、Restro les Années のマネージャーも。Instagram:@noko_oya

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