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【お菓子とお茶】つきたてモチモチ。レモン香る神楽坂 梅花亭「三代目正男のレモン大福」と「010 ふくみどり」
2022年02月22日
by 小野寺友麻
東京茶寮・バリスタ 埼玉生まれ。大学では日本語教育を学び、日本語の先生をしていたことも。日本をもっと知りたい、と東京茶寮へ。カレーと紅茶がマイブームです。
おいしいお茶を淹れると、お茶菓子が欲しくなる。おいしそうなお菓子を見つけると、どんなお茶を淹れようか想像してしまう。煎茶堂東京のお茶と過ごす日々の中で、ついつい誰かに教えたくなるペアリング菓子をご紹介します。
今回は東京茶寮・バリスタの小野寺が、煎茶堂東京ファンの方に教えてもらったお菓子とお茶のペアリングです。
神楽坂 梅花亭「三代目正男のレモン大福」
神楽坂 梅花亭は1935(昭和10)年創業の和菓子屋さん。「安心、安全、見て楽しく、食べておいしい」を心がけて和菓子を作り続けているのだそう。このお店の自慢は、餡。豆から炊いているのはもちろん、和菓子の皮に合わせて何種類も炊き分けています。
少し前に、煎茶堂東京ファンの方からこちらの「鮎の天ぷら最中」を差し入れに頂いたのが、このお店を知るきっかけでした。
「鮎の天ぷら最中」は、鮎の形をしている揚げた最中にあんこを詰めたお菓子。その時は「日持ちがするものを」ということで「鮎の天ぷら最中」を選んでいただいたそうですが、そのお客様の一番のおすすめは「レモン大福」とのこと。賞味期限が買ったその日のうちだから機会があったら是非、とのアドバイス付き。こんなおすすめで行ってみない手はありません。
それにしても、レモンの大福とはどんな味なのだろう……。期待を膨らませ、神楽坂にあるお店に伺いました。暖簾をくぐると目移りするほどに並ぶお菓子たち。そして今回探していたのは、「三代目正男のレモン大福」(270円 税込)。三代目の正男(まさお)さんが作った一品なんだとか。
ふわっと爽やかに香るレモン
包みの真ん中には黄色いシールで「れもん」の文字。そして「つきたて」という表記に頬が緩みます(朝一で来てよかった〜)。見た目は普通の大福ですが、生地にレモンの果皮と果汁が煉り込まれているのだと店員さんが教えてくれました。
使用しているのは、愛媛の無農薬レモン。それも一つの契約農家から届くものなのだそう。かつてはグリーンレモンを使っていたこともあったそうですが、今は2月〜6月に取れた黄色のものを真空・冷凍して一年中使っていると教えてくれました。
包みを開けると、爽やかだけど優しいレモンの香り。大きく頬張るとより香りに包まれるのがわかります。モチっ。つきたて最高…!と思いながらお餅を噛み締めます。無添加に加えて、この美味しさはその日限りなのだ、と納得の食感。
お餅はお米から作られているのだと実感しながら、餡に到達。口どけの良いこしあん、モチモチのお餅、爽やかなレモンの香りのハーモニー。お餅とこしあんの割合も、餡の甘さもレモンの香りも全て、どこかが欠けていたら成り立たないような、そんな繊細な一品でした。
“福”が来るひととき
今回合わせるのは、埼玉県産の「010 ふくみどり」。レモンの爽やかさと、そして餡にも合わせたいと、華やかさと渋みを兼ね備えたこのお茶に。偶然にも「レモン大福」に「ふくみどり」と、“福”と“ふく”が重なるペアリングとなりました。
想像通り、むしろ上回るくらいの相性のよさ…。「レモン大福」単体でももちろん美味しいのですが、お茶があるとさらに美味しく感じます。
「ふくみどり」のさっぱりとした渋みと餡の優しい甘みの対比は言わずもがな、「ふくみどり」の若草のような華やかさはレモンの爽やかさを際立て、お茶の温かさが口の中で餡を溶かしてくれます。さらに、お餅の甘みもより引き立っているようにも感じるのです。
何故なのでしょう、憧れの方からのおすすめは美味しさがプラスされます。あの人が好きな味だから?それを美味しいと思える自分にも嬉しくなるような。知らない味を知ったり、お茶と合わせてみたり、引き続き【お菓子とお茶】を愉しみたいと思います。
神楽坂 梅花亭「三代目正男のレモン大福」
価格 | 270円(税込) |
販売期間 | 通年 |
販売場所 | 梅花亭 神楽坂本店 〒162-0825 新宿区神楽坂6-15 神楽坂梅花亭ビル |
電話番号 | 03-5228-0727 |
営業時間 | 10:00-19:00 |
URL | http://www.baikatei.co.jp/ |
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