
【お菓子とお茶】自然豊かな街のフランス菓子屋さん。Patisserie Tシャンティイの「Tシャンティイ シュー」と 「027 CA278」
2021年05月24日

by 古川千鶴
おいしいお茶を淹れると、お菓子が欲しくなる。おいしいお菓子を見つけると、どんなお茶を淹れようか想像してしまう。煎茶堂東京のお茶と過ごす日々の中でついつい誰かに教えたくなるペアリング菓子をご紹介します。
今回、煎茶堂東京ティーコンシェルジュ・古川がおすすめするのは、私の通勤経路にある練馬区中村橋のPatisserie T Chantilly の「Tシャンティイ シュー」です。
Patisserie T Chantilly の「 T シャンティイ シュー」
早いもので5月ももう終わろうとしています。季節の移り変わりが感じられる今日この頃。辺りの草木も青々と茂って来ましたね。
今回、紹介するのはパティスリー T シャンティイ。緑が多い練馬区にある、練馬区立美術館の近くに、2017年12月にオープンしました。
お菓子などによく使う「ホイップクリーム」が、フランスでは「シャンティイ」と呼ばれています。その名が生まれたのは、パリより自然が多い北部「シャンティイ」のお城。砂糖を入れて泡だてたお菓子を考案したものが、瞬く間に広がり「クリーム・シャンティイ」と名づけられたといわれています。
このお城の名前を冠したお店が、日本のまさに緑に囲まれた場所にあり、こんな身近にあるとは思わず、足を運びたくなりました。
実際、お店で初めてシャンティイ シュー(1個 290円税込)を見た時、「エクレアでもないのになぜ“シュー”なんだろう?」と不思議に思い、お店にある数多くのお菓子の中から一番気になる存在となりました。
お店では、洋菓子以外にも焼きたてのパンが丁寧に作られています。パンの製造には数に限りがあるそうなので、予約は受けていないそう。気になる方はお早めにお店に行かれることをオススメします。
買ってすぐ、いち早く口にしたい私は、近くにある公園のベンチで「T シャンティイ シュー」の写真を撮りました。もう食べたいモード全開です。
平日の昼間、公園には散歩をしている人や読書をしている人がいたり、みんな自分の時間を楽しんでいます。
そんなほのぼのとした風景を横目に、食べたいモードはMAXなのに「ここで食べたらなんか少し恥ずかしいかも…?」という思いと、お茶もない事に気づいた私はグッと我慢をして足早に帰宅し、結局家で食べる事にしました(笑)。
細長い、こだわりのクッキーシュー
食べやすく細長いシュークリームは、ずっしりしていて、ひとつ持ってみてその重さにエクレアではなく、これはシュークリームだと確信できました。外側のシュー生地を覆っているクッキー生地には大豆粉を使用しており、香ばしい香りを感じます。
ひと口味わうと「ザクッ」という食感ののち、シュー生地から溢れてくるクリームのバランスが絶妙。口の中でクッキー生地とディプロマットクリーム(カスタードと生クリーム)で美味しさが増してきます。
素材にもこだわりがあり、主に北海道産の生乳を使った「純粋の生クリーム」をお菓子に合わせています。各種、使い分けしており雑味なくスッキリ。店主によると、コクとミルク感を味わう、これこそが「シャンティイ」マジックなのだとか。
手で持った時のずっしり感から分かるように、食べ応えもあるけれど、甘さ控えめで一つでちょうど大満足の「T シャンティイ シュー」。細長い形は、仕事中のブレイクタイムに片手で食べるのにも良さようですね。一人で味わうのはもったいないので、いつか差し入れにもしたい逸品です。
パティスリーT シャンティイは、季節によって食材やフルーツも変えているそうなので、いつ行っても新鮮に楽しめそう。他に焼き菓子も扱っているので食べるシーンに合わせてお菓子をを選ぶのも良いかもしれないですね。
また、地域の皆さんからも喜ばれるお菓子作りを目指しているのだとか。わたしにとって、これから足繁く通う、大好きなお店になりそうです。
青々しい水色とお茶の時間
今回合わせるのは、入荷を待ち望んでいた季節の茶葉「027 CA278」。煎茶堂東京の店頭に並ぶのは1年ぶり。5月〜6月までの2ヶ月間の限定販売なので、これを逃してしまうとしばらく飲めなくなってしまうのです。(2021年5月現在)
「027 CA278」は鹿児島県、頴娃(えい)で栽培されているお茶。深蒸しで、味わい深くエキゾチックな香り。今の5月の季節のように青々とした水色は、目で見てもホッとします。このお茶でペアリングしたいのは、洋菓子と決めていました。
「T シャンティイ シュー」に使用しているクリームやバニラの香りが口の中に広がり、甘さ控えめでペロリと食べてしまいます。「027 CA278」のエキゾチックな香りが後を引きますね。
食べ続けていても「027 CA278」のほどよい渋みが口の中を引き締めてくれるので洋菓子にピッタリ。バターを使った焼き菓子にもいいかもしれませんね。もうしばらく「027 CA27」の水色に見惚れていようかな。
今度は豊かな緑が生い茂る公園で、お茶をボトルに入れて、この「T シャンティイ シュー」を味わってみたいですね。
Patisserie T Chantilly の「 T シャンティイ シュー」
商品名 | Tシャンティイ シュー |
価格 | 1個290円(税込) |
販売期間 | 通年販売 |
販売場所 | 東京都練馬区貫井1-5-6 ヒルズガーデン 1B |
URL | https://www.t-chantilly.com/ |
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