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これほどすっきりと上品な煎茶が他にあるだろうか。002 香駿
2019年04月17日

by 煎茶堂東京編集部
現在、煎茶堂東京・東京茶寮で提供されている、シングルオリジン煎茶「002 香駿」をご紹介します。
002 香駿
これほどすっきりと上品な煎茶が他にあるだろうか。
爽やかな薫風を感じさせる水出しもまた格別。
甘味:★★★ 苦味:★ 旨味:★★
クセの全くないクリアなテイストで、爽やかな味わいが魅力。針のように細く長く揉み込まれた茶葉は機械揉みの煎茶の中でトップクラスの品質を誇り、抽出時の茶葉の膨らみと色味は目も楽しませてくれる。浅蒸しの透明感のある水色で、上品な香り・甘味が優しい。低温でじっくりと淹れたい人におすすめの品種。静岡の山間で育つお茶として、最高品質の浅蒸し茶の地位を確立していくことは間違いない。
合組 | 『香駿』シングルオリジン |
産地 | 静岡県「本山」 |
農園 | 森 雅章 |
標高 | 58m |
蒸し | 浅蒸し |
火入れ | 103℃ 10min |
来歴 | ♂:かなやみどり
♀:くらさわ |
農林水産省 品種登録年 | 未登録 |
種苗法 品種登録年 | 2000年 |
早晩性 | 中生 |
品種の特性 | 品種の名前にも「香」がつくように、爽やかな香りが特徴。 |
命名の由来 | 茶処の駿河(静岡)で育成され、特徴ある香りに重点を置いたブランド名になることから。 |
茶葉
水色
生産地・品種について
茶葉の持つ本来の力を引き出す農法により生まれた、自然派で香り高いお茶。
このお茶が作られているのは、静岡県の本山地方。藁科川のそばで山の麓に位置する畑は、昼夜の寒暖差があり、ゆっくりと生育することで実に柔らかい茶葉が収穫されます。その環境で茶一筋、長年作り続けてきた森 雅章さんの「香駿」には、随所に茶農家としてのこだわりが見られます。肥料や農薬を極力抑えて栽培することにより、そのお茶の木がもつ特徴を引き出すような茶作りをするのが森さんの信条。使用している古い荒茶製造機は自身で改造・改良を繰り返して今も現役で活躍しているもので、収穫された茶葉の状態に合わせて、加工初めから終わりまで均一に仕上がるよう微妙な調整を行います。その結果、この細く長く綺麗な茶葉と、自然に育まれた優しく華やかな香りが出せるのです。
香駿という品種は近年、本山地区、富士地区を中心に、その香りから育成する農家が増えているお茶です。 この『香駿』の香りは様々な例え方で伝えられています。 ジャスミンのような…ぶどうのような…果実のような… お茶とは思えないような華やかな品種の香りはその生育条件により大きく変化していくのでしょう。
これからは「香りのお茶」の時代へ。
『香駿』という品種は種子親に『くらさわ』、花粉親に『かなやみどり』を交配し、その実生の中から選抜をした品種です。静岡県にて育成された品種で、これから香りに特徴のあるお茶の主力が移っていくであろうということから「香駿」と名付けられました。このお茶は「本山」地区で作られた象徴であるかのように浅蒸しの製法を取られています。 前述の通り、森 雅章さんならではの艶・きらめきがあり、細く細く長く撚られた立派な形をしています。火入れは103℃10分。お茶は様々な香りを持っていますが、香駿のように強い品種香をもつお茶の焙煎はとても難しく、品種の香りを殺さぬよう、丁寧にじっくりと火入れをしたお茶がこの「香駿」です。
ライナーノーツ
お茶の生産者さんが最も忙しくしているのが、5月。つまり、「新茶」の収穫時期だ。新茶というのはその年の最初に芽吹いた新芽を収穫して作られたお茶のこと。お茶というのは、いわば1年掛けて、5月の新茶時期に最も美味しい状態で1度だけ収穫するために育てられているといっても良い。もちろん、秋摘みのお茶も存在し、美味しいものもある。その年の2回目以降に収穫されるお茶を「番茶」といって、僕たちは普段ほうじ茶などにして美味しく飲んでいる。だけど、基本的には新茶が日本茶の真価を発揮していると思う。そんな5月の忙しい時期にお邪魔したのが、『香駿』を生産する名手、森さんの農園だった。僕は森さんの農園で、生まれて初めて新茶の手摘みをさせていただいた。現代において、茶の収穫というのは一部の高級茶を除いて、ほとんどが機械で行うようになっているなか、森さんはわざわざ、僕のような茶農家でない人間のために“手摘み専用の茶園”を1区画残して管理している。合理的に考えてしまうと、そんなことをする理由が見当たらない。しかし、まだ5月だというのに強い日差しのせいで汗を滲ませながら、1芯2葉ずつ新芽を摘むという非常に地味な茶摘みの作業を繰り返していると、その不合理な状況もなんだか体で理解ができた。生のお茶っ葉1枚1枚の柔らかさに触れ、葉や茎の色を見て、茶樹が育つ土を踏みしめると、お茶という生き物を相手にしているという実感が湧く。森さんの『香駿』は無農薬栽培なのに、旨味や香りが抜群に良い。それは、通常相反するはずの2つを高度に両立してしまっているから、驚きなのだ。その常識破りができるのは、森さんの合理性を超えた何かがそうさせているのではないだろうか。
LUCY ALTER DESIGN 谷本幹人
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