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わたしの茶道具「あのお茶を淹れる時にはあの道具で」藤永絵美子さん

2021年10月08日

by 神まどか

煎茶堂東京・東京茶寮/デザイナー 青森県生まれ。よく飲みよく食べよく眠る。好きな食べ物は「豆花」。突拍子もなく大きい声で歌うのが好き。朝に弱いけど早起きに憧れます。

お茶のある暮らしを楽しむうちについ増えてしまう茶道具たち。でもお気に入りの逸品があると、お茶はもっと楽しくなる。センスのよいあの人が、そんな愉悦にどっぷりつかってしまった茶道具をご紹介。 奈良で中国茶の淹れ方や茶器のしつらえを教える藤永絵美子さんは、お茶を愛する心から生まれた様々な茶道具について教えてくれました。

あのお茶を淹れる時にはあの道具で

茶室の布が奈良の蚊帳を茶殻で染めたもの。正面には茶殻で作った画の作品。茶席に茶布を敷いています。 お茶会やお稽古などでは、お茶の香りや味を引きだしてくれるもの、その場所や時間にあったもの…と、まっさらなキャンバスに一つ一つ絵を描いていくように丁寧に道具を選びます。 一方で自分や家族のためにお茶を淹れたりする時に自然と手に取る茶道具もありますが、中には晴れの舞台と日常の空間、そのどちらにもよく登場する道具たちも。まずは、「茶布」と呼んでいるオリジナルの茶道具についてお話します。 茶を学んで茶を作る人たちに出会うごとに、茶の葉がどんどん愛おしくなりました。淹れ終わった茶の葉を乾燥して残していて、いつかこれで染めが出来たら…と考えていたんです。そんな時に友人のアリサト工房さんが染織を手掛けるようになり、彼女に作品を作ってもらうようになりました。 そして、ここ10年間、毎年6月に京都の吉田神社で開催される「吉田山大茶会」で「茶布茶会」として作品を使い、そのお茶をお淹れしています。 お茶の色を写しとった糸や布で作られる小道具はあたたかみがあり、そこにあるだけで心が落ち着きます。どんな時にもそっと馴染んでくれる「茶布」はお茶の時間に欠かせない道具です。 そして、わたしはお茶を淹れる時、自然をいただいているということをいつも心に留めたいと思っています。そのためにそっとそばに置いておきたいのが、自然からいただいたものたちです。

海や川に行った時に拾った石ころや流木、庭に落ちていた枯れ枝や木の実。それらを主役にして茶席に設えることもありますが、大抵は茶杓や茶杓置きなどの小道具としてそっと静かに佇んでいます。目立たないけれど、自然の気が確実に力を与えてくれるのです。 また、自らの手で作った茶道具たちもあります。

茶道具作りは小学生の子どもたちのお稽古の中でずっと行っており、その度に子どもたちにはお茶の知識や淹れ方ではなく、自分たちの感覚でお茶を感じていって欲しいと願っています。この感じることが大人になってもお茶を好きでいてくれることに繋がれば嬉しいのです。 そのためお稽古ではあらゆる感覚を使ってお茶に触れていきます。道具を作ることはその一部。すでに8年(コロナで昨年からお休み)になりますが、娘が作った道具たちはいろいろな思い出とともにあります。

この道具を借りてお茶を淹れる時、一人の大人として大事なことを子どもたちに残していきたいという気持ちで背筋が伸びます。 最後は、作家さんの作品展で行うお茶会で作ってもらった道具。奈良のギャラリー「空櫁」さんで行われた生形由香さんの作品展で作っていただいたものです。

茶会のために道具を作っていただけるという有難い経験は、道具を作られる方の作品への姿勢や思いを深く知ることが出来ます。それを茶会の中で伝えていくのですが、不思議とその道具を手にした時に「あぁ、これはこのお茶だなぁ」と浮かんできます。 その後もあのお茶を淹れる時にはあの道具で、と自然と思うのです。

囍茶(きちゃ) 藤永絵美子さん

中国を訪れた時にいただいた一杯のお茶に感動し、茶を中心に喜び集まる空間を作りたいと2005年に囍茶(きちゃ)を始める。奈良の自宅での茶稽古を中心に、出張でも稽古や茶会を行う。Instagram:@kicha_emiko

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