
お茶がさらに愛おしくなる茶道具。南裕基「茶さじ(しずく)」
2022年02月15日

by 神まどか
煎茶堂東京・東京茶寮/デザイナー 青森県生まれ。最近の趣味は中国茶と茶道具収集です。
シャープな線と手仕事の温かさが同居する南裕基さんの木工作品。その上品なラインは、南さんの琴線に引っかかった寺院などの建築物からインプットを得ることも。
今回は、南裕基さんが制作する「茶さじ(しずく)」の魅力と、実際に使った時のイメージについてご紹介します。
販売開始:2022年2月23日(水)11時
南裕基さんについて
南裕基「茶さじ(しずく)」
今回ご紹介する「茶さじ(しずく)」は、『煎茶堂東京オンライン』で取り扱う初めての茶さじです。
もともと柄がついたスプーンのような形から作り直しをして今の形になったのだそう。すっきりとした印象を感じるのは、従来の木工作品の分厚い印象とは一線を画し洗練されたシルエットに仕上がっているから。
横から見てみるとその薄さがよく分かります。
中国茶がお好きだと話す南さんは、お茶に興味を持つようになってから茶さじや台皿を制作するようになったのだとか。
先ほど記述したように洗練された印象がありつつも、素材が木なので掘りの跡も見えます。木の手触りの心地よさは言うまでもありませんが、この薄さで木というのが素晴らしい。
「手仕事の風合いも残したいので、すごく綺麗なものを作りたいっていうよりは、綺麗でもありつつ、手で作ったあとが残るのが僕はいいと思っていて。だから全部微妙な違いがあっていいと思ってます。」
ぜひ、南さんがこだわった“手仕事”の温もりとフォルムの美しさを感じていただきたいです。
大切なお茶の時間を
急須へ茶葉を入れるとき、以前まで我が家ではスイーツ用のスプーンを使っていて、全然それでも問題ないし、「良い茶さじに出会ったら欲しいかな」くらいに思っていました。
ただ、茶さじがあると、お茶がうんと大切なものに思えてきたような気がするんです。
茶葉をすくうだけの道具。他の使い道はないけれど、だからこそお茶専用の道具を手に入れたということが、私の中でお茶を更に特別な存在にさせてくれたように思います。
もともとお茶を身近に感じているのには変わりないけれど、更に愛おしくなった瞬間でした。
販売開始:2022年2月23日(水)11時
スタイリング:
フードスタイリスト・鈴木愛
2007年よりフードコーディネート、テーブルスタイリング、レシピ開発など活動中。最近は、家族で小さな畑の野菜作りをはじめました。
公式サイト:https://www.odd.holiday
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