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わたしの茶道具「スーツケースに押し込んで持ち帰ったボコボコで愛らしいティーポット」WIFE&HUSBAND/吉田幾未さん

2021年09月03日

by 神まどか

お茶のある暮らしを楽しむうちについ増えてしまう茶道具たち。でもお気に入りの逸品があると、お茶はもっと楽しくなる。センスのよいあの人が、そんな愉悦にどっぷりつかってしまった茶道具をご紹介。

京都市で珈琲の自家焙煎と賀茂川でのピクニック道具をリースする「WIFE&HUSBAND」の吉田幾未さんが教えてくれたのは、イギリスでの新婚旅行で見つけた愛おしいティーポットのお話です。

イギリスからスーツケースに押し込んで持ち帰った
ボコボコで愛らしいティーポット

旦那さんと自家焙煎の珈琲店を始めて、この夏で丸6年が経ちました。
珈琲が好きで、珈琲を飲む時間が好きで、私の淹れた珈琲を飲まれた方の表情がふっと和らぐ瞬間を見るのが大好きです。

仕事でも休日でも一日に何度も珈琲を飲みますが、無性に紅茶が飲みたくなることがあります。それは仕事がひと段落したタイミングであったり、家族が寝静まった深夜であったりと様々。

珈琲店の店主なのに無性に紅茶が飲みたくなると聞くと、珈琲じゃないんだ?と思うかもしれません。でも私にとっては全く不自然なことではなく、ごくごく自然なことなのです。

珈琲店を営むずっとずっと前、大学生の頃から旦那さんと出会い結婚するまでの9年間、私は紅茶を扱うお店で働いていました。

当時は紅茶が大好きで、色んなお店で紅茶を飲み、茶園と工場が見たくてたまらなくなり、思い立ってスリランカに行ったこともありました。茶園と紅茶工場の見学は行程表にはありませんでしたが、現地のガイドさんに無理を承知で懇願し、連れて行ってもらったのもいい思い出です。

旦那さんと出会ったきっかけも紅茶でした。

紅茶と向き合った時間が長かったので、珈琲と同様に紅茶を飲むと、緊張から解放されて心身ともにリラックスできたり、煮詰まっていた問題から抜け出せたり、パッと気分を変えることができます。

そして、そんな私のティータイムに度々登場する茶道具といえば、この所々に凹みのあるピューター製のティーポット。このティーポットは、新婚旅行でイギリスに行った時にポートベローの蚤の市で見つけたものです。

帰国の際、パンパンのスーツケースにギュッと押し込んで日本に連れて帰りました。帰ってスーツケースを開けてみると、とても柔らかい金属だったため、注ぎ口はやや内側に押され、側面も両側からの圧迫でかなりスリムな姿に。

旦那さんが内側から一生懸命押して何となく形を整えてくれましたが、表面はボコボコになってしまいました。でもその姿がなんだか愛しくて、紅茶を飲むたびにその時のことが思い出されて目元が緩みます。

これから先、何十年経っても同じようにこのティーポットを見つめては新婚旅行を思い出し、懐かしいねなんて言いながら夫婦で笑っているのだと思います。

そしていつの日か、私たちの手を離れて何処かの誰かの手に渡り、その誰かの人生の寛ぎのひとときに寄り添うティーポットとなるように、私はこのティーポットを大切に使い続けていきたいと思います。

WIFE&HUSBAND
吉田幾未さん

京都市・北大路で2015年より夫婦で自家焙煎珈琲店「WIFE&HUSBAND」をオープン。賀茂川で楽しめるピクニックバスケットを提供している。2018年には堀川七条に「ROASTERY DAUGHTER / GALLERY SON」をオープン。Instagram:@wifeandhusband_ikumi

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