わたしの茶道具「グラスとは違う魅力の白磁カップ。少し影のある清涼感に引き込まれます」線画家/吉田薫さん

2021年05月28日

by 神まどか

お茶のある暮らしを楽しむうちについ増えてしまう茶道具たち。でもお気に入りの逸品があると、お茶はもっと楽しくなる。センスのよいあの人が、そんな愉悦にどっぷりつかってしまった茶道具をご紹介。

女性の身体の線を表現するなどの作品を制作する線画家・吉田薫さんの茶道具は、涼しげな姿が美しい、吉田直嗣さんの白磁のカップです。

白磁カップに注ぐと現れる
少し影のある清涼感に
グラスと違った魅力を感じます

自宅の前の森が新緑でいっぱいになる頃、どこへ出掛けるよりも、家の窓を開放してアイスティーを飲む時間が心地よくなります。

冷たいグラスも好きですが、一番好きなのは、アイスでも白磁のカップでいただくこと。

吉田直嗣のこの白磁カップは、実はジントニックのために作られたロングカップなのですが、登場以降ジントニックはもちろん、アイスティーをいれる度に活躍してくれています。

グラスの光をあつめた透明感のある涼やかさも素敵です。でも、白磁のカップは、底に向かって暗く沈んでいくお茶の色を、氷を入れることで光が透けて覗き見させてくれるところ…そんな少し影のある清涼感に引き込まれます。

ガラスだと、側面からも光をたくさん透かしてくれますよね。白磁の場合、その役割が氷だけになることで、器のなかの影も、氷の光も、その両方がより感じられると思うんです。

灰釉のきめ細かいしっとりとしたマットな肌は、汗をかく様子もグラスとはまた違った風情で、わたしは大好きです。

線画家
吉田薫さん

女性の身体を線で表現するほか、ロゴやうつわなどにドローイングを提供している。Instagram:@kaoryosh

吉田さんの線画作品「ぼくのインク壺のための習作 c」

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