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お茶のうつわ。04「素材で温度感を上げる。」作山窯/亀田大介/煎茶堂東京
2024年03月05日
by 煎茶堂東京編集部
お茶は、お茶だけでは飲むことができない。お茶を抽出する器具や、飲むための器があって、ようやく口にすることが出来る。たまに、お茶請けがあるとまた違う世界がひらける。
今回は、古いものから現代ものまで、独自の愛用品を蒐集するfutabaさんに、煎茶堂東京オンラインにある茶道具や器を使ったお茶の時間を過ごしていただきました。
それぞれの品の魅力、他にどんなものと合わせたら素敵か。futabaさん目線で見た道具たちの様子をご紹介します。
表情豊かな「黒」
ここまでの平たいティーカップは、自分の食器棚には無いタイプ。
作山窯で、煎茶堂東京オリジナルで作られた「ティーカップ(Youhen Black)」は、一見全体が黒に見えますが、その黒の中にもマットな部分と艶の部分が見られ、単調ではなく手仕事の温かみと奥行きを感じます。
黒と言ってもその表現の仕方は様々。そっと並べた時の様子にも、器の持つ大らかさが溢れています。
盛り付けにも向いていると思うので、1つ持っておくと料理や菓子、暮らしの道具など、様々な場面で重宝しそうです。
自分だけのヴィンテージに育てたい
一目で気に入った、亀田大介さんの「銀磁5寸リム皿」。
銀彩の器は静かな空気感が感じられ、盛り付けた菓子を美しく引き立ててくれます。
小石などが練り込まれた土によって、控えめな気泡の凹凸が生まれます。これにより単調になりがちな器の景色に変化を与えています。
この気泡の入り方は1枚ずつ異なるので、自分だけの器としてより愛着が増しそうです。菓子皿として一番使いやすい、そして洗いやすい、シンプルでフラットな形状も良いと思います。
銀の釉薬は使ううちに色味が変化していくとのこと、自分だけのヴィンテージに育てる楽しみもあります。
気軽に持ち運べる「透明急須」
最後の品は、煎茶堂東京オリジナルの「透明急須」。もうご存知の方も多いかもしれませんが、このような素材の急須を使うのは初めて。
以前ご紹介した宝瓶と似ていますが、小ぶりで片手でも持ちやすい形です。
ガラスの急須は何かと気を遣うので、落としても割れない樹脂製は、なるほど!と膝を打つアイデアでした。
実際に使うと茶葉が開く様子を楽しめたり、扱いが楽であったり、触れた時の熱さを感じさせず快適に使うことも出来ました。下の部分にはしっかりとした厚みを持たせて安定感があるのも使いやすいポイントだと思います。
道具箱の中にも気軽に入れて持ち運べる透明急須。次回はキャンプのお供に持って行きたいと思います。
素材で温度感を上げる。
黒、銀、透明のシンプルな色味の組み合わせは、一見すると殺風景な印象です。
シンプルにまとめるのも素敵ですが、ここに古道具の濃い色味の木肌を合わせると、温度が感じられてより器の魅力が増すと思います。今回は韓国のお供え物用のお膳を合わせてみました。
透明急須で淹れたのは、すっきりとした味わいで苦味も渋みも少なく、飲みやすい「やぶきた」シングルオリジン棒ほうじ。
私自身、ほうじ茶は大好きで1日に1回は必ず飲みます。料理、菓子、どちらにも合わせやすいのがほうじ茶の魅力ですね。あまり馴染みがないかもしれませんが、ほうじ茶のお茶漬けも最高なんですよ。
今回はキャロットケーキと、冬のお茶時間。スパイスの香りと香ばしいほうじ茶の味わいがぴったりでした。
日差しの強い午後、湯気とまどろみながら味わうひと時となりました。
今回使用した器
今回使用したお茶
futaba(ふたば)さん
InstagramやYoutubeで綴られる、静かながらも愛着のある品々や、食に関する投稿が人気。暮らしにまつわるvlogや、愛用品、日々暮らす中で思ったことを書き留める。Instagram:@lesmoules___