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お茶のうつわ。03「同じトーンで合わせてみる。」後藤義国/荒賀文成
2024年02月13日
by 煎茶堂東京編集部
お茶は、お茶だけでは飲むことができない。お茶を抽出する器具や、飲むための器があって、ようやく口にすることが出来る。たまに、お茶請けがあるとまた違う世界がひらける。
今回は、古いものから現代ものまで、独自の愛用品を蒐集するfutabaさんに、煎茶堂東京オンラインにある茶道具や器を使ったお茶の時間を過ごしていただきました。
それぞれの品の魅力、他にどんなものと合わせたら素敵か。futabaさん目線で見た道具たちの様子をご紹介します。
しのぎが暖かい脚付カップ
後藤義国さんの「鎬脚付きカップ」。
ベージュの釉薬は、とろみがあって美しい一品。鎬のリズムが良く、非常に丁寧な仕事が感じられます。
口縁は適度な厚みがあり、口に触れた時に心地よい形状です。土ならではの素朴さと柔らかさがあり、手への当たりも優しいものです。
ステムの太さがあるので、しっかりとした安定感もあります。茶器以外には、ショコラや小さなクッキーを載せたり、様々な楽しみ方が見つかりそうです。
たっぷり飲みたい時にも、大人数でも。
鎬脚付カップと揃いの「鎬ティーポット」は、サイズ感がとても良い。女性の手でも難なく持ち上げられます。
鎬のリズムが心地よく、蓋はまるで花のような美しさです。中の茶漉しも丁寧な仕事が感じられます。食器棚に並べた時の、すっと立った姿がまた良いものです。
釉薬の柔らかさと薄さで引き締める
最後の品、荒賀文成さんの「粉引き6寸つば皿」。ぽってりとしそうな釉薬であるところ、程よい薄さがキリッとした空気を感じさせてくれます。
繊細な貫入が、器の中にある1つの景色として楽しめます。釉薬のまだらな表情と貫入があることにより、盛り付ける料理と菓子を引き立ててくれると思います。深さがあるので、汁気のあるものも安心して盛り付けられますね。
トーンを合わせてみる。
全体的に、赤みがかった濃い茶の土が使われています。その色に合わせて、盆も濃い色味を合わせてみました。
青みがかった磁器などより土ものとの相性が特に良さそうなので、様々な印象の陶器と合わせて、あれこれと組み合わせを考えるのも非常に面白そうです。
お茶は、濃い味わいの「055 つゆひかり武雄」で、こっくりとした甘みと相性が良いかと思い、蜂蜜などを入れたガナッシュを挟んだ干し柿と共に。
濃い中にまろやかさも感じられる茶が、おやつにぴったりでした。
いつまでもこの香りに包まれていたい…という幸せな気持ちにさせてくれる、お茶の時間でした。
今回使用した器
今回使用したお茶
futaba(ふたば)さん
InstagramやYoutubeで綴られる、静かながらも愛着のある品々や、食に関する投稿が人気。暮らしにまつわるvlogや、愛用品、日々暮らす中で思ったことを書き留める。Instagram:@lesmoules___