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お茶の時間です vol.06「余白と掃除、最終回」

2023年02月27日

by 煎茶堂東京編集部

お昼ご飯を食べて、また仕事をして、ふうっと息つくこの時間。ちょっと手を止めて、お茶でも飲んで、休憩してほしい。そんな気持ちから誕生したお茶時間専用エッセイです。あなたのティーブレイクに合わせて午後3時更新。

さあ、お茶の時間です。

余白と掃除、最終回

少しずつ春の匂いが漂う2月。春の代名詞とも言えるチューリップや 桜を花屋から連れて帰り、部屋のあちこちに飾っています。玄関には新入りの蕨も。焦茶色の艶々とした枝が長く伸びていて、山菜のイメージで留まっていた蕨とは違って見えて新鮮です。

昨年からマイブームな「断捨離」と「部分掃除」。昨年の夏頃から現在までのんびり続けている習慣です。元々掃除が苦手な私ですが、今の場所に越してから“余白”の重要さを身に染みて感じています。一度にあちこち掃除できないし、重荷と思うとモチベーションが下がってしまいます。

でも掃除をすると心もすっきりするのでお茶を嗜む行為と同じデトックス効果があると感じます。どこに何があるか分かったり、失くしものが見つかったりと掃除には前向きな印象を今は持っています。

そんなお掃除に疲れたらお茶をいれて一休み。

本日は「チャイ煎茶」をいただきます。高知県産の茶葉に、ジンジャー・ナツメグ・カルダモン・クローブ・シナモン・ブラックペッパーの6種のスパイスと、きび糖をブレンドした煎茶です。スパイスが入っているお茶と聞くとまろやかなチャイのイメージですが、今回はミルクをいれずにストレートで。

あっさりとした煎茶からふわりと香るスパイスは、そこまで癖が強くなく、鼻の通りがよくなるような飲み心地です。友人からいただいたチョコレートが手元にあったので、口に含んでペアリングしてみました。煎茶にスパイスが加わることで、和菓子や果物以外の選択肢も広がります。

そして9月から毎月エッセイを連載させていただいた「お茶の時間です」。実は今回が最終回でした。

半年に渡りさまざまなお茶と出逢いながら自分を見つめ、ほっと立ち止まることができました。四季のうつろいに合わせて選ぶお茶菓子や茶葉たち。味わいを確かめる瞬間。安らぎを頂戴しつつ、しゃんと背筋も伸びて本当に大切で重要な時間です。

連載が終わってもきっと変わらずお茶の時間をとり、部屋から差し込む光をぼんやり眺めるような瞬間が連続するような日々を送れますように。

今回ご紹介したお茶

「ritsuko karita」デザイナー
苅田梨都子
1993年岐阜県生まれ。バンタンデザイン研究所卒業後、梨凛花を6年間手掛け現在はritsuko karitaとして活動中。2022年4月より母校にて講師として勤務。洋画専門チャンネル『ザ・シネマメンバーズ』にてコラム連載中。Instagram:@ritsuko627

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