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古典とモダンが調和する、やさしい世界。土井善男さん・清水なお子さんの器

2025年03月06日

by 煎茶堂東京編集部

京都府亀岡市に住まい、器づくりをしている土井善男さんと清水なお子さん。おふたりはご夫婦で陶芸家です。

土井さんが作陶する白磁は無駄のない洗練されたデザインが美しく、清水さんが手がける染付は、やわらかく、あたたかな筆遣いが魅力的です。

このたび、煎茶堂東京ではおふたりの作品の取り扱いが始まります。今回は、土井さんの器を5点、清水さんの器を3点、合計8点をご紹介します。

おふたりは、同じ美術大学の陶芸科を卒業し、陶芸家の道へ。

土井さんはアートや工芸を学んだうえで「使い手が主役」であるところに惹かれて陶芸の道へ。清水さんは陶芸科に進学したことがきっかけでしたが、造形が自由な陶芸が性に合っており、伸び伸びと作品づくりをするように。

「白磁はシンプルであるがゆえに、一定の決まりごとがあります。それを保ちつつ、ラインや形をどう変えていくかを追求することに魅力を感じる」と、土井さん。

「ろくろを挽くのも染付をする工程も好き」という清水さん。「古い作品を見ながら、自分のフィルターを通して染付の絵柄を考えます。美しいと思うものは、時代に左右されない普遍的なものなのかも」とお話されていました。

「ひとりひとりは独立した作家」とお互いを尊重しつつ、作り方を教え合ったり、影響を受け合ったりと、土井さんと清水さんならではの「バランスのいい関係性」が器からも伝わってきそうです。

静けさが漂う、土井さんの「宝瓶」

ひとりのお茶時間にぴったりな「宝瓶」。玉露や上級煎茶など、少し低めの温度のお湯で淹れるお茶を楽しむための茶器です。

土井さんが手がけると、洗練されたスッとしたシルエットの美しさが光ります。

グレーを帯びた白からも静けさが感じられます。表面に貫入が見られますが、長くお使いいただくことで茶渋で少しずつ染まっていく、表情の変化をお楽しみください。

心地よい集中に誘う。土井さんの「緑白釉カップ」

ほんのり緑がかった白が美しい「緑白釉カップ」。飲み口に向かって広がっているので、お茶の香りがふんわりと漂い、癒されます。

厚めにかけられた釉薬が溜まり、シンプルな中に静かな躍動感が。さらさらとしたマットな質感で、自分が持ちやすいと思ったところでぴたりと止まる感覚があります。お茶のおいしさや会話に、心地よく集中させてくれるカップです。

凛とした佇まい。土井さんの「緑白釉茶海」

「茶海」は、中国茶を淹れたときに複数の器に注ぎ分けるための道具。茶海を使うことで、味や香りが均一になります。

土井さんの「緑白釉茶海」は、腰のラインがほっそりしていて、凛とした佇まいに目が惹きつけられます。持ったときも手になじみやすく、お茶を注ぎ分ける仕草も美しく見えます。

茶海としてはもちろん、酒器や湯ざましとしてもお使いいただけます。

日々を彩る。土井さんの「乳白釉シノギ猪口」

ぽってりと乳白色の釉薬がかかった「乳白釉シノギ猪口」。広く削られたシノギ模様がモダンな印象です。

釉薬が溜まったり、流れたり、ひとつひとつ異なる表情をお楽しみください。

蕎麦猪口として、湯呑みとして、小鉢として。シンプルだからこそ、どんなときでも使いたくなる器です。

いつもの食卓に小さな変化を。土井さんの「板皿乳白釉木瓜板皿」

上から見るとレモンのような形をした「乳白釉木瓜板皿」。この形は「木瓜(もっこう)」と呼ばれ、子孫繁栄の象徴と縁起も良く、家紋にもよく使われています。

横幅約16cm、縦約12cmと、朝食をワンプレートに盛り付けたり、ケーキを1カット乗せるのにちょうどいいサイズ感。

フチの立ち上がりや、穏やかな曲線は、手作業ならではのぬくもりを感じます。円形や四角ではないお皿をお求めの方におすすめしたい一枚です。

集めたくなる、愛らしい表情。清水さんの「文蕎麦猪口」

使い道がたくさんあり、ひとつ、ふたつと揃えたくなる「蕎麦猪口」。清水さんが染付する絵柄はやわらかく、あたたかく、食卓を明るく彩ります。

「牡丹」は大きく描かれた花が、食卓を明るく照らしてくれます。古典的な模様とビビッドなピンクとグリーンの配色が相まって、どこかシノワズリのような雰囲気も漂います。

ポンポンと弾むように描かれた「鬼灯(ほおずき)」。愛らしくデフォルメされ、見ているだけで心がほっこりします。赤い線に重ねられた、ほんわりと染まる藍色の美しさにも、ぜひご注目ください。

どこか懐かしい。けど、新しい。清水さんの「色絵6寸浅鉢」

中国から伝来し、日本で発展した唐草の模様を取り入れた「色絵6寸浅鉢」。清水さんのやわらかい筆使いと、愛らしく上品な色使いで、ぐっと親しみやすい器になっています。

6寸は約18cm。深さもあるので、煮物や肉じゃがなど汁気を含む料理の取り分け皿としてお使いいただくのにちょうどいいサイズ感です。

浅鉢は2種類の絵柄のご用意があります。

「色絵牡丹唐草6寸浅鉢 牡丹」は、リムに描かれた牡丹とつるが華やかな印象。ビビッドな色使いで、レトロチャイナの器のようにも見えます。水餃子や杏仁豆腐などを盛り付けてみてはいかがでしょうか。

ぷっくりと描かれた果実が愛らしい「色絵鬼灯唐草6寸浅鉢 鬼灯」。水彩のように青く染まった鄂(がく)も上品です。ほんのり青みを帯びた釉薬と古典柄が相まって、骨董品のような雰囲気に。柿やカボチャなどビビッドな食材と相性が良さそうです。

どの角度から見ても愛らしい。清水さんの「レンゲ小付」

小鉢よりもさらに小さな器「小付」。清水さんの「レンゲ小付」は、ぷっくりと厚みがあり、食卓に並べるだけで「かわいい」という声が上がること間違いなしです。

全長11cmと短いですが皿部が広いので、お浸しや白和えなどの一口料理や、小さくカットした羊羹やゼリーを盛り付けると、特別感を演出できます。

レンゲ小付は2種類の絵柄のご用意があります。

「牡丹」は、大輪の花に目が釘付けに。料理を食べ終えたあとに、視界に入ったら嬉しくなりそうです。

盛り付けた料理の隙間から、ちらりと見える「鬼灯」。落ち着いた赤はアクセントになって、料理を引き立ててくれます。

どちらの絵柄も、皿部だけでなくサイドにも絵付されているので、こちらもお見逃しなく。どの角度から見てもお楽しみいただけます。

土井善男さんの作品

清水なお子さんの作品

フードスタイリスト・鈴木愛

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