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お餅のプチ知識!あなたの知らない(かもしれない)お餅の世界

2022年01月06日

by 煎茶堂東京編集部

こんがり、もちもち、よく伸びる。お正月になればお餅を食べるのは当たり前のようですが、そもそもなぜお餅はお正月の食べ物になったのでしょう。

日本文化としてお茶と並ぶ「お餅」への素朴な疑問から、年中お餅をいただくという岩手県一関市の「もち食文化」のお話など、日本を代表する食材・お餅について調査してみました。

あなたの知らない(かもしれない)お餅の世界

お餅といえばお正月に食べるもの。 特別な食べ物でありながら、あまりにお正月=お餅が当たり前になっているせいで、 意外とその歴史や背景などは知られていないのかも。 お正月に話したくなるお餅の秘密をご紹介します。

お餅には霊力が宿っていた!

古来、日本人にとって稲(お米)は特別な穀物です。稲には「稲魂(うかのみたま)」が宿り、人々の生命力を高める霊力があると考えられてきました。

しかも、お餅にするとこの霊力はさらに強まるのです。もともと鏡餅は、大晦日の夜に各家庭に訪れて新年の豊穣をもたらす「歳神様」にお供えするためのもの。お供えが終わったお餅は、普通のお餅よりもさらに強い霊力を備えます。

鏡餅を食べると、その霊力によって新年をつつがなく過ごすことができるというわけです。

実はこんなにある!お餅を食べていい日

お餅とはお正月に限らず、ハレの日に食べるもの。雛祭、端午の節句はもちろん、彼岸、春分の日、入学式、卒業式、七夕、盂蘭盆会(うらぼんえ)、七五三……。地域によっては土用の丑の日にも「土用餅」を食べるのだそう。

また、特別な時でなくても、時代劇に出てくる峠の茶屋ではお餅が供されますが、これはお餅が少量でもエネルギー源になるから。消化もエネルギーになるスピードもゆっくりなお餅は、山歩きなど、持久力が必要なときに最適な食べ物なのです。

角餅丸餅 vs. 仁義なき戦い

「丸餅は西、角餅は東」であることはよく知られており、宮廷文化の影響が色濃い西日本は「角が立たないように」という意味の丸餅、武家の支配が長かった東日本は角餅が多いと言われます。

江戸時代以降、江戸の人口が急激に増えたために、手間のかかる丸餅ではなく、のし餅を四角く切る角餅が一般的になったという背景もあるそうです(敵を「のす」から来たとする説も)。そしてこの丸餅と角餅の境目は「天下分け目の戦い」で知られる関ケ原にあります。

実は関ケ原は、カレーは牛肉(西日本)か豚肉(東日本)か、すき焼きに入れるネギは青(西日本)か白(東日本)かなど、さまざまな東西文化の分け目にもなっているのです。

「餅のふくらみ」の科学

うるち米(ふつうのお米)をついて作るきりたんぽや五平餅は焼いてもふくらまないのに、お餅はぷっくりとふくらむのはなぜでしょう。

その秘密は米に含まれるでんぷんの成分。もち米のでんぷんは、アミロペクチン100%ですが、うるち米はアミロペクチン約80%、アミロース約20%。

アミロペクチンは粘りの強いでんぷんで、水分と反応すると粘りがあるやわらかいものに変化します。さらにお餅の中の水分が水蒸気となり体積が増えることで、風船のようにふくらむのです。

もち米はお餅以外にも変身!

もち米を加工してできるのは、お餅だけではありません。「あられ」や「おかき」になったり、大福や求肥の材料の白玉粉、団子などの材料になるもち粉、おはぎや関西風の桜餅になる道明寺粉、押し菓子などになる落雁粉にも加工されます。

ちなみに、うるち米から作られるのが煎餅、もち米から作られるのが「あられ・おかき」と呼ばれます。


この中で、あなたの知っている「お餅の世界」はありましたか?お餅を食べながら、こんなプチ知識を思い浮かべてみるのも楽しいかもしれません。ご家族でお餅を食べる方は、ぜひ教えてみてくださいね。

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