- 読みもの
- お買いもの
- TTJ
- 東京茶寮
- 私達について
-
作家名一覧
- 煎茶堂東京
- 樫原ヒロ
- 相馬佳織
- フじイまさよ
- 稲村真耶
- 児玉修治
- 小野陽介
- 高木剛
- 森岡希世子
- 石田誠
- ちいさな手仕事
- 光藤佐
- 須原健夫
- 淡海陶芸研究所
- 千田稚子
- 中村譲司
- 多田佳豫
- 北井里佳
- 齋藤有希子
- 酒匂ふみ
- 白鷺木工
- 秀野真希
- 林沙也加
- 作山窯
- 中里花子
- 村田匠也
- 荒賀文成
- 水野悠祐
- 南裕基
- 只木芳明
- 色原昌希
- 小宮崇
- 飯高幸作
- 三輪周太郎
- 横山拓也
- 亀田文
- 亀田大介
- 中村豊実
- 高橋禎彦
- SHISEI
- 松徳ガラス
- 村上雄一
- 黒川登紀子
- YŌKI
- 加藤かずみ
- 瀬戸國勝
- 阿部春弥
- シャンブリートリオ
- 入江佑子
- 三野直子
- 古谷宣幸
- 渡辺キエ
- 後藤睦
- 三浦ナオコ
- 濱岡健太郎
- 山田哲也
- WASHIZUKA GLASS STUDIO
- 李荘窯
- おじろ角物店
- 船串篤司
- はなクラフト
- 光泉窯
- 萩原千春
- 藤村佳澄
- 中原真希
- 堀宏治
- 広末裕子
- 文山窯
- 伊藤萠子
- 竹下努
- 角田清兵衛商店
- Eliu
- 紙上征江
- 天野千香
- 四十沢木材工芸
- 水野悠祐
「心も身体も、ほっと休めて」- TOKYO TEA JOURNAL 巻頭コラム
2024年12月20日
by まどか 神
煎茶堂東京・東京茶寮/デザイナー 青森県生まれ。最近の趣味は中国茶と茶道具収集です。
TOKYO TEA JOURNALの巻頭コラムをご紹介。お茶のこと、うつわのこと、お茶菓子のこと。
私たちが企画した商品やよいと思った品に、向き合って、改めて見つめてみて思ったことや考えたことをお伝えします。
心も身体も、ほっと休めて
大福茶を販売して、今年で5年。今や年末恒例といった感じで「もう大福茶の季節か」と風物詩になりつつある。
大福茶は、平安時代に疫病が流行った際に僧侶がお茶に梅干しを入れたものを飲ませて事態がおさまったことから、当時の帝である村上天皇が元旦に服するようになったことが起源だそうだ。のちにそれが時代を経て今に受け継がれている。
梅干しを入れたお茶で疫病が治るって本当に? と思ってしまうけれど、栄養と感染病の知識が不足していた平安時代には流行病が大変な脅威だった。梅干しの塩分やクエン酸は当然のことながら、陰陽師が官職でもあった当時には、天日干しの過程で注がれるお天道様のエネルギーを取り入れるという意味合いがあったのかもしれない。大福茶には、人々が無病息災を心から願う、強い祈りが込められていたのだろう。
時代は変わって現代、年末年始は近頃忘年会も徐々に増えてきたり、クリスマスの洋食中心の文化などで身体への負担は大きくなる。ちょっと胃が疲れてきたな……という頃に正月で和食を食べると、ほっとするのは皆さんも同じではないだろうか。洋食から和食への切り替えで、和食のありがたさを毎年実感するものだ。このタイミングで和食とともに日本茶を飲むと、胃が洗われるような感覚になる。日本で生まれ育った身体に馴染む、味覚を取り戻すスイッチのようなものだ。
平安時代から受け継がれる大福茶は、単なる縁起物ではない。和食への切り替えとともに日本人の味覚を呼び覚まし、大切な人との時間に健康への願いを添える、年末年始ならではの贈り物なのだ。
TOKYO TEA JORUNAL
お茶の定期便「TOKYO TEA JORUNAL」を購読すると、毎月、季節をテーマにお茶とレシピ掲載の冊子が届きます。詳しくはこちらをご覧ください。
関連記事
-
【TTJ】NEXT ISSUE - VOL.69 2025年1月発行号
2024年12月02日
-
「お茶菓子の新風」- TOKYO TEA JOURNAL 巻頭コラム
2024年11月22日
-
【TTJ】NEXT ISSUE - VOL.68「年の瀬に味わう、心を溶かすお茶。」
2024年11月01日
-
「歴史を紡ぐアールグレイ」- TOKYO TEA JOURNAL 巻頭コラム
2024年10月22日
-
【TTJ】NEXT ISSUE - VOL.67「秋風に揺れる紅葉と茶の香り」
2024年10月01日
-
「豊かな急須の世界」- TOKYO TEA JOURNAL 巻頭コラム
2024年09月26日
-
【TTJ】NEXT ISSUE - VOL.66「秋の夜長に、深い味わいのお茶はいかが?」
2024年09月03日
-
「夏を告げる白桃茶」- TOKYO TEA JOURNAL 巻頭コラム
2024年08月23日