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玉露の美味しい淹れ方 濃厚な旨味を楽しむリラックスタイムのすすめ

2020年10月09日

by 煎茶堂東京編集部

煎茶と並んで、日本茶の代表格とも言えるお茶・玉露。高級茶として知られる玉露は、低温で抽出することにより、コクのある旨味を楽しめるお茶です。たっぷり含まれるテアニンの効果も期待できるので、リラックスしたい時や気持ちを切り替えたい時にもおすすめ。

今回は、そんな玉露の美味しい淹れ方をご紹介していきます。じっくり淹れた玉露で、贅沢なひとときを楽しんでみませんか。

玉露はコクのある旨味が特徴の高級茶

玉露の特徴は、コクのある強い旨味。そして「海苔のような香り」と表現される覆い香(おおいか)という独特の香りです。これらは、寒冷紗(かんれいしゃ)と呼ばれる布などで茶園を覆い、日光を遮って栽培する被覆栽培の賜物と言えるでしょう。

一般的な露地栽培と異なり、被覆栽培は手間がかかる栽培方法。おまけに、日本茶の生産量の多くを煎茶が占めており、玉露の生産量は非常に少ないのが実情です。そのため、玉露は高級茶とされています。



こちらの記事では、玉露の特徴や誕生ヒストリーなどを詳しくご紹介しているので、気になる方はチェックしてみてくださいね。

玉露を美味しく淹れるためのポイント

玉露を美味しく淹れるにあたってポイントとなるのは抽出温度と抽出時間、そしてお湯の量。玉露が持つ旨味を最大限引き出すには、少量のお茶を低温で時間をかけて抽出するのがおすすめです。


玉露を淹れる時、抽出温度の目安は50〜60℃。旨味や甘味をもたらすテアニンをはじめとしたアミノ酸は低温でも抽出されやすいのに対し、苦味や渋味をもたらすカテキンやカフェインは高温でないと抽出されにくいことが知られています。

そのため、低温で抽出することによってカテキンやカフェインの抽出を抑え、玉露の旨味を引き出すことができるというわけなのです。

抽出温度を下げると成分が溶け出すのに時間がかかるため、抽出時間を長くする必要があります。2分〜2分30秒程度を目安に、抽出する時間をゆったりと楽しむのもいいですね。

玉露は、旨味が存分に凝縮された少量のお茶をゆっくり味わうという楽しみ方がおすすめ。お湯の量は60ml程度、煎茶を淹れる時の半分くらいを目安にするといいでしょう。少しもったいないように感じるかもしれませんが、口に含んだ瞬間広がる濃い旨味に幸福感を感じられますよ。

玉露の美味しい淹れ方

<用意するもの>

・急須(透明急須)
・はかり
・玉露 4g
・60℃のお湯 60ml
※60℃のお湯を用意するには、温度調節機能付きのケトルを使うのが便利です。



煎茶堂東京で取り扱っているこだわりの玉露はこちら。それぞれ異なる特徴があるので、飲み比べてみてはいかが。

<淹れかた(一人分)>

【1】急須に茶葉を入れる

はかりで茶葉4gを量ったら、急須に入れます。

【2】急須にお湯を注ぐ

60℃のお湯が準備できたら、急須にゆっくりと注ぎ入れていきましょう。お湯の量は60ml。透明急須は120mlまで入るので、ちょうど半分までお湯を注ぐイメージです。もったいないからと言ってフチいっぱいに注がないというのが、玉露を楽しむ極意。

【3】蓋を開けたまま2分待つ

お湯を注いだら、蓋を開けたまま2分待ちます。蓋を開けておくと、茶葉の開く様子やほのかに香る覆い香を楽しむことができますよ。

【4】ゆっくり最後の一滴までカップに注ぐ

2分経ったら、透明急須の蓋を閉めてゆっくりと傾けながらカップに注いでいきます。玉露の凝縮された旨味を逃さないよう、最後の一滴まで注ぎ切るのがおすすめです。2煎目以降も淹れる場合、注ぎ切ったら蓋を開けておくのを忘れずに。

<いざ飲んでみる>

注ぎ終わったら、さっそく飲んでみましょう。口に含んだ瞬間、まるで出汁を飲んでいるかのようなコクのある旨味に驚くはず。少しずつ舌の上で転がしながら飲んでいくと、少量でも十分な満足感があります。

<2煎目・3煎目は温度を高めに>

玉露は「煎がきく」お茶とも言われ、2煎目・3煎目になっても豊かな味わいを楽しめるのが特徴。2煎目は70〜80℃、3煎目は100℃といった具合に温度を高くしていきます。

2煎目以降は茶葉が開いた状態ですので、抽出時間は短めでOK。2煎目は20秒程度、3煎目は15〜20秒程度を目安に淹れましょう。

お湯の量については、2煎目は1煎目と同じ60ml、3煎目は透明急須いっぱいの120mlで淹れます。こうすることで、強い旨味の1煎目・バランスの良い2煎目・スッキリとした3煎目という、玉露のフルコースを楽しむことができますよ。

お茶を淹れた後の茶殻も食べられる玉露

被覆栽培をした玉露の茶葉はサイズが大きめで薄く、新芽のみを使っているので柔らかいのが特徴。3煎目まで抽出した茶殻は、そのまま食べることもできます。

お茶の栄養成分の中には水に溶けにくい成分もあり、抽出したお茶を飲むだけでは上手く摂取できません。茶殻を食べることで、茶葉に含まれる成分を余すことなく摂取することができるのです。



3煎目まで玉露を楽しんだ後、茶殻を岩塩で美味しく食べるレシピはこちら。なお、このレシピでは1煎目を常温の水で抽出しています。

玉露が生み出す至福のリラックスタイム

旨味の強い玉露は、少量をじっくりと楽しむスタイルが基本。「たったこれだけ?」と最初は感じるかもしれませんが、口に含んだ瞬間に感じる濃厚な旨味に、思わずその考えを改めたくなるはずです。

また、玉露は煎を重ねるごとに異なる魅力を見せてくれるお茶。仕事の合間や休日のひとときに、ちょっと時間をかけて玉露の世界に浸ってみてはいかがでしょうか。

こちらのページでご紹介した商品

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