【私の茶道具】台湾の型板ガラストレイ − 台湾茶・台湾料理研究家 Lin Pinchun
お茶のある暮らしを楽しむうちについ増えてしまう茶道具たち。でもお気に入りの逸品があると、お茶はもっと楽しくなる。センスのよいあの人が、そんな愉悦にどっぷりつかってしまった茶道具をご紹介。
「台湾の型板ガラストレイ」 − Lin Pinchun

木枠に型板ガラスをはめ込んだ小さなトレイは、友人からの引っ越し祝いです。台湾の古い家では、窓や扉に模様入りのガラスをよく見かけます。光は通すけれど、向こう側はぼんやりとしか見えない。その曖昧さがやわらかな陰影をつくります。
日本統治時代に伝わった型板ガラスは、1950〜80年代の窓や間仕切りに使われた身近な素材です。このトレイを眺めていると、昔の台湾の家の一角を切り取ってきたような気持ちになります。四方の木枠は古い木製窓のよう。光が落ちると、平らなガラスとは違う表情が生まれます。冷たいお茶のグラスをのせると涼しげです。古い家の窓や扉と同じ素材が、形を変えて今の暮らしの中にある。それが、私は好きなのです。
Lin Pinchun
台湾茶・台湾料理研究家。台湾料理教室「郷菜ShiangTsai」主宰。台湾茶製茶師の資格を持ち、製茶体験や台湾茶の越境ECも手がける。著書に『台湾茶の教科書』(グラフィック社)。&Premiumほかで台湾茶コラムを連載。 Instagram @shiang__tsai
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