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佐藤径「枝折」第二話 - TOKYO TEA JOURNAL 巻頭小説
2026年03月03日
by 編集部 煎茶堂東京
TOKYO TEA JORUNALの巻頭小説を飾る、お茶を傍らに、ふと深呼吸をしたくなるような短編の連載、始まりました。
ブックデザイナー・しおりが過ごす、人生の小休止のようなひととき。全六話。
枝折 第二話

夕食を終えるころには、窓の外はすっかり暗くなっていた。テーブルの上には、醤油の小皿だけが残っている。母は皿をまとめて持ち、立ち上がると、流しのほうへ向かった。
台所からは、水の落ちる音と、食器が触れ合う響きが、とぎれとぎれに届く。父は椅子に腰を残したまま、黙って箸を揃え、それを椀に渡した。
テーブルの片隅で、端末が震えた。薄い板の内側から、どこか遠くの呼気が漏れてくるような揺れだった。私は画面に目を向けず、端末に手を伸ばすと、そのまま裏返した。黒い面が木目に向かい、通知の光がわずかに漏れる。手を離すと、震えは止まった。
「しおり、皿はそのまんまでよか」
母が言う。父は椅子から腰を上げ、上着の袖に腕を通すと、通い廊下のほうに向き直った。
「箱のとこ」
父が言った。私はテーブルを一度だけ見回し、伏せた端末をそのままにして立ち上がる。椅子の脚が床を擦る音がして、家の感触が戻ってきた。皿を自分のほうへ寄せてから、父のあとを追う。
通い廊下に出ると、床の冷たさが足裏から上がってきた。壁のあいだから、夜気が抜けていく。磨りガラスの向こうはほとんど見えず、こちら側の光だけが淡く映っていた。
工房の引き戸を開けると、窯の火の匂いが立ちのぼり、石膏の乾いた空気と重なって押し寄せた。奥の台には、成形を終えた器が整列している。父はそちらへ向かい、窯のほうを一瞥すると、自分の持ち場に腰を落ち着けた。
私は壁際の棚に視線を移した。柱に沿って段が組まれ、大小さまざまな箱が積んである。棚の一段から、薄紙の束を両手で持ち上げる。紙の端がめくれ、重なり合った層がゆっくりとほどける。隣に置かれた刷毛を取り、束の表と側面を払う。細かな紙埃がふわりと浮かび、灯りの下で白を返した。指先に触れる繊維は、普段、仕事場で触れる見本帳の紙よりも、柔らかく感じられた。
別の段には、器の箱に添える札の束が置かれている。私は束の端を整え、手のひらの上で軽く叩いた。角が揃い、乾いた音がひとつ鳴る。紐を取り、札の束に巻きつけて結び目を作った。結ぶ順は考えるまでもなく、指がその通りに動いた。
ふと顔を上げると、箱の側面に手書きの数字が並んでいるのが見えた。細筆で書かれた黒い線が途切れ、紙の中に沈んでいる。
「一番、二番」
数字を目でなぞりながら、箱と札と薄紙の位置を入れ替えた。意味を確かめなくても、どの箱がどこに収まるか、棚の中の余白のかたちで覚えている。
工房の奥から、父が火ばさみを動かす音がときどき届く。金属が小さく触れ合い、土の床に吸い込まれていく。私は紙の束を置き直し、紐を指で押さえた。呼吸がさらに一段、深くなっているのが分かった。母屋のテーブルの上には、伏せた端末がある。
それでもいま、私の手の中にあるのは、箱の場とこ所の紙だけだった。
夏の暑さにはもちろん、オールシーズン頂きたい香り&風味。仕事や家事の合間に、気分転換に…スッキリと癒されます。
040静7132、春が詰まったようなまろやかな味わいに感動しました。茶葉の緑が鮮やかで目でも楽しみました。
毎月3種類の茶葉が届き毎月違う種類なので様々な種類のお茶が楽しめます。どれも美味しいのですがより自分好みの味を見つけることが出来るのが良いなと思います。
シンプルでモダンな佇まいがとても素敵です。口に当てたときの感触がよく、飲みやすい器だと感じました。お茶以外にもハーブティーを入れると香りが立って、より美味しく感じます。
透明急須が最高の急須だと思っています。茶渋、茶葉の詰まりなど従来の急須にあったストレス要因が、簡単に落とせたり、詰まること自体がない構造だったり、とにかく素晴らしいです。いままで使っていたものを実家で使うことにしたので、あらたに自宅用に買い足しました。二級品となっていますが、まったく問題ない美品でした。ずっと使い続けたいです、緑茶を飲み続ける限り。
ヒラヒラしていてかわいいお皿だなーと思い、購入しました。目跡「あり」と「なし」があると商品説明に書かれてあり、どっちが来るだろうー?と楽しみにしていましたが、目跡あり!個人的に目跡が大好きなもので嬉しかったです。そして、このヒラヒラがなんとも美しく、想像以上にかわいかった。お気に入りです。
毎月、三種類のお茶と冊子が届く日を楽しみにしています。自宅に居ながら、毎回違う産地のお茶を味わえることが嬉しいです。生産者の方々のことやお茶にまつわる興味深いお話が冊子に盛り込まれていてより美味しくいただけています。
気になるお茶が複数あって選べないというタイプにとって、少量ずつおすすめしてくれるのはとてもありがたいです。読み物も充実しており、お茶時間をゆったり過ごせます。
いろいろな産地のお茶を試す事で、自分の好みのお茶が分かります。また、冊子も綺麗です。
冊子を眺めていると丁寧にお茶を頂こうという気持ちになります。
毎月届くのを楽しみにしています。
ちょっとした癒しの時間に、一杯分をさっと入れるのに抜群です。
熱くなく便利なので、息子・娘も自分達で気軽に使っています。
家を出る息子が持っていきたいというリクエストで、今回2回目の購入です。
手元に届きました。新年初のJOURNAL 勿論vol81号です。「枝折」第一話に始まるこの一年。新鮮な気持ちをJOURNALが運んでくれています。佐藤径氏の柔らかな文面に心地良い落ち着きとその情景を想いつつ。次回号の到着が楽しみとなります。受け取る茶葉を丁寧に淹れながら、ページをひとめくり、またひとめくり。そんな至福を今に。
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