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気持ちよく器と暮らすコツは?「食べ物と器の組み合わせで幾通りもの味わい方が生まれる」

2022年04月19日

by 煎茶堂東京編集部

食べ物や飲み物を入れる道具である器。でも、それだけではない魅力が器にはあります。その器があるだけで、何だかうれしくなる。その器に盛りつければ、できあいのお惣菜だって何だか素敵な一品に見えてくる。

今回は、器専門のスタイリストとして活躍する竹内万貴さんに、「お茶の時間」をテーマにスタイリングをお願いしました。竹内さんの器との暮らし方や、出合い方についてもお話を伺っています。

教えてくれた人…竹内万貴さん

新聞社勤務を経て、「器にかかわる仕事がしたい」とギャラリー「而今禾(じこんか)」へ。現在は器のスタイリストとして、雑誌、書籍を中心に活躍中。
Instagram:@makitakeuchi_

器と食べ物の組み合わせで
幾通りもの味わい方が生まれる

竹内さんのご自宅の食器棚。「色の近いものは近い場所に収納すると使いやすい気が。棚の中には自作の「コの字」の木棚を置いて、収納を倍にしています」。

子どもの頃から、器と食べ物の組み合わせを見るのが好きで、食事ごとに、箸を付ける前から“美味しそうかどうか”をすごく気にしていました。

なんだかこの組み合わせは違うと思ったら、お客さんが来るわけでもないのにわざわざ盛り付け直したりして。その頃から、今の仕事のようなことをずっと考えていたみたいですね。

フランボワーズやショートケーキの赤が映える、シンプルな器で午後のティータイム。お茶を淹れた中里花子さんのバンブーカップは、煎茶堂東京で取り扱いのあるもの。

懐かしい気持ちになる食べ物は、どれもこれも、器ごと思い浮かびます。普段使いの慣れ親しんだ器が並ぶ食卓には、自分の守られた居場所のような安堵感を持っていましたし、お正月や来客時に使うよそゆきの器が取り出されると、浮かれた気分になる。

でも食べ物だけ、器だけでそんな気持ちになるのではなく、このふたつが一緒になることで、美味しくなったり、幸せになったり、時にはまずくなったり、悲しくなったりもします。

食べ物と器の組み合わせで幾通りもの味わい方が生まれる。器の魅力って、そういうところにあるのかなと思います。

気持ちのいい陽射しとともに味わう、甘味とお茶。急須で淹れたお茶を抹茶碗でいただくのは竹内さんのお気に入り。あんみつを入れた亀田大介さんの「白磁刻線台小鉢」は煎茶堂東京で取り扱っているもの。「茶碗と甘味の受け皿の径を合わせると気持ちよく収まります」。

器の使い方には正解なんかないですから、自由に楽しむのがいちばん。自分の思いに寄りそうようにすれば、季節や気持ちに沿った器が自然と選べると思うんです。

例えば、“ゆっくりお茶を飲んでリラックスしたいな”という気持ちに素直になれば、たっぷりとした大ぶりの器に手が伸びるとか。暑い季節には涼やかでシャープなもの、寒い季節にはざっくりぽってりとした触れて温かいものを使いたくなりますね。

窓の外の空の色を確かめるように、自分にも今の気分を問いかけてみることが、器を気持ちよく使うことにつながるのかなと思います。もちろん、トライ&エラーもありますが、“何か違うと感じるのは何でだろう?”と立ち止まるのも、時には必要なのではないかな。

器との出合いは人との出会いと同じ

「お茶はめちゃくちゃ飲みます!」という竹内さんの茶道具一式。小さい中国茶用の茶器からたっぷり飲む用のものまで、サイズもいろいろ。お湯は鉄瓶で沸かします。時々は簡単にお抹茶を点てることも。

器との出合いも同じで、心が動いたら躊躇せず手に入れていいと思うんです。

せっかく動いた心を「なかったこと」にするのは、可能性を否定するみたいで少し寂しい。器との出合いは、人との出会いにも似ていますから。これから器を愉しみたいと思う人には“気持ちが動いたら迷うな”と伝えたいです(笑)。  

私はスタイリストになる前、現代作家の器や骨董を扱うギャラリーに勤めていたのですが、たくさんの器を見て触れたことが大きな糧になりました。

そして“欲しい器は手に入れる!”というハングリー精神のある時代を経たおかげで(笑)、自分にしっくりとくる器を選びとる力がついた気がします。洋服と一緒で、時には失敗も経験することで、肌になじむもの、心地いいと感じるものがわかってくるのでしょうね。

そこまでハングリーではないにしろ、今も器を見るのはもちろん大好きです。ギャラリーにも行くし、骨董市やフリーマーケット、リサイクルショップを回るのも楽しい。

ふと手に取った器を見て、どこで見つけ、どこに惹かれたのか、買う時にお店の方や作家さんとどんな話をしたのか。そんな記憶が蘇ってくるのも器の素敵なところだなと思います。

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