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“新しい京都”を伝える、京都人の心をくすぐるデザイン。都松庵インタビュー vol.2

2022年02月24日

by 神まどか

煎茶堂東京・東京茶寮/デザイナー 青森県生まれ。よく飲みよく食べよく眠る。好きな食べ物は「豆花」。突拍子もなく大きい声で歌うのが好き。朝に弱いけど早起きに憧れます。

煎茶堂東京オンライン/銀座店で3月1日(火)から販売を開始する「さくらの煎茶×都松庵AN DE COOKIEセット」。

今回のセットに含まれる「AN DE COOKIE」は、京都で約70年の歴史をもつあんこ屋が手がけるあんこ菓子専門店・都松庵(としょうあん)のお菓子です。

歴史がありながら新しい風の流れを感じる都松庵のこと、シンプルでミニマルなパッケージが出来た理由やデザインについて、都松庵の中尾元さん、桑原春菜さんにお話を伺いました。

都松庵オンラインサイト

都松庵について

あんこの魅力と可能性を、あんこの概念に囚われない発想から提案し続ける。昭和25年創業。京都堀川三条に本店、京都タワーに「KYOTO TOWER SANDO店」を構える。

左から、都松庵・桑原さん、中尾さん、煎茶堂東京・神

>>この記事はvol.1の続きです

京都人の心をくすぐるデザインとは

神:ちなみに「京都に住んでる人が買いたくなるデザイン」というのは、言語化するとどんな部分が京都人の心をくすぐるんでしょうか。

中尾:
うちのお菓子は、ざっくり分けたときに自家用のお菓子とギフト用のお菓子に分かれるんですけど、うちが目指してたのはギフト用でした。

都松庵アソートA

特にご進物用や贈り物として選びたいお菓子を目指していて、結果的には京都の人が内祝いとかで選んでくれてるんで、人に渡して恥ずかしくないというか…むしろセンスいいねって言われるようになってるのが答えなんじゃないかなと思います。

桑原:
基本的に「生活の中の京都の見え方」を大事にしてデザインに落とし込んでいるんですけど、京都の方が他府県の方に「これが京都の品ですよ」というかたちでお渡しされることがすごく多くて。

それで渡していただいた他府県の方がリピーターさんになってくれるケースが多いと思います。

神:
すごくいい循環ですね!

桑原:
そうですね。京都の方は、1回自分で買ってみて良かったものをプレゼントされるケースが非常に多いかなとは思いますね。贈り物に対してシビアなところがあります。

神:
なるほど…。いい話を聞けました。

中尾:
京都なんで、ベタなものはいっぱいあるんですよ(笑)。そこと真っ正面だったら戦えないですが、「でもそれに飽きてるよね?」と感じてる部分もあります。

神:
京都の人は常に新しいものを探している。

桑原:
そうなんです。結構京都人は新しいもの好きなところもあるので、これが京都の新しいものだよって伝えたいんだと思うんですね。そういう意味では、うちがもともと持ってるものをサノさんが新しく、うまく見せてくださってるというとこはあると思います。

AN DE MARRON CAKE

神:
とてもしっくりくるお話ですね。以前、京都へ旅行に行ったときに「新風館」に行ったんですけど、行って思ったのは、ここは完全に京都の人のための施設なんだなと。

中尾:
なるほど。そうですね。

神:新しいしおしゃれだし、エリア的にも観光客の方が沢山行く場所だと思うんですけれど、観光施設というよりも、本当に京都の人のために作った場所なんだなというのをすごく感じて、今のお話はそれにつながる感覚でした。

中尾:
でも多分そっちのほうが今後は観光客の方にも響くやろうなっていうのはすごい思いますよね。

桑原:
うん、そうですね。

神:
やっぱり観光客にとって「地域の人のお勧め」って特に知りたいところというか。地元の人が行ってるお店に行きたいみたいなの、ありますよね。

中尾:
ありますね。

神:
地元の人が好きなやつって本当にいいんだろうなみたいな。そのお勧めにグッと入って行ったのは、やはりさすがだなと思います。

都松庵ブランドを愛する理由

神:
ちなみに、お二人が都松庵というブランドに対して好きなところってありますか?

桑原:
私も中尾と同じく転職で入社したんですが、美味しいものを追求する会社の姿勢はブレないんですけど、新しいことに対してもすごくフレキシブルに取り組んでいける環境が都松庵の魅力だなと思います。

実際に商品にできますし、お客さんもそれをすごくポジティブに受け入れてくださって。いいものがあっても新しいかたちでなかなか取り組んでいきづらい企業さんやメーカーさんもある中で、そういうことに対して寛容というのはすごく好きなところです。

都松庵 本店

神:
特に京都だと色んな和菓子屋さんや色んなあんこがある中で。

桑原:
そうですね。現状のものでいいんじゃない?という方もやっぱり多いんですけど、それも生かしていきたいなと。

それこそ都松庵だと、ぜんざいや水ようかんはずっと同じかたちで作ってますけれど、そうじゃないシーンの提案だったりとか、あんこ菓子っていうジャンルへの取り組みみたいなところができるんです。

温故知新じゃないですけど、どっちも大事にしていけるというのはすごく魅力かなと思ってますね。

中尾:
僕も同じような感じなんですけど、僕はもうちょっと経営するほうの立場なのでなかなか見方が違うのかなぁと思います。

最初はリブランディングをしていって変えていったんですけど、桑原にしてもいろいろ新しく入ってきた人間が、そのスピードをかなり加速させてて。僕が多分一人でやってたらここまでスピードは出てないんで、そのスピード感が最近かなり上がってるなと感じます。

桑原:
スピードは早いですね、確かに。

中尾:
その辺もやっぱりBLUE BOTTLE COFFEEさんとやり出したぐらいからだいぶ変わったなと感じます。周りからの見え方もそのタイミングですごく変わったような気がしてて、今のとこそこになんとか乗れてるのかなと。

僕一人じゃ絶対無理ですし、会社としてもまだまだ小さいので、親会社としての製餡所をどう伸ばしていくかというのが都松庵としての課題です。そこにはもう人が絶対に必要なんで、今そこに人が揃ってるのがうちとしては大変ありがたいと思っております。

神:
新しいものを作るにしても、意思決定のスピードが早くないと。

桑原:うちの意思決定、早いですよね。

神:
それはいいところですよね。小回りが利くというか、動きやすい環境があるんですね。

中尾:
新しいことをしないと不安ですよね。もう本当にやってないと止まったら死ぬみたいな。そんな感覚ですよ。だから意思決定も早くなります。


>>この続きは2/25(金)公開の記事にて

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