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溶け込むように、なじむ。稲村真耶さんの器

2024年10月10日

by 煎茶堂東京編集部

比叡山の麓、滋賀県大津市で子育てをしながら活動している、陶芸家の稲村真耶(いなむら・まや)さん。庭には草花が咲き、猫や犬と一緒に暮らすなかで創作のヒントをもらっているのだそう。

そんな環境で作陶する稲村さんの作品は、まるでずっと前から持っていたような感覚に陥りそうなほど「空間になじむ」ものばかり。今回は「ポット」、「茶杯」、「蕎麦猪口」、「板皿」をご紹介します。

生まれは焼き物の街・愛知県常滑市。陶芸が身近だった環境で育ち、ものづくりが好きだったこともあり、中学3年生で陶芸の道に進むことを決心。陶芸専門の高校へ進学したところから稲村さんの陶芸家人生が始まります。

弟子入りした師匠の「器は料理を引き立てるための脇役である」という考え方が心に響き、次第に「暮らしに寄り添い、溶け込む、空気のような『うつわ』」をつくりたいという今のスタイルが確立されていったのだそう。

オリエンタルな佇まいの「白磁ポット」

ほんのり青みを帯び、どこかオリエンタルな雰囲気を漂わせている「白磁ポット」。1〜2人分の煎茶を淹れるのにぴったりなサイズ感。ころんとしたフォルムは、お湯の対流がよく、お茶初心者さんでも扱いやすいでしょう。

蓋を開け閉めしたときに土どうしが「シャリシャリ…」と擦れ合う音も耳に心地よく、日常にささやかなよろこびをもたらしてくれます。

ポットの内側に茶漉しが付いているので、茶葉をそのまま入れられます。注ぎ口は気持ちがいいほど水切れが抜群。最後の1滴まで注ぎ切ると、2杯目からもおいしいお茶を味わえますよ。

飲んだあとに楽しみが待つ「月光釉茶杯」

たなびく雲のように流れる釉薬が美しい「月光釉茶杯」。月の光を想起させるほのかに青みを感じるクリーム色の肌に、煎茶の湯色がよく映えます。

薄手で口当たりもやさしく、お茶時間をリラックスして楽しむよきパートナーになってくれるでしょう。

煎茶を飲み終えると、底から結晶化した釉薬が覗きます。煎茶が残っていると淡いブルーグリーンの結晶は姿を潜めているため、これは飲み終えるまでお楽しみ。この美しい輝きとパッと目が合うたびに、しあわせな気持ちになれます。

凛とした佇まいの「蕎麦猪口」

静けさを感じる凛とした佇まいの薄手の「蕎麦猪口」。わずかに見える釉薬の流れや、ポツリと浮かぶ黒点が、まるでアンティークのようでもあります。

「蕎麦猪口」は湯呑みとしてもお使いいただけます。口が広いので冷めやすく、熱々なのが苦手という人にこそ打ってつけ。香りを感じやすいので、いつも飲んでいる煎茶と印象が変わる、ということもあるかもしれません。

ヨーグルトやアイスクリームを入れるおやつの器として、肌寒くなってきたらスープを入れる器としてもお使いいただけます。用途がたくさんあるので、贈りものにもおすすめです。

主役を引き立てる「白磁板皿」

お茶菓子をひとつ置くだけでも画になる、約15cm角の「白磁板皿」。

青みを帯びた白磁はガラス、木製、金属など、どんな素材とも相性抜群。手持ちの食器やカトラリーとの組み合わせを考え始めるとワクワクが止まりません。

厚みは約1cm。ポットや茶杯を置くトレイとして、料理を盛り付ける平皿としても使うことができます。趣を変えて、アクセサリーや鍵など、毎日身につけるものの定位置とするのも良さそうです。

自由な発想で使えるからこそ、スッと暮らしになじむ。そして、ずっと使っていたような感覚になる。ひとつの器と末長くお付き合いしたいという気持ちに、稲村さんが手がける器が寄り添ってくれることでしょう。

稲村真耶さんの作品

フードスタイリスト・鈴木愛

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