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【私の茶道具】美味しい一服のために。 - 雑貨コーディネーター オモムロニ。

2023年07月25日

by 煎茶堂東京編集部

お茶のある暮らしを楽しむうちについ増えてしまう茶道具たち。でもお気に入りの逸品があると、お茶はもっと楽しくなる。センスのよいあの人が、そんな愉悦にどっぷりつかってしまった茶道具をご紹介。

雑貨コーディネーターのオモムロニ。さんは、茶道の道具について教えてくれました。

美味しい一服のために。

茶道の稽古に通い始めて15年になりました。時間に余裕のある日は、自宅でもお気に入りの器や匙などを茶道具に見立てて、気軽に薄茶や濃茶を点てるのが朝の習慣になっています。

熱々に沸かしたお湯を南部鉄の鉄瓶に入れて、茶釜の代わりに。ヴィンテージのデミタスカップを柄杓や鉄瓶の蓋置として。たっぷりと飲みたい時は、カフェオレボウルを使ったりも。

そうやって“見立て”として、身近なもので工夫してお茶を点ててみることで、日頃の稽古で触れている茶道具のひとつひとつ、点前の順序・配置・タイミングが、「美味しい一服」のためにいかに考え抜かれたものであるか、あらためて実感することができるんです。

知れば知るほど、まだ何も知らなかったんだということに気づくことができるので、本当に奥が深いなと感じる日々です。いつかこの自主練の成果が発揮できる日を夢見て。

まずご紹介するのは、〈嘉門工藝〉の茶籠。ちょうどお茶の稽古に通い始めて数ヶ月、少しずつだけど自宅でも楽しめるお茶の道具が欲しいなと思っていた頃、最初に出合ったのが茶碗でも茶入でもなく、茶籠でした。

厳密には私の習う流派の茶道具とは異なるんですが……、繊細な竹の編み目と手触り、形の愛らしさに一目惚れしてしまい、当時の私には高価だったのですが、思い切って購入しました。この中に小ぶりな道具を入れて、いつでもテーブル茶道できるセットとして、ダイニングに置いてあります。

茶籠の他にも、嘉門工藝さんの道具はモダンで日常生活の延長として使えるものばかりなので、ポップな柄の仕覆や籠の中で使う茶碗包みなど、少しずつ買い足して楽しんでいます。

陶芸家・鈴木麻紀子さんが手がける〈La Maison de Vent 〉の器は何点か持っているのですが、中でも〈tea journey〉さん別注の〈maccha bowl〉は、抹茶が点てやすいようにつくられています。

ターコイズ色と抹茶のグリーンが重なった時の色がとても美しくて、春夏の爽やかな時期によく使います。

あとは、奈良の茶筅師、谷村丹後さんにオーダーで作っていただいた、トリコロール色系を使った白竹茶筅。モダンでながらも洗練された使い心地が気に入っています。

木工作家、尾池豪さんの山桜の無垢材を使った丸盆は、横浜元町にある〈MWL STORE〉さんで購入しました。ふちの手彫り部分にあたたかみがあって、茶道具に限らずこちらも日常的に使っています。

木工作家、小林克久さんのシェーカーボックス型のオーバル茶筒。内蓋がついていて実用性も高い。気に入って黒も持っています。

南部鉄瓶は、盛岡に旅行したときに一目惚れして購入。手入れをしながら大事に使っています。

雑貨コーディネーター
オモムロニ。

日用品、家電、文具、グッズ、手みやげ、贈りものなど、あらゆる“モノ”にまつわるセレクトやコラムの執筆、商品企画などを手がける。雑誌『&Premium』にて連載中。著書に『DAILY GIFT BOOK気持ちが伝わる贈りものアイデア』 (文藝春秋)。Instagram:@omomuroni

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