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作り手のことば「立ち姿のきれいな器を目指して」後藤義国さん

2024年02月15日

by 煎茶堂東京編集部

栃木県の益子で作陶する後藤義国(ごとう・よしくに)さん。丁寧に施された鎬の器は、しみじみと手仕事のよさを感じさせてくれます。

今回は、煎茶堂東京でのお取り扱いに伴い、後藤さんにお話を伺いしました。

後藤さん、今日はよろしくお願いします。早速ですが、器を作ることになったきっかけを教えてください。

子どもの頃、きれいな川のある里山に憧れがありました。大学進学を諦めたタイミングで偶然観た陶芸家のドラマがそのような環境で生活していたことから気持ちが募って益子に移り住み、陶芸を始めました。

後藤さんの器は、どんな食卓にも溶けこむシンプルさとおおらかな佇まいが魅力です。作陶時のこだわりを教えてください。

作りでは、ボディの張りや口縁の形に気を付け、器の仕上がりに対しては、立ち姿のきれいな物を作りたいと思っています。

今回取り扱う作品は、素地の表面を削って稜線文様を作る鎬が施されていますが、作業のなかでとくに力を入れている点はどんなところですか?

鎬というよりは白一色でいろいろな器が作りたい、という思いが原点なので、飽きられてももう少しこのままやって行きたいです。

作品を作るときのインプットはありますか?

日本の古陶の釉調や土味より外国の古陶や古いガラスのフォルムの方に惹かれます。元々焼物が好きだった訳でも無いことから、異なるジャンルからの影響が大きいのかもしれません。

器を作る上で一番大事なことは何だと思いますか?

最初に日用食器の益子焼から陶芸の世界に入ったことと、自分自身の性格から、作家的な活動よりも普段使いの器であることを大切にしています。仕事を覚えたところも普通の窯元なので、その延長線上で今のような仕事になっているのではと思います。

後藤義国さんの作品

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