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箱の蓋を開けりゃあ香りで川根のお茶だって分かる

大井川鐵道のルートに沿って大井川を上流へ進んでゆく。山の合間を縫って奥へ奥へと登っていく過程で「川根は標高が高いなぁ」と否が応でも感じ取るようなエリアだ。行き着くと胸がすーっとするような見事な急傾斜の景観が広がり、ここに霧が立ち込む様子を想像すれば、東京から出てきた身としてはまるでファンタジーのように思える。それと同時に、どこか懐かしいような感覚も同居した魅力的な産地であった。


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あすなろを立ち上げた当時の組合長を努めた小林基さん。お話をお聞きするまでは、正直、こんなふうに取り上げるストーリーがあるなんて思いもしなかった(すみません!)。地域農業のダイナミズムが熱く展開されて、先進的な考え方で進めていかれたんだな、と笑顔の向こうに当時の苦労を空想していた。

取材時期は夏。夏の茶畑というのは特に美しい。雲の流れ、照りつける日差し、濃緑の段々畑が全身を通じて染み込んでくる。製品化した茶葉を見ただけではわからないけれど、土地の息遣いを感じてから飲むお茶はまた格別の味がする。小林孟司さん、お話ありがとうございました。

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