
お菓子とお茶|餃子が形を変えてやってきた?!郷土菓子研究社 「シェチェルブラ」と「棒ほうじ」
2022年09月16日

by 煎茶堂東京編集部
おいしいお茶を淹れると、お茶菓子が欲しくなる。おいしそうなお菓子を見つけると、どんなお茶を淹れようか想像してしまう。煎茶堂東京のお茶と過ごす日々の中で、ついつい誰かに教えたくなるペアリング菓子をご紹介します。
今回は、神戸在住のデザイナー・谷口まき子さんに、異国のおやつとお茶で過ごした時間について伺いました。
原宿「郷土菓子研究社」
みなさんは、「郷土菓子」というと何を連想しますか? 京都の「八ツ橋」や三重の「赤福餅」などなど……数えきれないほど沢山ありますよね。
日本には様々な和菓子があるように、世界中の国々にも私たちの知らない郷土菓子が沢山あります。今回ご紹介するのは、郷土菓子研究社で作られている、アゼルバイジャンの代表的な郷土菓子「シェチェルブラ」です。
餃子が形を変えてやってきた?!「シェチェルブラ」
私が世界の郷土菓子に興味を持ったのは最近のこと。洒落たお店で頂いた、イタリアのお菓子「カンノーリ」と「スフォリアテッラ」を食べて、「なんだこれは…!」と、言葉にしがたい体験をしました。
未知の味に出会い、新たな感覚を味わうのは楽しいもの。大人になった今でも、まだ知らない食べ物がこの世には沢山あることにロマンを感じるのです。
アゼルバイジャンの郷土菓子「シェチェルブラ」は、餃子のような見た目をしていますが、クルミのフィリング入りのお菓子。カスピ海を越えるとアジアという立地なので、もしかしたら本当に餃子が元となっているのかもしれません。イスラム教でよく用いられる幾何学模様が、お菓子にも施されているそうです。
一口かじると、パイ生地のサクサクと粗めの砂糖のザクザクとする食感が心地よく響き、カルダモンの爽やかな香りが口いっぱいに広がります。甘さもしっかりありますがパイ生地は無糖なので、ほどよい良いバランスがお茶菓子としてもぴったり。
郷土菓子研究社の林周作さんは、今まで世界50ヵ国以上を旅して、食べた“郷土菓子”は 500種以上にものぼるそう。ホームページでは、現地の人の笑顔を収めたフォトギャラリーやエッセイを読むことができます。実際に体験しないと分からない国の文化や郷土菓子の話が満載で、一緒に旅をするような気分になれますよ。
そして、様々な国のお話を読んでからお菓子を食べると、まるで旅のお土産を頂いたような感覚になりました。
エキゾチックな香りに合う『「やぶきた」シングルオリジン棒ほうじ』
『「やぶきた」シングルオリジン棒ほうじ』の香ばしい香りは、カルダモンのエキゾチックな香りにベストマッチ。スパイスとほうじ茶って凄く合うのですね。カレーにも合いそうです。
ほうじ茶のすっきりとした優しい味わいは、クルミのコクと合わさり、ほっこりとした美味しさに。是非あつあつで淹れて、サクザク食感と香りの組み合わせをお楽しみください。
お菓子にはイメージキャラクターが描かれたポストカードが付いています。お菓子が擬人化されたようなキャラクターが愛らしく、ついつい集めたくなる可愛さ。これは、ギフトにも喜ばれるはず。知らない「初めての味」に会話も弾みそうです。
左の「ガトーナンテ」は、フランス北西の街、ナントの郷土菓子。しっとりとしたアーモンドケーキをラム酒のアイシングが贅沢に包み込んでいます。可愛らしい見た目ですが、ラム酒がしっかり効いた大人のおやつです。
実際に世界を旅して回ることはなかなか難しいことですが、エッセイやお菓子を通して林さんから旅の思い出のお裾分けを頂けるので、是非エッセイを読みながら、お菓子を食べて世界に思いを馳せてみてください。
もちろん、美味しいお茶も忘れずに。
お菓子に合わせたお茶
郷土菓子研究社「シェチェルブラ」
価格 | 1,800円(税込) |
販売期間 | 通年 |
販売場所 | Binowa Cafe 〒150-0001 東京都渋谷区神宮前6丁目24−2 ほか、オンラインストアでも購入可能。 |
営業時間 | 火-金 14:00-20:00 土日祝 12:00-18:00 |
定休日 | 月曜日 |
電話番号 | 03-6450-5369 |
URL | kyodogashi-kenkyusha.com |
谷口まき子さん
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webデザインや革小物の製作などをしているフリーデザイナー。兵庫県在住。夫と保護猫のゆげと暮らしています。美味しい物が大好きでよく食べ歩きをしています。Instagram:@makiko108 |