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作り手のことば「新茶の産毛が茶杯の中で漂っている様子を見てガラスという素材に改めて感動した」ガラス作家・小林裕之さん&希さんインタビュー

2024年04月05日

by 煎茶堂東京編集部

2001年に京都の伏見にアトリエを構え、ご夫婦それぞれの制作活動を経て、現在は二人でガラスの器を手がける小林裕之(こばやし・ひろし)さん・希(のぞみ)さん夫婦。ガラスにお茶を注ぎ、光を受けて輝くさまを見ていると、器やお茶の新たな価値に気づかされるようです。

今回は、煎茶堂東京でのお取り扱いに伴い、小林さんご夫婦にお話を伺いしました。

小林さん、今日はよろしくお願いします。早速ですが、器を作ることになったきっかけを教えてください。

もともといろんな器を作っていましたが、お茶と出合い、新茶の産毛がガラスを透して茶杯の中で漂っている様子を見たときに、ガラスという透明な素材に改めて感動しました。それから、お茶周りのものを作っていくことにはまっていきました。

作品を作る工程の中で、好きな工程と理由を教えてください。

飲んでいる空間をイメージしながら新たな形のデザインを考えているとき。美味しいお茶を飲んでいる人たちの笑顔を想像するからです。

ご夫婦で制作される中で、それぞれの役割や得意分野を教えてください。

お互いにそれぞれに意見交換しますが、イメージやデザインは主に希、原型や鉄型作りは裕之という分担ですね。ガラスの制作はそれぞれ作業しています。

グループ展に積極的に参加されていますが、他の作家さんとの交流から受ける影響はありますか?

そのグループ展ならではの景色……木だったらお盆、陶芸だったら茶壺と、うちでは作れない分野で助けていただきながら、ひとつのテーブルに作品が集まっている景色を見るのがとても好きです。また、そこで次の制作のヒントをもらうこともあります。

作品を拝見すると、ガラスの器に木のふたを合わせるなど、異なる素材同士の組み合わせに驚きます。このような組み合わせはどこから着想を得ているのでしょうか?

お茶会などをお手伝いしたりする中、どんなものがあれば楽しく役に立つかを考えることからアイデアが生まれます。思いついたものを持ち帰り、二人で相談しながら形にしています。

器を作る上で一番大事なことは何だと思いますか?

日々使いたいと思ってもらえるうつわだといいなと思い、作っています。

今後挑戦してみたいことはありますか?

挑戦したいこととはちょっと違うかもしれませんが、今よりももっと空間に合うものの制作を追求していきたいと思っています。

小林裕之さん・希さんの作品

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