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品のよさをまとう。小林裕之さん・希さんのガラスの器
2024年04月04日
by 煎茶堂東京編集部
以前はそれぞれの名義で異なる作品づくりをしていた小林裕之(こばやし・ひろし)さん・希(のぞみ)さん夫婦。2017年からは夫婦で足並みを揃え、京都・伏見に構えた工房でガラス作品を制作しています。
今回は、そんな小林裕之さん・希さんの作品の中から「茶杯 六角」と「片口 十二角」の魅力をご紹介します。
お茶のゆらぎを眺める。「茶杯 六角」
かつてはさまざまな素材の器を作っていたという小林裕之さん・希さんですが、お茶の魅力に出会い、新茶の産毛がガラスを透して茶杯の中で漂っているのを見たときに、「ガラス」という素材に引き込まれていったそう。
その感動から、現在はお茶まわりのものを中心に作っているとのこと。イメージとデザインは希さん、原型と鉄型作りは裕之さんが担当。ガラスの制作は二人で作業しています。
「茶杯 六角」は、まさにそんなふたりの世界観が堪能できる器です。端正な六角形のシルエットは、すっきりと品のよい佇まい。
お茶を注げば、クリアなガラスの中でお茶がゆらゆらとゆらぎ、眺めているだけでうっとりした気持ちに。光を通すと、テーブルの上にキラキラと波打つ光の乱反射が美しく、小さな器が何倍にも輝いて見えます。
飲み物だけでなく、料理のシーンで豆小鉢のように使うのもおすすめ。お皿の上にちょこんと「茶杯 六角」を重ねて盛りつければ、立体感を与え、食材を引き立ててくれるでしょう。
美しく注げるシルエット。「片口 十二角」
薄く繊細で、直線的な仕上げが特徴的なシルエットは、小林裕之さん・希さんの代表的ともいえる作品。こちらの「片口 十二角」もその一つです。
こだわりは、鳥のくちばしのような注ぎ口。注いだときの切れ味のよさは、使ってみてこそ分かるもの。液だれせずに、美しく注ぐことができると、自然と所作も上品に見えるというよさもあります。
煎茶やアイスティー、コーヒーなど、飲み物が透けて見えるのもガラスのよさ。この器に注ぐだけで、お茶の時間が一瞬で特別なものになりそうです。
ドレッシングやポン酢などを入れれば、食卓でも活躍すること間違いなし。夏の時季に、このガラスの片口にめんつゆを入れて、素麺をいただくと涼しげですよ。
非耐熱のガラスのため、熱湯や急激な温度変化は避けてご使用ください。お湯を使う場合は、あらかじめ器を60度程度のお湯で温めておくことで、お使いいただけます。
「片口 十二角」と「茶杯 六角」をセットにして、ギフトにお使いいただくのもおすすめです。これで日本酒を楽しむのも粋なので、お酒好きの方にも喜ばれることでしょう。