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作り手のことば「一つの器として意識して作ることで、個体差が生じ、それが器の味わいにつながる」陶芸家・萩原千春さんインタビュー
2023年07月14日
by 煎茶堂東京編集部
思わず手に取りたくなるようなすべらかなフォルムに、優しい色が淡く広がる器を生み出す萩原千春(はぎはら・ちはる)さん。
大学時代に陶芸に出会い、パリでの制作経験を経て、千葉に工房を設立しました。個展や企画展で作品を発表するほか、個人邸のデイリーウエアのデザインや、ショップとのコラボレーションによるテーブルウエア制作なども手がけ、多岐にわたり活躍しています。
今回は、煎茶堂東京での器のお取り扱いに伴い、萩原さんに作陶への思いを伺いました。
萩原さん、今日はよろしくお願いします。早速ですが、器を作ることになったきっかけを教えてください。
大学の課題で初めて焼き物を作ったことです。柔らかい土が、焼き上げる過程で硬くなり、日常で使う器に変わっていく姿に感動したことが大きなきっかけですね。
作品を作る工程の中で、好きな工程と理由を教えてください。
全ての工程が好きです。あえてひとつをあげるとすると…ろくろでしょうか。水分を含んだ土が刻々と形を変えていく様子を見ると、いつもワクワクします。
萩原さんの器は、丸みを帯びたフォルムや優しい色味で、やわらかな雰囲気をまとっています。そこにあるだけで暮らしを明るくするようなポジティブな力を感じましたが、作品のイメージソースはあるのでしょうか?
丸みのあるフォルムは、内側から膨らんで成長する果実や花のつぼみをイメージしています。ろくろ成形は回転と内側からの力によって形が出来上がっているので、形の成り立ちが自然物と似ているように感じるんです。
色合いや質感も、どこかに自然を感じられるような仕上がりを目指しています。
今回取り扱う作品「ポット」「丸ゆのみ」「小皿」の、制作過程でのこだわりを教えてください。
丸ゆのみの口元は薄手で口あたりよく仕上げました。ポットは、使いやすいようにお茶こしの穴を細かめにしています。プレートは、丸ゆのみと組み合わせてソーサーとしても使えるように。
一つ一つの器として意識して作ることで、個体差が生じ、それが器の味わいにつながる気がしていて。なので、同じデザインの器を複数作る場合でも、流れ作業にならないように気をつけています。
萩原さんは白い器と色のある器の両方を手掛けていますが、それぞれの魅力とおすすめの使い方を教えてください。
白い器は万能ですね。盛りつけるものの色を素直に見せてくれます。色のある器は、季節や気分に合わせて使うことで新しい発見があります。例えば、同じバニラアイスでも、器の色を変えてみると見え方が変わって面白いですよ。
器を作る上で一番大事なことは何だと思いますか?
器が使われるシーンを想像しながら作ることです。
最後に、今後挑戦してみたいことはありますか?
急須、お湯のみ、湯冷し、茶入れなどを入れた茶箱。いつか木工作家さんや布作家さんと作ってみたいですね。