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新しい料理や食材も生まれてきてる現代に合う器が、同じものとは限らない 作山窯 代表 髙井宣泰さんインタビュー

2020年07月19日

by 煎茶堂東京編集部

今回訪れたのは、陶磁器生産量全国1位であり、美濃焼の産地として有名な岐阜県土岐市。そこに、大量生産が一般的な美濃焼きの中で、少量多品種を作る、すこし変わった窯元「作山窯」があります。 食器を単なる道具として扱わず、器で広がる暮らしの楽しみ方を提案している代表の髙井さんの考え方は、煎茶堂東京と何か通ずるものがあるのではないか。そんな想いを胸に、お話を伺いました。

有限会社 作山窯 代表 髙井宣泰さん
大学でデザインを学び就職した後、祖父・父に続いて工房を構える。美濃焼きの伝統と技術を活かしながらも、現代の感覚を軽やかに取り入れたプロダクトを作り続ける。
http://www.sakuzan.co.jp/


―――この辺は山々が綺麗で、その山あいに産業があって。見どころがすごいありますよね。
晴れてると向こうに雪山が見えてるの、御岳山とか。この山あいに窯元が多いのは、ここの山の斜面は冬の北風だと南のほうに向けて風が上がっていくので窯の火がスーッと上がってく。そういう立地も考えて作られてます。

うちの町はどんぶりなんかがメインで、もう少し向こうに行くと徳利をメインに出してるところがあります。

工場近くには2019年11月オープンの直営店「SAKUZAN VILLAGE」が。「窯元」のイメージを良い意味で裏切ってくれる佇まい。
―――作山窯さんの思想やポリシーってどういうものなんでしょうか。
伝統的な原料や焼き方はありつつも、そこにあまりとらわれずにやってます。僕のもの作りは、今この地にある土や原料をうまく引っ張ってきて、自分なりに多少ブレンドしながら自社の風合いや質感を出す感じです。

もう一つは、空間のなかにどう器があるか。普通は「こういう料理にはこんな形状が合う」とか考えるみたいですが、僕は全然違って。料理もお茶も、それが足されていって一つの空間を作りあげるから、物自体はどんどん引き算していくんです。

皿に描かれた絵も、飾り物としてはいいけど、食器として使うなら邪魔なこともあるし、新しい料理や食材も生まれてきてる現代に合う器が、同じものとは限らない。

―――私たちもお茶にフォーカスするだけでなく、全体の空間や体験の中でお茶の役割がハマって、ハーモニーとなっていくことが重要だと思っていて。そのための引き算というキーワードにとても共感します。そういった考えになったきっかけは何だったんでしょうか?
最初はやっぱり分からないから、自分の好きなものを作るじゃないですか。でも、売れない。かっこいいのになんで売れないんだ!っていうのが3〜4年続いて。でも市場が求めるものにただ合わせて作っても良くはない。

それで、そのかっこいいものから少しだけ引こう、みたいな感覚が出てきました。それを続けて、形も定まってきました。要は経験です。


―――美しさと、ものづくりのポリシー。それが現れてますね。
ちょっとしたことですけど、これだけは譲れないところがあって。僕はかっこいいものを作りたいんです。

実は僕、よそのメーカーさんがなに作ってるか一切知らなくて。デパートの陶器売り場は見ないし、ましてや陶器市とかも全然。ここ20年ぐらいは産地も一切行ってないです。

なんでかって言うと、店に並んでるものは全て過去だと思ってるんです。だから市場に並んでるものをまねしたところで、それは寿命が短いじゃないですか。せっかくプロダクトやってるんだったら、自分からなにを作ったらいいか考えたほうがいいなと。それが引っ掛かれば嬉しいし、引っ掛からなかったら残念だし。


―――今、都内だとそんなに凝った専門店とか、なくなってるじゃないですか。だから本当にいいものやセンスが更新されていってるものって都内で本当に出会えない。
そういうの、やっぱりあります。始めた頃と比べて都内行っても売るところがなくって。トータルで雑貨というものが売れなくなってきてる。

あと、昔は雑貨屋さんのみなさん、雑貨が好きだからって言って頑張って知識入れたりしてお店作りされてたんですけど、今そういう子がいないんです。いないから、取引先の営業がこれ売れてるよって言ったら、それくださいみたいな感じになっちゃってます。だから全然売るとこなくって、やばいなと。


―――とはいえ、どうにかしなければならないですね。
うちの場合は出す雑貨屋さんを決めてます。都内って常に人が循環してて、通りすがりの人がたくさんいるから、ちょっと目立てば来たがるお客さんたくさんいるじゃないですか。

でも、そういうのばかり追いかけると長いファンが離れていくわけです。逆に安い商品を置いてても、腹の座ったお店はファンはいるんだろうなと思います。

チャレンジを繰り返してきたという髙井さんの言葉には、力強さと暖かさが宿ります。

―――ポリシーというか…魂があるかどうか、ですね。
そこをちゃんとしていかないと、創業者の想いも全然伝わらなくてめちゃくちゃになる。うちでもそうなんですけど、目先の利益なんかを追っかけて瞬間的に仕事取ろうと思ったら取れます。

でも、取ったところでしょうがないじゃないですか。せっかく積み上げてきたブランドは崩れるし、作山に対して想いがあって来てくれる子たちも裏切ることになるし。だから、うちのキャパでできることを、ちゃんとやっていこうと。


―――器の価格は素材によって変わるものなんでしょうか。
素材と、量産体制を取れてるかですね。でも、土があと10年くらいでなくなるって言われてるんですけど。そうなると、このへんで掘れる土に海外からの原料ミックスして作るようになると思います。当然、値段は上がっていきますよね。


―――価格が上がるってことはより大量生産よりかは価値のあるものを少しずつっていう方向になっていきそうですね。
特に小さい工場はそういうものをやっていかないとですね。気づいたときにはもう体力がなくて時すでに遅しということになってしまう。

あと土岐市・多治見市・瑞浪市、3市を美濃焼って言うんですが、法人登録250件ぐらいあるうち75%ぐらいが1〜5人の規模なんです。家族でやってるところで、奥さんはどっか近くのアウトレットで働いて外のお金を稼いでみたいな感じだから、息子には継がせようなんて思わない。それでどんどん若い子が名古屋とかに出て行っちゃったんです。だからこの辺りも全部駐車場になっちゃう、過疎地の典型例です。

驚きの窯の中。器を重ねたこの状態で焼くそう。火を切った後だけど、窯から熱を感じる…。天井に近いほど熱が回ってます。

―――作山窯さんは、磁器と陶器両方作られてますよね。それぞれの違いは?
磁器は細かな粒子の集まりですし、陶器は粗いので強度は磁器のほうが強い。あと磁器は長く焼いて焼き締まっていくので、強度が生まれます。焼き締まる割合は、陶器だと11%ぐらいで、普通の磁器は12.5〜13%。白磁といわれる白くていいものだと13〜13.5%ぐらいの縮みがあります。

縮まないってことは空気穴がたくさんあるよってことなので、パーンと割れたら、パカッと割れる。逆に硬質のものは割れると粉々になるでしょ。


―――産地の土ごとに強度も焼き物の特徴も全然違うんですね。
そうですね、もし強度を持たせるんだったら固くて白い有田の土がいい。美濃でもできなくはないけど…きちっとしたものを作ってるメーカーでやらないと、厳しいかな。

普通、磁器をやるなら磁器しかやらないんです。型が汚れたり、埃が立って小さな点々付いてしまうので。逆にうちはそういうの一切関係なしに磁気も陶器もやっててそれほど気にしてないんですけどね。

一見磁器が便利で、陶器はもろくて不便なように見えるけど、使い方ひとつで変わるので、それぞれの良さををうまく組み合わせてもらえると一番嬉しいです。僕の友だちの洋食屋では10年ぐらい前の陶器が欠けずにいまだに使われてます。使い方や思いひとつで、どんなんにでも変わっていくんです。

お茶にまつわるを「TOKYO TEA JOURNAL」 でもっと知る

このインタビューは、「観て飲む」お茶の定期便 "TOKYO TEA JOURNAL"に掲載されたものです。毎月お茶のある暮らしにまつわるお話と、2種類の茶葉をセットでお届け中。

お茶の定期便「TOKYO TEA JOURNAL」

作山窯を使ったレシピをみる

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美しくてワクワク

デスクの上のごちゃごちゃしたものを仕舞いたくて購入しました。とても美しいうえに、蓋の開け閉めにはストレスが全くなく、サイズの微妙なズレなどもありませんでした。おにぎりやサンドイッチもいいなぁと色々想像が膨らんでいます。

最高です。

いつもこだわった商品を販売してくださり、大変感謝しております。他よりも早く今年も新茶が自宅に届きました。いつもより甘みが強く、爽やかな春の訪れを感じました。

かわいいし 使いやすいです

私はお菓子を入れるのに購入しました。まるで宝箱です😊好きなお菓子を詰め込みたいです。余ったスペースには紅茶のティーパックも入れました。いい気持ちです。

使い勝手のよい素敵な器

口に当たる部分が少し湾曲していて、口触り(?)が良いところ、透明急須一杯分がぴったり注げる大きさなところ、がとても気に入っています。
テラを購入しましたが、淡い水色のお茶やヨーグルトがよく合います。とても可愛らしくて、他の色も揃えたいです。
大事に使います!

とても贅沢な時間を過ごせました

お味も体験も、お値段以上の満足度です。

厚さがちょうど良く軽い。
とてもおしゃれ。

やっぱり良かった!

買うかどうか迷っているうちに、もう何年も経ってしましました。二級品があると知り、即購入しました。どこが二級品なのか分かりません。家族も気に入ったので追加購入するつもりです。

とても飲みやすい抹茶

点てやすく、味も飲みやすい抹茶です。

TOKYO TEA JOURNAL
けい さいとう
いつも美味しくいたたいてます。

毎月3種類のお茶が楽しめて、気に入ったお茶をリピートして購入しています。ホッとしたい時にゆっくり時間をかけて楽しんでいます。

季節を感じる

温暖化の影響でハッキリとした四季をあまり感じなくなりました。
この定期便申込んでからそれぞれの季節のお茶が送られてくるのでそこで四季を感じています。

試着のように飲めるお茶

定期的に届く色々な種類のお茶は、飲みきりサイズなので、一息つきたい時にうってつけ。付属のフリーペーパーに載る、届けられたお茶の情報をノートに貼り、美味しいと思ったものを記録している。次第に自分の好みが浮き彫りとなっていくのが面白い。
欲を言えばお茶の小袋に、何度のお湯で何分、という情報を明記してもらえるとありがたい。

お茶がますます好きになりました。

届くたびにワクワクする内容で、毎回新しい発見があります。
味わいや産地の背景、淹れ方のコツまで丁寧に紹介されていて、お茶の奥深さを感じられました。
特に季節ごとの特集が素敵で、自宅でのティータイムがもっと豊かになりました🍵
初心者にもわかりやすく、お茶が好きな方にはもちろん、これから知りたい方にもおすすめです!

TOKYO TEA JOURNAL
美子 冨永
毎月楽しみ

毎月、美味しいお茶が届くので楽しみにしています
ポスト投函なので、なかなか帰省できない
実家にも送っています
同封の冊子も、いつもとても綺麗です

TOKYO TEA JOURNAL
望加 大塚
彩り

tea journalを初めてから生活に新しい彩りが増えました。
お茶と一緒についてくる読み物を読みながら、季節のお茶にどんなおやつに料理を合わせようか、どんな茶器を合わせようかと考える時間がすごく楽しいです。
お茶を飲んでゆっくりする時間を与えてくれるtokyo tea journalが私は好きです。

いつも楽しみにしています

あまり銘柄に意識がなかった中、ふと「美味しいなあ、このお茶…」とパッケージを見たら長崎・彼杵のお茶で実は祖母がいた土地のものだと知り驚きました。こんな名産がある所だったとは。届くお茶はどれも美味しく、ゆっくり味わいながらお茶を飲むのが贅沢な時間になりました。いつもありがとうございます。

TOKYO TEA JOURNAL
幸博 渡部
毎月、楽しみ

毎朝、煎茶を淹れて職場に持っていくんですが、これまで知らなかった銘柄が毎月届くので本当に楽しみで仕方ありません
煎茶も勿論ですが、ほうじ茶や烏龍茶などもとても美味しく頂いています
これからも毎月楽しみにしています

TOKYO TEA JOURNAL
秀文 永洞
お茶

小袋 お茶 3個付いてお茶の飲み方「ふーんこんな飲み方があったか?」次やってみようか、これは面倒じゃなどと読み終わりの方にお菓子の話し出てくるんだけどこれが好き!

TOKYO TEA JOURNAL
亮 行安
お茶で季節を感じる色の提案

毎月楽しみにしています
お茶だけでなく色々な食べ物との季節を感じるマリアージュの提案が素敵だと思います😀

可愛い

何をのせても絵になります。お茶の時間が楽しくなりそうなマグカップやスプーンなど、入江佑子さんの器のお取り扱いをもっと増やして欲しいです。

とても素敵です

再入荷を心待ちにしていたので、手にできてとても嬉しいです。小ぶりなサイズ感も良くて、日本茶だけでなく中国茶にも合いそうです。大切に使います。

爽やかで初夏にぴったり

レモングラスも煎茶も大好きなので購入しました。予想以上に香りも良く美味しくて、毎日いただいています。缶のデザインも爽やかでオシャレ。詰め替えはあるのかしら?リピートします。

色原昌希さんの綺麗なポット

とても綺麗なポットです。
さらさらとした質感、柔らかな白、形は可愛らしく、持ち手も持ちやすいです。

水出し買って良し。

shopで水出し試飲させていただきました。
購入し、自宅で水素水で一晩かけ抽出。
色、香り良し、旨み甘みは冷たくても段違いに良い笑。3日目でも美味しい。
お友達も美味し〜い。の一言

私には極上

綺麗な色、優しい香り、旨み甘みが大好きです。
初めて知ったのはレター便に登録して送られてきたのがきっかけでした。
適温で一定の分数で抽出後、飲んだ時の子供の表情忘れられません笑。

朝パンが楽しみになります

ぷっくりとしたシルエットが何とも可愛らしいです。木肌もすべすべしてなめらかで、触っていてとても気持ちがいいです。木のお皿が欲しいと探していましたが、いい出会いができてうれしく思います。