作り置きのお茶はいつまでに飲み切るべき?常温で保存した際の日持ちについて

淹れたてを楽しむのが基本のお茶ですが、朝淹れたお茶を水筒などに入れて持ち歩く、職場などで大きめのポットややかんに作り置きしておくという場合もあるでしょう。

このようにお茶を作り置きしておく場合、どのくらい日持ちするのか?常温で置いておいて大丈夫なのか?など、お茶の状態の変化が気になります。

 

今回はお茶の日持ちについて、お茶に含まれる成分が作り置きのお茶に与える影響を中心に、解説していきたいと思います。お茶の性質を理解すれば、より安全においしいお茶を楽しむことができます。

 

常温での作り置きは日持ちしない!できるだけ当日中に飲み切ろう

単刀直入に言ってしまうと、茶葉から淹れたお茶は「まず日持ちしない」と考えてください。

お茶は短時間のうちに状態が変化しやすい飲みものです。そのため作り置きしたお茶は、当日中に飲み切るのが一番よいと言われています。

 

お茶の状態の変化というと、みなさんがまず思い浮かべるのが「酸化」ではないでしょうか。

酸化すると、お茶の水色が褐色になるなど、見た目にもわかりやすい変化が起こります。これはお茶の重要な成分であるカテキン類やクロロフィルが、熱や光、空気に触れることで変質するためです。

 

しかし、お茶の作り置きでは、ほかにも注意しなくてはいけないポイントがあります。それは単純に「お茶が悪くなる」ということ。つまり「お茶の腐敗が進んでしまう」ということです。やはり、「当日中に」飲み切ることを心がけていただくのが良いです。

ではなぜ、作り置きしたお茶は悪くなっていってしまうのでしょうか。

 

腐敗の原因は、お茶に含まれている「タンパク質」

お茶が悪くなってしまうのは、茶葉に含まれる「タンパク質」が変性しやすいためです。

タンパク質はもともと温度やpHの変化で容易に変性し、そのはたらきも失われてしまいやすい成分。さらに、食品中のタンパク質は、細菌類の繁殖や細菌の分泌する酵素の作用で分解され、変性してしまいます。その結果食品の腐敗が進むというわけです。

 

腐敗の原因となる細菌は、「冷却し、乾燥させると活動が低下する」という性質があります。しかし、すでに淹れてあるお茶の場合には「乾燥させる」という対策がとれません。

腐敗が進むと、お茶に含まれる栄養成分が損なわれるだけでなく、味も落ちてしまいます。常温で置いておいたお茶を飲んだときに、「見た目はそんなに変わらないのに、味が変わったな」と感じることがあるのはこのためです。

 

また、稀にではありますが、細菌類の種類によっては危険な食中毒につながることも考えられるため、常温での長期間の作り置きはおすすめできません。

 

そもそもお茶に含まれているタンパク質ってどんなもの?正体は「旨味成分」

先ほどから、当たり前のように「タンパク質」という名称が出てきていますが、そもそも「お茶」と「タンパク質」が結びつかないという方も多いと思います。

茶葉に含まれるタンパク質は「アミノ酸類」と呼ばれるもので、下記の成分がそれにあたります。

・テアニン

・グルタミン酸

・アスパラギン酸

・アルギニン

・グルタミン

・セリン

・その他

茶葉に含まれるアミノ酸類の約50%を占める「テアニン」は、お茶特有のアミノ酸。主に甘味に関わる成分です。アルファ波の発生を促す作用もあることから、リラックス効果が高いことでも知られています。

 

他にもうま味成分の代表格である「グルタミン酸」や苦味成分の「アルギニン」など、茶葉には、お茶の味に影響を与えるアミノ酸類が豊富に含まれています。

こうしたアミノ酸類、つまり「タンパク質」は、前述のとおり細菌の繁殖等で変性しやすい成分。そのためお茶は、うま味や甘味などの味に変化が起きやすい、腐敗の進みやすい飲み物と言えるのです。

 

作り置きのお茶をできるだけ美味しく飲む方法は?

ここまで、茶葉に含まれるタンパク質の種類やその性質から、注意点をご紹介してきました。安心しておいしいお茶を味わうためには、日をまたぐなど、長期間の作り置きは避けたほうがよさそうです。

 

それでも作り置きしたお茶を飲む場合、以下のようなことに気をつけると良いでしょう。

・しっかり冷たくして持ち歩く

淹れたお茶を手早く冷やすことで、変色を防ぐことができます。氷を入れて冷やすなら、味が薄まらないよう溶けにくいロックアイスがおすすめ。中には、水出しのお茶で作った氷を使うこだわりやさんも。

・保温性の高い容器で保温する

温かいお茶を保存するなら、雑菌の好む30~40度の温度帯を避けるのがポイントです。サーモスなどの保温性の高いマイボトルに入れておけば、会議や出先などにも持ち運べますし、夕方までずっと温かいままのお茶を楽しめます。

 

変わりやすいお茶の性質を理解して、お茶のある暮らしを楽しもう

短時間で味や香りに変化が出やすいお茶。淹れたてを飲むのが一番おいしいのは言うまでもありません。

それでも、家事や仕事の合間に手早く飲むため、職場のみんなで飲むためなど、さまざまな理由からお茶を作り置きする場合も多くあります。

 

お茶の状態が変化するリスクはさまざまですが、一般的に注目されている「酸化」に加え、「タンパク質の変性による腐敗」も見逃せないリスクです。

特にクリアボトルやポットなどを使った、常温での作り置きをする際には、腐敗による味の変化や安全性も考慮し、その日のうちに飲み切るようにしてください。

 

おいしいお茶を安全に楽しむためには、お茶についての正しい理解が欠かせません。自分の手で淹れたお茶を、どんな場面でも安心しておいしく味わい、お茶のある暮らしを楽しんでいきましょう。

← Older Post Newer Post →

お茶のある暮らし Tea Life

RSS
Tags
001 はるもえぎ 001はるもえぎ 002 香駿 002香駿 003 こいしずく 003こいしずく 004 やぶきたやめ 005 おくみどり 006 ゆたかみどり知覧 006ゆたかみどり知覧 010 ふくみどり 011やまなみ 012 あさつゆ 016むさしかおり 017藤枝かおり 018 うじひかり 018うじひかり 020 さえみどり 021 釜炒りさえみどり 022 かなやみどり 024 香駿雁金 028りょうふう 031 浅蒸しはるもえぎ 034 ゆたかみどり 034ゆたかみどり 035 さきみどり彼杵 035さきみどり彼杵 039 さきみどり出雲 040 静7132 041 ごこう 042みえうえじま 045 おくみどり 霧島 047 釜炒りはるもえぎ 049 あさひ 050 茂2号 5種飲み比べギフトセット TOKYO TEA JOURNAL VOL.1 VOL.2 VOL.4 VOL.5 お月見 お茶のある暮らし お茶の三大産地 お茶の情報 お茶の成分 お茶の栽培方法 お茶の淹れ方 お茶の産地 お茶の製造工程 お茶はどうやって淹れれば? お茶菓子 お菓子とお茶 お餅 かぶせ茶 ふくみどり ほうじ煎茶 ほうじ番茶 ほうじ茶 まろやかな国産粉末緑茶 わたしの茶道具 カテキン カフェイン ギフト テアニン ハーブティー ビタミン ピラジン プレゼント ペアリング ミネラル ミント ラッピング リモートワーク レシピ ワイングラス 三大銘茶 三重県 中蒸し 九州 京番茶 京都府 作山窯 八十八夜 冷茶 加賀棒茶 包装 十五夜 品種のはなし 埼玉県 大福茶 子ども 宮崎県 抹茶 新茶 日本茶 東京茶寮 梅シロップ 植物 植物としてのお茶 浅蒸し 海苔 深蒸し 温かい煎茶 温度 煎茶 煎茶パック 煎茶堂東京 狭山茶 玉露 生産量 緑茶 編集部 茶摘み 茶摘み体験 茶育 被覆栽培 贈り物 贈答 透明急須 長崎県 雁ヶ音ほうじ茶 静岡 静岡県 飲む植物園 鹿児島県